前回から始まったシリーズの第2回。
なるべくペースを維持して続けていきますよ。
いつまでこのペースを守れるかわかりませんけどね。
休暇がなかなか取れないので、たった1日の休日を使って出かけています。
近場の埼玉県、そして今回同行してくれているのはなぜか美尋さんです。
相手が違うからといって、自分の行動を変えられるものではありません。
そんなわけで、美尋さんには申し訳ないんですが、いつもの旅のスタイルです。
さて、こんな内容の外出で、彼女は大丈夫なんでしょうか。
●やっぱり山を目指します
美尋さんがいるとはいえ、行先を変えることもできません。
自分の行動範囲の中で、比較的まともなところを目指すことになりました。
ただし、うちの基準での「比較的まとも」なのですからね。
[美尋] 「わー! 本当の山道になってきましたよ 大丈夫なんですか?」
[おれ] 「今日の目的地は夜の山です」
[美尋] 「普通の人は、夜に山なんて行かないと思うんですけど」
[おれ] 「夜の山だからこそ見られるものもあるんですよ」
[おれ] 「気分が乗ってきた頃合いなんですが… なんか嫌なものが置いてありますね」
[美尋] 「工事中ですか? 入っちゃいけないってことですよね
これじゃ先に進めないんじゃないんですか?」
[おれ] 「幸いなことに、通行止めではないようです」
[美尋] 「落石の恐れとか恐いこと書いてありますよ」
[おれ] 「気を付ければ通ってもよいという意味だと思います」
[美尋] 「そういう理解でいいんですか? 違うような気がしますけど」
[おれ] 「本当に規制している場合はしっかり"通行止""進入禁止"と出ています」
[美尋] 「ずいぶん自信ありそうですね 詳しいんですか?」
[おれ] 「もっとエグイ山道専門で走ってましたからね、おれ」
[美尋] 「もっと山奥まで来ちゃいましたよ もう10分以上登ったと思いますけど」
[おれ] 「これくらい人里離れないと、自然に浸れないんですよ」
[美尋] 「いつもパー子とこんなとこ来てるんですか?」
[おれ] 「リンちゃんは好きですからね、こういう旅」
[美尋] 「変わってる子だってのは知ってましたけどね、やっぱり…
でも、高校生の女の子連れてこんなとこ来てるの誰かに見られたら、
事件性疑われそう」
[おれ] 「いやそんな大袈裟な …って、普通に考えたらそうなりますよねぇシクシク」
[おれ] 「そんなこんなで、はい到着しましたよ」
[美尋] 「でも、何もなさそうなんですけど」
[おれ] 「とりあえず、降りてみましょうか」
[美尋] 「真っ暗じゃないですか! 行くとこなんてないと思います」
[おれ] 「真っ暗だから体験できることもあるんです 準備はいいですか」
[美尋] 「まさか、本気で行こうとしてるんですか?」
[おれ] 「ちゃんと目的があって来てますからね ほら、この先ですよ」
[美尋] 「見晴台? こんな夜中に来ても、何も見えないんじゃないですか?」
[おれ] 「真っ暗だからこそ、いろいろ見えるはずですよ」
[おれ] 「この階段を上るようですね」
[美尋] 「怖すぎますって! こんなとこ入ろうとする人なんていませんよ」
[おれ] 「リンちゃんは当たり前にしてますが… まあ彼女が特殊なのは事実で」
[美尋] 「パー子、ホントにこういうとこついてきてたんですね 強いわ…」
[おれ] 「ほんのちょっと上がるだけでしょうから 少しだけ我慢してくださいよ」
[美尋] 「懐中電灯で照らせる範囲しか見えません うわー、怖いっ!」
[おれ] 「凶暴な野生動物とかは出ないはずですよ 滅多に」
[美尋] 「それって、たまには出るって意味じゃないんですか?」
[おれ] 「よほど運が悪くない限りは、さほどの確率はないはずで」
[美尋] 「わー!! 無理無理無理!!」
[おれ] 「ちょっと、近寄りすぎですよ美尋さん!」
[美尋] 「だって、怖いんだからしょうがないじゃないですかー!」
[おれ] 「あんまりしがみつかれるのは世間体的にいかがなものかと」
[美尋] 「誰も見てませんから」
[おれ] 「てか、リンちゃんに疑われるような事態はよろしくないので」
[美尋] 「もちろんパー子には言えませんよ、こんなこと」
[おれ] 「そんなに怖いんですか? 埼玉県のこの程度の山では、それほど…」
[美尋] 「うわ、なんかガサって言いましたよガサって!!」
[おれ] 「出ても鹿止まりだと思いますけどね 熊はいても少数のはず」
[美尋] 「ほら、やっぱいるかもしれないんじゃないですかー! 熊!? 怖すぎ!」
[おれ] 「すぐ着きますから ほら、そこで階段終わるみたいですよ」
[美尋] 「上り切ったら何があるんですか?」
[おれ] 「たぶん真っ暗な広場だと思います」
[美尋] 「結局夜の山の中に変わりないんじゃないですか!」
[おれ] 「おお、なかなか開放感のある広場ですよ」
