ボケ、痴呆、認知症。母親と二人暮らしで祖父母をはじめとした「老人」と
縁遠かった私には、どれも遠い世界の話だと思っていました。
でも、その日は突然やってきました。いえ、実は気がつくより数年前から
やってきていました。
ATMが使えない、探し物ばかりしている、同じものを何度も買ってくる。
旅先で一人で行動できない。
今思い返せば、あれももしや、と思える行動がいくつも。
親はいつまでもしっかりと親であってくれるのだと疑わなかった私は
気づけばいつの間にか母に老いが訪れていた事実に衝撃をうけながらも、
そりゃ私もアラフォーだし親も老いるわな、と頭の片隅で思ったのでした。
