学水舎 代表の語録

『徒然なるままに~立憲主義』-Ⅴ

加賀海 士郎

     

                        〝鯉のぼり 勢いを増す笛太鼓〟

 今日は大阪城公園太陽の広場にて恒例の「こどもカーニバル」年に1回の晴れ舞台、開会の前の準備が進む、好天に恵まれ大阪市長を迎えてのイベントに鯉のぼりの掲揚など入念なリハーサル・・・今日一日は『こどもの日』の前倒しに大張り切り…

 さて、この所、イラン戦争の停戦協議の動向、イスラエルとレバノンの協議の行方、米軍による逆封鎖の奇策に出たトランプ劇場の今後は・・・

 

 世界の至る所が戦場と化していますが我が国は平和です。素晴らしいことですが何かが可笑しい…違和感を拭えません。

 

 「日米安保条約」は同盟国の我が国にとって極めて重要な取り決めであることは周知の事実でしょうが、今回のイラン戦争勃発以降、政権与党(高市総理)は、野党からの「国際法違反(先制攻撃)」との指摘に対し、現段階で法的評価を行うことはできないと答弁して以降、未だに無言を続けています。

 確かに戦争の相手国(イラン)とは従前より友好関係があり、経済関係でも重要な相手国であることから、外交上中立の立場で、評価を避けたいとの考えも否定できませんが、主要国の多くが国際法に反する軍事行動として批判していることは周知の事実であり、何故、この期に及んでも無言を続けるのか理解できません。

「同盟国だから批判も非難もしない」と、沈黙を続けることは、我が国近隣諸国にとって、どの様に映るでしょうか?

⇔プラタナスの新緑

 我が国の立場を理解してくれるとはとても思えません。先の大戦で我が国が「大東亜共栄圏構想」を標榜し、実際は軍国主義に基づく日本の覇権確立と資源確保を目的とした「侵略」であったとの評価(認識)は、いまや近隣諸国に定着しているのではないでしょうか?

 そのような我が国周辺の近隣諸国にとっては、無言(無批判)を続ける我が国はトランプ氏に追従し、「黙認」即ち、賛成しているとしか映らないのではないでしょうか? 物事を一方向からしか評価できない、我が国の立場を理解して欲しいとしか言えない。そんな言葉が相手側(近隣諸国)に響くでしょうか?

 想像力がなさ過ぎると思いませんか?多くの知識人や研究者が「国際法違反」と口を揃えており、素人目にも頷ける今回の米&イスラエルの奇襲攻撃は非難されるべきではないのでしょうか?

 前回の「立憲主義-Ⅳ」で紹介したイタリアのメローニ首相の対応と比較にならないくらい我が国の対応は理解しがたいものでしょう。本当に何も言わないことが国益に適うのでしょうか?

 

『若者よ大志を抱けBoys, be ambitious

 この言葉はあまりにも有名ですから、若い人たちに改めて解説するのは失礼かもしれませんが、クラーク博士は、この後、「like this old man(この老人のように)」と続けたとされています。

 博士は当時、51歳ほどで、現代なら決して老人という表現は当たらないでしょうが、先生は還暦を過ぎた頃に亡くなられており、当時の平均寿命から言っても老人という感覚は間違いではなかったのでしょう。

 先生はただ単に人生で大成することを望んだのではなく、「紳士たれ(Be gentleman)」という校則を掲げ、細かい規則で縛るのではなく、学生の自律性を重んじる自由な教育を行なったとのことです。

 いま改めてこの言葉を持ち出したのは、傘寿を超えた老人の一人として、次代を担う若い人たちに、特に先の選挙で初当選されたいわゆる「高市チルドレン」と称される皆さまに、期待し、これからは皆さまが重責を担うということを想い起して頂きたいと願うからです。

実は先の選挙では、自民党が小選挙区で圧倒的に勝利した結果、名簿に載っていた候補者のほとんどが小選挙区で当選を決めました。結果的に14議席相当が他党に振り分けられました。

 日本の選挙制度(公職選挙法)では、自党の名簿が底を突いた場合、その議席は没収されるのではなく、残りの他党の得票数に応じて再配分される仕組みになっています。

 目下の選挙制度には改善すべき課題も少なくないようですが、新人議員と言えども当選した以上は自らの責任において働かなければならないのは言うまでもありません。皆さんは、この激動の時代に大袈裟に聞こえるかもしれませんが、世界を動かすチャンスを与えられたのです。

 

世界を動かすのは、制度ではなく人間である

 

 世の中を動かすのは、国ではなく人間そのものだと思います。いつの世にも傑出した一人が強い意志を持って信念と勇気を携えて自らの進むべき道に一歩を踏み出すところから始まるのだと思っています。

