日本人はこんなのだったか?



福島の子供10人が少し甲状腺が変だったとの報道。哀しい。可哀想だ。大人を信じていた子供、その顔を目に浮かべることも辛い。親御さんはどんな気持ちだろう。でも、こんなことが起こっても「大したことはない」と言い続けている日本人の大人がいる。日本人というのはもともとこんなのだったのか?



ある市で実際にあった話



市役所の職員が市内の放射線量を量っていたら、とある幼稚園の近くの線量率が高かった。彼は迷った。もしこの数値を市役所から発表したら、幼稚園児は退園するからつぶれてしまう、そうしたら市役所はその責任を問われるだろう。だから、高い線量は発表しない方が「無難」だということになった。



幼稚園の線量を発表したら幼稚園がつぶれる。幼稚園の線量を発表しなかったら何も知らない園児が病気になる。どちらを選ぶかは迷わない。今の日本人は「園児が病気になるより自分の評判」なのだ。かくして市は線量を公表せず、その幼稚園はつぶれない。まさに、子供を犠牲にして生活をする大人の集団だ。



日本人というのは昔からこんな人たちだったのか!!

ああ!!





(平成23104日) 武田邦彦

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武田邦彦




  • 主たる活動

    中部大学 教授  (所属: 総合工学研究所)
  • 高知工科大学客員教授,多摩美術大学非常勤講師
  • 日本ラッド・取締役
    内閣府原子力委員会専門委員、文部科学省科学技術審議会専門委員
  • 名古屋市経営アドバイザー、名古屋ウェストライオンズクラブ会員
  • 日本工学教育協会特別教育士、シニアー創造学院客員教授、 青森県鰺ヶ沢町顧問、(株)ユーテック顧問、富山環境顧問
    旭化成工業株式会社・社友、 芝浦工業大学・名誉賛助員 名古屋大学高等研究院・院友
  • 第一種放射線取扱主任者

プロフィール

 昭和18年(1943)6月3日、東京都生まれ。昭和37年(1962)都立西高等学校卒業・昭和41年(1966)東京大学教養学部基礎科学科卒業。同年(1966)旭化成工業(株)に入社、(1986)同社ウラン濃縮研究所長、平成5年(1993)より芝浦工業大学工学部教授を経て、平成14年(2002)より名古屋大学大学院教授,平成19年より現職. 

  • 工学博士、専攻は資源材料工学。東京大学、京都大学、東北大学、横浜国立大学、早稲田大学、立教大学、愛知大学などの非常勤講師、文部科学省中央教育審議会専門委員、工学アカデミー理事、芝浦工業大学評議員、学長事務代理、大学改革本部長代理、教務委員長、NEDO技術委員,日本工学教育協会常任理事、JABEE工学一般審査委員長、非営利法人「おもしろ科学たんけん工房」「テクノ未来塾」理事などを経験。

     物理化学的手法を用いた原子力、材料、環境などの研究と、倫理などの研究。専門は資源材料工学

     主な受賞:日本工学教育協会工学教育賞(倫理)、日本原子力学会平和利用特賞、日本エネルギー学会賞、日本工学教育協会論文・論説賞(創成科目)、マテリアルライフ学会論文賞、資源素材学会発表論文賞, World Materials Day Awardなど。