[美尋] 「開放感って、周りなにも見えないんですけど」
[おれ] 「見えなくても、気持ちのいい場所だということは判りませんか?」
[美尋] 「なにも見えないから、気持ちがいいのかどうかなんてわかんないですよ」
[おれ] 「ほら、こっちですよ美尋さん」
[美尋] 「え? 夜景?」
[美尋] 「わー、すごい! これ、どこの眺めなんでしょう」
[おれ] 「一番近くの市街は飯能市 その向こう隣りに入間市や狭山市
さらにその先には東京都武蔵野市から都心まで見渡せます」
[美尋] 「真っ暗な森の先は、ひたすら明かりばっかなんですね」
[おれ] 「関東平野は都心を中心にして広範囲に市街地化していますからね」
※風景の画像は拡大表示可能なサイズにしています
[美尋] 「東京タワーとかランドマークタワーから夜景見たことはありますけど、
こんな山の中から見るのは初めてかも」
[おれ] 「真っ暗で誰もいない自然の中から、煌々とした街を見下ろす…
たまにはこういうのも悪くないでしょう」
[美尋] 「怖いけど… わざわざこういうとこまで来る意味が分かる気がします
ちょっと感動的な眺めです 東京タワーは大勢が行くけど、ここは誰も来ない
たぶん、何倍も貴重な経験してると思うんです」
[おれ] 「眩いほどの輝きなら都心の展望台が上ですが、これはこれで素晴らしい
リンちゃんはこういうの喜んで眺めてますけどね」
[美尋] 「なんか納得です パー子、人と違うことが好きだから」
[おれ] 「しばらく暗闇にいると、徐々に目が慣れてくるはずです
ほら、真上を見上げるといろいろと見えてきます」
[美尋] 「すごい星の数ですよ! いつも夜空見上げてもこんなに星見えないのに」
[おれ] 「首都圏に隣接する山地ですから、けっして条件がいいわけではないんですが
それでも周囲にお店も民家も照明付き看板も街灯も自販機もありませんから、
都会の暮らしで見る夜空とは全く違うんですよね」
[美尋] 「あれ? 夜景、さっきより明るく見えますよ 目の慣れっていうのですね」
[おれ] 「都心方面の空、相当明るいのがわかるでしょう」
[美尋] 「そういえば… 向こうの空、ぼんやり光って見えますよね」
[おれ] 「雲がなくても明るく映るのは、町明かりが水蒸気やスモッグに反射して
見えるからでしょうか 昔と比べて空気がよくなったとは言われますが…
"公害"は見えにくくなっても、"光害"のほうは改善に向かうことはないようです」
[美尋] 「暗いと怖いってばっか考えちゃいますけど、人の暮らしって明るすぎなのかも
知れないですね そんな風に思います」
[美尋] 「遠くのほうは細かい光と赤い点滅が多いですね」
[おれ] 「ここは埼玉の山中、景色の奥のほうは東京都心方向
赤いのは高層建築の航空障害灯 60m以上の高さのビルやマンションは、
飛行機やヘリコプターの衝突防止のため、赤い標識灯の設置が義務付けられます
90m以上の建物の場合は点滅させないといけない決まりがあるらしいですよ」
[美尋] 「東京にはそれだけ高い建物が多いってことですよね」
[美尋] 「あの空中で光ってる明るいのは、なんでしょうね ほら、緑っぽいあれです
よく見ると、ろうそくみたいにも見えます 塔とかなのかな」
[おれ] 「頂点が輝いているあの建造物ですよね スカイツリーですよ」
[美尋] 「え? 東京のですか? 浅草まで見えるんですか?」
[おれ] 「都心の赤い点滅が見渡せるんですから、スカイツリーも見えるんですね」
[美尋] 「ほかのビルと比べても、とびぬけて高いのがわかります」
[おれ] 「ちなみに、この見晴台の標高は634m 狙ってるのか、それとも単なる偶然か、
スカイツリーの高さと全く同じだそうですよ」
[美尋] 「へー、面白いですね!」
[美尋] 「パー子も、マスターについてこんな旅してたんですね」
[おれ] 「リンちゃんにはいろいろ協力してもらってますよ
元々はこういうの全然好きでもなかったはずなんですけどね」
[美尋] 「わたしも自然とか星空とか、そんなに興味なかったんですよ
山に来たことあるけど、家族のキャンプくらいだったし
でも、パー子がこういう旅に惹かれていったの、なんか理解できるんです
ちょっと怖いかもしれないけど、でもとても素敵な時間
普通に過ごしてたらわかんない、ロマンチックな領域ってあるんですね」
[おれ] 「ロマンチック云々って、こんなおっさんに語るのもなんだか…
どうせならもっと一緒にいる価値のある人と来て、そう感じてくださいよ」
[美尋] 「普通ならこんな時間にこんなとこ来ませんから
今回マスターさんに連れてきてもらったから、気づけたんですよ」
[おれ] 「リンちゃんを連れ回して変わった子にしてしまったかもと、気にしてるんですから
ほんと、こういうのは相応のお相手と一緒に来て、見て知ってほしいんですが」
[美尋] 「どこの誰が連れてきてくれるって言うんですか?