 勿論そこには時節や潮流や背中を押す風があるに違いないが、人間がその気にならないと物事は進まない、特に政治の世界では「若者よ大志を抱け」と自らに言い聞かせるように一念発起する人間がきっと現れるはずだ。

 

一念発起したものが必ず成功するとは限らない】

 

 ただ一念発起したからと言ってすべてがうまく転がる訳でもないだろう。行動を起こしたからと言って順風満帆に事が運ぶ訳でもあるまい。

 運や縁や熱情や…いろんな要素が絡まって大きなうねりになるのだろう、本人に能力が有ったとしても、そのような因縁が嚙み合わなければ花が開くことはあるまい。

 

 

【誰かが最初の一歩を踏み出さなければ何も始まらない】

 

 だが、誰かが勇気ある一歩を踏み出さなければ誰も呼応しないし、変化や可能性にも気が付かないだろう。

 いまがその好機ではないか、混沌の渦の中にいるからこそ、

そこから新たな潮流に育ってくるうねりや波が変化をもたらす可能性があるのだ。

 元々、政治家を志したのであれば、何のために何処に向かって突き進むのか大いなる野望もあるはずだ。

 そこに息吹を吹き込むように・・・言葉だけでは妄言でしかないかもしれないが、いま、このブログをご覧の皆さまに、そして初めて国会に登壇した高市チルドレンの皆さまに問いかけ、望みを託したい。

 貴方がその第一歩を踏み出す番だと思う。貴方はきっと、

 ・  SNSでの“成功体験”⇒先の選挙でSNSの効能を実感した人でしょう。

 ・ 党内の空気⇒右も左も分からない、先達が欲しいと思っているでしょう。

 ・ 支援者の期待 に縛られやすい。⇒お世話になった支援者の期待が気にかかる。

 そんな空気の中で孤独に押しつぶされそうになるかもしれないが、是非、一歩踏み出す勇気を持ってもらいたい。

 

 重要なのは、議員としての自主・自律性の保持だろう。

そこで、ほんの少しアドバイスしたい。

 

【次代を担う若い政治家への老人からの助言】

 

 歴史的に遡って考えてみると

① 同世代の人間が徒党を組むように何かを成そうとしても成功は覚束ない。同世代だけでは視野が狭くなり行動が小さくなる。

歴史的にも変革の中心には必ずと言っていい程

・少し年上の先輩がいる

・敬愛する師がいる

・核になる人物がいる

 

② だからこそ、そのような先人(少し年長の先輩や敬愛する師)を探し、行動を共にするように説得することから始めるのが得策だ。

ここではクーデターを起こすと言う類ではない、政治家としての成熟プロセスと言うべきものだ。

・先ずは同志を集めて自分たちが何をしたいのか熟議する

・仲間とともに目指す方向を共有する

・その上で軸になって貰う先輩や師を探し共有する

 

③ これはクーデターではなく立憲主義に立脚した〝議会政治を取り戻すことに他ならない。必要であれば、敬愛する高市早苗氏に諫言する覚悟を同志として共有する

いまは、その第一歩を踏み出す好機(時節)である。

 ・揺れ動き緊張する国際情勢(先が見えない)

 ・高市チルドレンは十把一絡げの、ただの歯車(数合せ)ではない。

 ・原則を守ることは、政権への反逆ではなく、国家への忠誠である。

 ・恩義や尊敬があるなら、なおさら諫言すべき時がある。

 

 【立憲主義とは何か念のためのおさらい!

 ・国民の権利を守るために、憲法を用いて国家権力を制限し

 ・法に基づいて政治を行うという考え方です。

 ・権力者が憲法を尊重・遵守する義務を負い

 ・多数決でも侵害できない個人の人権を保障する、近代憲法の基本原理です。 

 

 【詳細なポイント】

  • 権力の暴走を防止独裁的な支配を防ぎ、憲法に基づいて政治を行うことで、国民の自由や権利を守ります
  • 近代立憲主義の原理基本的人権の保障、国民主権、権力分立が根幹
  • 「法の支配」の基盤憲法は最高法規であり、それに反する法律や行為は認められないという考え方です。
  • 憲法は「権力を縛る」もの憲法は政府や天皇、国会議員等の権力者を縛るルールであり、国民が憲法に従うというよりも、権力者が憲法に従う必要があるという考え方です。

 『その立憲主義を体現するのが国会議員の皆さま自身ではないでしょうか?』

 「そんなことは百も承知」でしょうが、そうは問屋が卸さないかもしれません。

 

  首相の支持率が高いと言っても、一般市民は「バターより大砲を決して望んでいる訳ではない」はずだから!

 

『立憲主義』-Ⅴ <完>