僕がサ高住で働いてた時のできごとです。


その日は、施設の近くで花火大会が開催される日で皆様ソワソワされていました。


朝から「今日は花火やなー」「部屋から見れるかな?」「お父さんと若い時一緒によくみにいったわ」と女性の利用者様がお話しされていました。


僕はそんな話しをほっこりしながら聞いていました。


夜になり、ご飯を食べて、花火をみるために皆様そそくさとお部屋に戻られました。


早速花火が打ち上がり、そっと部屋を覗いてみると窓枠に捕まって、背伸びをしながら頑張って花火を見ている朝一緒にお話しをしていた女性の利用者様がおられました。


どうやら、部屋の前に家があり、背伸びをしないと見えなかったみたいです。


僕も隣に行き見ていましたがほんと花火の先っちょ(表現合ってるかわかりません笑)しか見えず、んー。どうしたもんかなぁ。と悩みました。


隣の部屋からは良く見えそうで、ふと思い出しました!

たまたま、隣が空室だったのを!!


急いで、〇〇さん!!隣の部屋からよく見えるからみにいこ!!

と手をつなぎ誘いました。

ほんとは空室でも違う部屋に入ることはその施設のルールとしてダメだったのですがどうしても花火を見せたかったんです。


その女性の方も最初は「え?いいの?」「怒られへん?」と不安にしていましたが『大丈夫!!もし怒られたら俺が責任とるから!』『花火は今しか見れへんし!!隣おらんし!』とお話しし、一緒についてきてくださいました。


やはり、隣からはすごく綺麗に見えて、「ほんと綺麗!ありがとうありがとう!!」と少し泣きそうになりながら何度もお礼を言ってくださいました。


施設長にも後日報告し、怒られるかな?と思いましたが「ようやってくれたね!喜んでくれてるし大丈夫!ありがとう」とお礼を言ってくださいました。


介護士としてルールを守るのはすごく大切ですが、命に関わること以外は時と場合によっては許されることもあると思います。


ガチガチのルールに縛られて働くより、利用者様の笑顔のために行動できたことは僕にとってすごくプラスでした。


その女性の利用者様も今はご逝去されていますがそれまで何度も「あの時はほんとうに花火が綺麗やった!一生の思い出!」と素敵な笑顔で話してくれました。


 

ルールを破るのがいいということじゃなくて、利用者様にとって自分が何ができるか考えることが大切と学んだできごとでした。