男の子と楽しい時間過ごすなんて、わたしには叶わない願いですよ」
[おれ] 「うらやましいほどリアルで青春真っ只中な年頃だというのに、もったいない
おれは10代の心の忘れ物を取りに戻りたいのに、絶対戻れませんよ
美尋さんは今その夢をいくらでも実現できる時期じゃないですか
なんでも叶いますよ やりたいことも将来の選択も、そして恋愛も」
[美尋] 「いえ、わたしなんて羨ましがられる身分じゃないですよ
恋なんて、そんなガラじゃないし 無理無理!」
[おれ] 「そういうのがもったいないなと思うんですよ
自分の魅力を自ら伏せてしまったら、きっかけすら見つけられなそうで」
[美尋] 「魅力ない残念な女の子に、それ言うのは逆にキツいですって」
[おれ] 「そうですかねぇ 誰しもいろんな形の魅力を持って生きているはずです」
[美尋] 「わたしに魅力があるっていうのなら、教えてほしいくらいですよ」
[おれ] 「いつかその魅力に気付いてくれる人と巡り合えるはずです」
[美尋] 「わたしなんか、誰かが振り向いてくれるほどかわいくもないですし」
[おれ] 「謙遜しすぎです もう少し自信を持たれたほうがですね…」
[美尋] 「慰めてくれるのはありがたいんですけど」
[おれ] 「別に慰めでは… 美尋さんだって気に留めてくれる人がどこかにいるんですよ」
[美尋] 「わたしは外見も中身も平凡だし、女らしさも人並み以下だから」
[おれ] 「人によってはちゃんと見えるんですよ、その人の特別なところが」
[美尋] 「全然特別な子じゃないですから」
[おれ] 「人は星の数ほど存在します 美尋さんには美尋さんの輝きがあるじゃないですか
空を見てくださいよ 数えきれないほどの星が、それぞれの光で輝いてます」
[美尋] 「もしわたしが星だとしたら、フツーの色の、一番弱い光りってことだ」
[おれ] 「ですから、そのネガティブな考え方はよくないですって」
[おれ] 「肉眼で見える星はごくわずか、じつはこの空にはさらに多くの星があります
そして色も様々 温度によって光の波長が違い、結果いろんな色に見えます
たとえ見えない星だって、手段によって捉えることができます
より暗い星は高倍率の望遠鏡で、可視光以外の光の星は電波望遠鏡で」
[美尋] 「そういうの学校で習いますけど、見えないものってピンとこないんですよね」
[おれ] 「見えなければ大勢の興味が湧かないのも当然です でも、見られる人には見える
これって、星も人も同じだと思うんですよ 目立たない存在であっても
目的とかその人の関心ごとによって、大切な輝きになるということです」
[美尋] 「かろうじて見えるだけの小さな星でも、意味ってあるんでしょうか」
[おれ] 「地球から見れば暗くてほとんど見えず、誰も知らない無名な星だとしても、
そこには無数の出来事があって、宇宙に大きな影響を及ぼしているのかも
そう考えれば、誰もが知っている有名な星より、ずっとロマンがあります
天文の専門家はそんな魅力に惹かれて研究していると思うんですよ」
[美尋] 「地球も太陽も、宇宙全体から見ればたいした大きさの星ではないって習いました
ほかの星から見たら、わたしたちの住む太陽系も、小さな光なのかも」
[おれ] 「どんな存在でも、その魅力に惹かれる人はいるんです 見える人に見えればいい
美尋さんには自分の輝きに自信を持って、自分らしい夢を描いてほしいです
そうすれば、無限の可能性が開けて、願う未来がいつかきっと…」
[美尋] 「なんかいいお話聞けました ありがとうございます
…でっ!? そうやってパー子のこと、口説いたりしたんですか?」
[おれ] 「どうしてそういう話の展開になっちゃうんですかこれシクシク」
[美尋] 「アハハ、冗談ですよ
でも、パー子は本当に眩しいほどの輝きですからね いつも羨ましくて」
[おれ] 「そんなに自己嫌悪みたいなことを言わなくても」
[美尋] 「中1で初めて会った時から、ずーっとわかってましたから
友達として一緒にいるけど、いつも感じているんです
あの子は、わたしとは違う世界にいるべき子 そういう運命の子
だって、あのかわいさですよ 平凡な子はみんな嫉妬しますって」
