就職難の時代である。
70%もの大卒の者が就職難を抱えていると聞いた。
仕事は実に様々。どのような仕事であれ、誇りを持って、知力を尽くし、他の人と我々1人1人はこの一つの巨大な社会有機体を構成する細胞であると認識するべきである。
ところが、実際は違う。
社会は知力など初めから必要とはしていなかったのだ。
一般的にエリートであるとされる、変わりゆく時代だけでなく日々の業務への対応力が良く、効率的で、抜け目がなく、巨大な資本を動かす人々は自分の中で描くより統括的な社会像を実現しようと効率化を図り、人件費を下げ、こう言うのである。
世の中の多くの仕事が無くなって、便利な世の中になる。便利な世の中で皆さんは自由に自分のことを考える暇があるから、好きに生きられる、と。
今まで自分の想像する社会の実現へ向け、直向きにその並外れた対応力を持って社会を動かしてきた結果、知力を社会のために貢献したいと望むも仕事にありつけなかった者へ「もう仕事は探さなくて良いよ」と言うのだ。
知力を持って人に貢献することから経済性を独占し、さいさん人々を行く先もなく夜道を歩かせた挙句、イノベーションが皆を救うと言うのだ。全てを知ったかのように。
馬鹿者が。
どのような仕事にも人に尽くすために各々の知力を駆使する場面はあると豪語してたモラルスター共が、その職場で知力を尽くす初期段階にさえありつけない社会を数十年に渡り、己の対応力の良さとやらで先鋭化させ、最後に仕事はいらない、と言う。
そうやって若者を踏み躙り続ければいい。我々の壊滅はこの筆舌に尽くせぬ馬鹿者の破滅なのだから。
そしてこう言うのである。皆が役割を放棄したからこの世は頽落したのだ、と。
馬鹿者が。
人々は初めから誰かのために働くことを喜びとし、知力を培い、また豊かに生きることを望むものなのだ。己の知恵と知力こそ世界の軸であるというエゴの先鋭化によって他の人々の歩みを破壊し続けてきたことの結果なのだ。
若者の絶望をそのまま無視し続けてくれると良い。それによる全体の壊滅こそ我々の望む唯一の貴様らへの特効薬なのだから。
我々は他の者のために知力と知恵を尽くし、共栄共存の理念によって一人一人が繁栄する世を作りたかったのだ。ただそれだけだったのだ。