〇テーマ本
絲山秋子『沖で待つ』
(文春文庫)
〈絲山秋子〉
1966年生まれ、東京都出身。
早稲田大学政治経済学部卒。しばらく住宅設備機器メーカーに勤務。
その後小説の執筆を始め、2003年『イッツ・オンリー・トーク』で文學界新人賞を受賞し、小説家デビュー。同作品は芥川賞候補となる。
またその後廣木隆一監督によって『やわらかい生活』のタイトルで映画化された。
2004年『袋小路の男』で川端康成文学賞受賞。
同作品はヒロインが思いを寄せる作家志望の男・小田切についての「二人称」小説で、小田切とヒロインの視点に交互に同化しながら語られる。
2005年『海の仙人』で芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。『逃亡くそたわけ』で直木賞候補および野間文芸新人賞候補となる。
同年、本作『沖で待つ』で芥川賞を受賞。
2011年度の1年間、法政大学の客員教授。
2015年6月より高崎経済大学非常勤理事。なお前橋市内の書店で絲山房というコーナーを設け、執筆風景を一般公開している。
2016年『薄情』で谷崎潤一郎賞受賞。
好きな作家 としては、ビュトール、ヘンリー・ミラー、セリーヌ、宮沢賢治、井伏鱒二などの名を挙げている。
本文庫『沖で待つ』には、『勤労感謝の日』『沖で待つ』『みなみのしまのぶんたろう』の3短編が収録されている。
『勤労感謝の日』は「文學界」2004年5月号掲載。 失業した恭子は三十代半ばの独身で、母との二人暮らし。命の恩人の長谷川さんが勧める見合いに、義理を感じて応じたが、相手は鼻持ちならない男。途中で我慢できず退席する…。
『沖で待つ』は「文學界」2005年9月号掲載の芥川賞受賞作。 同じ福岡支社に配属された同期の太っちゃんと私は、恋愛関係ではないが分かり合える間柄。二人はどちらかが死んだら、お互いのHDDを壊して人に知られたくない秘密を守ると約束する。私の方が先に死ぬと思っていたが、ある日太っちゃんは不慮の事故で命を落とす…。
*神戸市勤労会館が22年6月で閉館したため、読書会は新しい中央区文化センター(旧神戸市役所西側)で開催しています。
原則として第3日曜午後2時開催。ただし日時と会議室は変更する場合がありますので、必ずこのブログで確認してください。
〇日時 5月18日(日)
午後2時~4時半
〇場所 神戸市中央区文化センター 10F
1006号会議室
〒650-0031
神戸市中央区東町115番地 10・11階(受付10階)
(TEL)078-351-2942
(アクセス )
JR・阪急・阪神・市営地下鉄山手線三宮駅から南へ徒歩6分、旧神戸市役所西側。
〇会費 500円(どなたでも自由に参加できます。初回参加者は無料、見学可)
*読書会へ参加を希望される方やお問い合わせのある方は、下記宛にメールかショートメール(または電話かハガキ)でご連絡ください。
〒662-0031 兵庫県西宮市満池谷町6-17
海馬文学会 永田祐司
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