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つまらぬ平坦の道を走らせているとつまらぬことがらばかしが脳裏によぎってきて景色などもかわらないから頭のなかの描写が飛ぶようにかわりかわりめぐりうっかりしていたらひかれそうになったりこけそうになったりあるいわもしくわ実際こける。だがしかし夜中のまっくらやみのまっすぐの道などは平坦であるけれどそのようなくだらぬことがらがとびこんできたりはしない。
ねむくなければちゅういぶかくそのくらやみのなかになにかマングースの屍骸ではない、ええとイタチやら狸やら猫やら鳥やらの屍骸などがおらぬか、ふまぬようにじっと見つめ続けるしうしろからやってくるトラックなどらの光がだんだんとおおきくなってくるものですからそれにじゃましないようにちゅういをしているし
眠いときは眠いので眠っているし
ですからくだらぬやからがとびこむすきもありません。
白昼の平坦の道では道路にドロンとどくろが悪魔が死神がおるのです。
おもいだしたくもないうただったりだとかワライ面だとかほんとうなのかそうぞうだったのかもあたまのなかで真実と虚像とがまんちゃーしてもはやどちらかだなんてわからんくなってしまったことばやら画像映像やらがやりのごとし暴風雨となってわたしのあたまのうしろのほうからまえのほうにむかってふりしきるのです。
じゃましないでください。
じゃましないでください。
わたしのじゃまをしないでください。
脆い脆い脆いわたしを
それは狙ってくるのです。
ですから
わたしは峠をはしらせているときがいちばんしあわせです。きっとしあわせです。
なにも想い出もなにもここにはやってきません。
そしてそんなときにめのまえに
愛しているひとの背中などがあったりするばあいは
もうれつに
幸せでもういまそのときそのしゅんかんに
死んでしまってもいいとおもうもしくわゴールもあてもいらぬとおもうほどに
しあわせなのです。
だけれどもしじっさいにわたしがとつぜんに砕け散ってしまっても
どうか気が付いてください。

