父が他界して1年半がきます。
誰もいない、暗くひっそりとした実家。
主を持たない家。
朽ち果てるのに、それほど時間はかからないでしょう。
限界集落の田舎では、ごく普通のことですから。
一軒、また一軒と増える空家。
自然の流れかな。
と、ここまでは人に関しての話。
我が実家の古い家、誰もいなくない。
そう、人以外の生き物が実家を守っている?
父が飼っていた3匹の犬が、主のいない家を守護している。
と、言えばかっこいいのでしょうが、もう大変。
守護どころか、猟犬として飼っていたからシツケができていない。
いろいろ飼ってくれないかと、あたってみたけど・・・。
実家の隣近所も高齢者ばかりだから頼めない。
動物愛護法も年々厳しくなってくるし。
自分の体力の続くかぎり実家で飼ってみようかな。
実家、仕事現場、アパートと距離的には大変だけれど。
私が今住んでいるアパートでは、もちろん飼えないから。
さて、犬の問題は取り合えず解決したとして、
次は、実家の整理なのだが・・・・。
昔のことわざで、男やもめにウジがわく、というのがあるが、
父にピッタリ。
何から始めたらいいのか?
何をどう整理すればいいのか?
最初の1か月間は、手が付けられない状態だった。
一体、何がどこにあるのか?
こんな状態でよく生活できていたなあ。
もっと早く、父の老いに気づけなかったか?
今さら、悔やんでも悔やみきれないけど。
目の前に広がるカオス的な物、物、物。
私にはゴミにしか見えない物も。
実際ゴミだろう。
私が受け継いでも使えない物。
使いきれない物。
お叱りは、あの世でいくらでも受けるとして、
足元に転がっているものからゴミ袋に詰める。
片っ端から詰める。
感情を押し殺して詰める。
詰めても詰めても減らない。
いや、減っている。
確実に減っている。
捨てる物の量が多すぎてわからないだけだ。
・・・・・・・・・
父が母のいるあの世に帰って1年半。
まだ整理が残っている。
田舎だから、時間に縛られることなく遺品整理ができる。
古い家だから、ご先祖様の遺品も残しているし。
遺品整理の作業をしている途中、何度もてが止まる。
懐かしい物から見たこともない物まで。
思い出の物をすべてゴミとして詰める。
心を鬼にして。
整理するたびに、私はとんでもない親不幸者だと。
親のこと何一つ、わかっていないと。
そう、私は何もわかっていない。
何も・・・。