ユンジェ妄想小説

ユンジェ妄想小説

取扱「ユンジェ小説」「チャンジェ小説」
これは主の腐った頭で繰り広げられている妄想です。
実在の人物、団体名とは一切関係ございません。
ユンジェチャン推奨。
アメ限の観覧は18歳以上(高校生不可)の方に限らせていただいております。
ご了承下さい。

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『浦 島 太 郎』

昔々ある村に心の優しい浦 島太郎という漁師の若者が住んでいました。



夏の夜、タオルケットに包まった僕達を寝かしつける為、ベッドの端に腰かけて語り始めたこの人はこの部屋のお隣に住むチャンミンさん。
チャンミンさんは僕達家族と仲良しで、パパの帰りが遅い日は夕食を食べにやって来て、こうしてお話を聞かせてくれながら僕達を寝かしつけてくれる。


ある日、浦島が釣りをしようと海辺を通りかかると、子供達が大きな亀を捕まえて虐めていました。
可哀想に思った浦島は亀を助けて海へと逃がしてやり、子供達に命あるものを虐めてはいけないと教えました。
自分だって毎日のように釣りをして魚を食べているというのに、動物愛護を説きながら実は命の重さを区別しているというよくあるお話です。



「でもママが言ってたよ。食べる分はいいんだって、だからお手々を合わせていただきますって、ありがとうするんだって」

小さな両手を合わせ、柔らかな髪を揺らしてぺこりと頭を下げる。
僕より一つ年上のユチョンは下がり気味の優しそうな目でチャンミンさんを見上げた。

「そうですね、生きる為の殺生は致し方ないとも言えます。しかしそれなら亀も海へ逃がすのではなく、虐めていた子供達に捕まえたのなら責任持ってありがたく食べろと説くべきでしょうね」

「亀って美味しいの?」

ジュンスは亀を食べてみたいのかな?
弟のジュンスはとっても明るい性格だけれど、前向き過ぎて話が噛み合わない時が多い。
そして、それよりも僕はチャンミンさんの言っている事が時々解らない。


数日後、何時ものように浦島が海で釣りをしていると何処かで自分を呼ぶ声に、見れば水面に亀が顔を出していました。
「私はこの間助けていただいた亀です。御礼に竜宮へお連れします」



「亀が人の言葉喋ってる!」

「そうですね、良い所に気が付きました。でも浦島が亀の言葉を理解したのかも知れませんよ?つい自分の常識でものを考えてしまうのは人間の悪い癖です」


一見心優しい好青年に見えた浦島も、やはり人並みの欲は持ち合わせていたようで、竜宮という言葉にまんまと亀に騙されてついて行きました。
亀は浦島を背中に乗せると海の底へと潜って行きます。
竜宮までの道のり、水中で浦島の呼吸が続いたのかという点については、亀と言葉が通じている時点で考える程の事でもないでしょう。
到着した海底には光り輝く御殿があり、中へ入ると魚達が素晴らしいご馳走を運び、それは見事な踊りも披露され、贅沢なもてなしに毎日がまるで天国に居るかのようでした。



「魚がご馳走運んで来るの?まさか…お刺身じゃないよね?」

僕は食べられないけど、ユチョンはお刺身嫌いじゃないのに、どうしてそんな事を聞くんだろう?

「どうでしょうね…そうでないことを願います。それよりも自分が毎日のように殺生していた魚達にもてなされて、浦島に良心の呵責はなかったんでしょうかね」


御殿の主人である美しい乙姫に、後一日、後一日と言われるままに過ごした月日は、気が付けばもう三年が過ぎていました。
気付くのが遅過ぎますが、そこは浦島の間の抜けた性格の表れでしょうか。
この状況にやっと疑問を感じ、故郷を懐かしむ振りをして帰ると言い出した浦島に、乙姫は玉手箱を差し出します。
「この箱は絶対に開けてはいけません」



「開けちゃ駄目な物を何でくれるんだろう」

ジュンスが口を尖らせてそう言うと、チャンミンさんがにやりと笑った。

「駄目だと言われると開けたくなるのが人間の性ですからね。これはそこをついた巧妙に仕組まれた罠なんです。続きを聞けば解りますよ」


浦島がやっと帰って来た懐かしい筈のその場所は、すっかり様変わりしていました。
それもその筈、竜宮で過ごした三年の間に、元の時代では七百年も時が経っていたのです。
当然知り合いもなく、見慣れぬ景色に困り果てた浦島は乙姫との約束を破り、玉手箱を開けてしまいます。
箱の中から解き放たれた『時』はモクモクと煙になり浦島を包み、浦島をヨボヨボの老人の姿に変えてしまいましたとさ。

おしまい。



「将来ある若者を連れ去り、その半生に近い歳月を奪う。これは毎日仲間の魚を殺されていた乙姫が綿密に練った、浦島への復讐だったというお話です」

「なるほど、そうだったのか~。乙姫様賢いね!」

「他の漁師達への見せしめも兼ねていたのかも知れませんね」

にっこりと笑ってそう続けたチャンミンさん。
チャンミンさんは時々、パパにもこんな顔をすることがある。

「女って怖い…」

結末を聞き、きゃんきゃんとはしゃぐジュンスとは対照的に、ユチョンは何故か青ざめていた。

「さあさ、お話は終りです。もう寝て下さい」

チャンミンさんが来ると、僕達は必ず何時もより早く寝かされる。

「僕はジェジュンと大事なお話がありますからね」

本当はもっとお話を聞きたいけれど、チャンミンさんは何時もママに大事なお話があるから仕方ない。

僕達のママは、とっても美人で優しい。
でも、男の人なんだ。
眠くなって来ちゃったから、そのお話はまた今度…


おやすみなさい。良い夢を…