[おれ] 「そういうものなんですか」
[美尋] 「でも、そんな子なのに、あたしなんかを信用してくれて、頼ったり頼られたり…
その結果でわたしも今こうしてここにいるんだから、不思議な巡りあわせです」
[美尋] 「私の時代には、あのスカイツリーもありません
パー子と出会わなければ、2008年しか知らずに生きてました
16年後の世界をこの歳で体験できてるのは、誰にもできない奇跡」
[おれ] 「それが他の誰にも真似できない、美尋さんの光ではないですか
たとえリンちゃんがきっかけでも、それはきっと美尋さんの持って生まれた運命」
[美尋] 「こんなわたしでも、気にかけてくれる人は現れるのかなぁ」
[おれ] 「一緒にいて価値のある人なら、相手として選ぶのが当然だと思うんですよ
おれも10代の頃は、そんなきっかけがみつからないかと憧れていたものです
もし美尋さんと出会っていたら…違う人生だったかもしれませんよ、おれも」
[美尋] 「マスターさんに認められてるだけでもありがたいです
ちょっと照れますけど、こういうのって嬉しいものなんですね 初めて気づいた」
[おれ] 「人生、運とかタイミングとかのちょっとしたきっかけで大きく変わってしまう
それが面白いところです 美尋さんには希望を持って楽しんでほしいんですよね」
[美尋] 「明るい星が二つ並んでる あんなの、見たことないかもしれません」
[おれ] 「美尋さん、観察眼鋭いじゃないですか 今、天体ショーの見頃なんですよ
最大の見せ場は過ぎてしまいましたけどね」
[美尋] 「星座って、何年経っても変わらないって聞いたと思うんですが…それ以外の星?」
[おれ] 「その通り、太陽系の惑星 左下が金星、右上が木星 大接近中なんです」
[美尋] 「うわぁ、すごいラッキーじゃないですか」
[おれ] 「数日前なら、くっつきそうなほど接近して見えたんですけどね
金星と木星の大接近は、数年から十数年に一度チャンスが来るようです」
[美尋] 「こういうの、夢があります たまには夜空を見ないといけないんですね」
[おれ] 「ピークは過ぎても、今日の空はなかなかのものですよ
ほら、金星と木星を辿ったその延長線上近くにもう2つ明るい星が
あれ、火星と土星なんですけどね」
[美尋] 「太陽系の惑星は学校で習いましたけど、今まで見たことありませんでした
こんな身近で見れるんですね 新しい発見」
[美尋] 「…あれ? なんか流れたような もしかして、流れ星?」
[おれ] 「画像で確認してみましょう お、小さいですが、確かに流星のようですよ」
[美尋] 「ほんとに流れ星じゃないですか! ちゃんと願い事しておけばよかった」
[おれ] 「美尋さんの願いを聞いている間に偶然流れたのだから、有効ではないですか?」
[美尋] 「そっか! いいことあるのかもしれませんね!」
[美尋] 「今まで知らなかったことをいろいろ見れた気がします
大事な記憶になりました 連れてきてもらってよかった」
[おれ] 「大当たりの賞品としてはたいしたことないんですが…
美尋さんの人生にとって役に立つのなら、おれもうれしく思います」
[美尋] 「大切な思い出にしますね」
[美尋] 「もう少し、ここで景色見ていきませんか?」
[おれ] 「自然や星空観察に目覚めてしまいましたか?」
[美尋] 「よくわからないけど… なんかすぐに帰ったらもったいないなって」
[おれ] 「そうですか、美尋さんがそう言ってくれるのなら、ぜひ
もうすぐ夜明けですしね」
[おれ] 「ただ…まだしばらく暗いですからね 動物はうようよしてそうです
さっきからガサガサいってますけど、たぶん鹿だから大丈夫です」
[美尋] 「もしかしたら熊かもしれないって意味じゃないですか! やっぱ怖いー!!」
[おれ] 「ヒグマと違って、本州のツキノワグマはおとなしいんですよ
…おれも怖いので出てきてほしくないですけどガクガク」
そういうことで、山でのお話はもうちょっとだけ続きます。
次回…予定通り出せるといいなぁ。自信ないけど。
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