日本人が無意識に使う「究極の祈り」とは?
年末、私たちが当たり前のように使う
**「良いお年を」**という言葉。
実はこれ、単なる年末の挨拶ではないことを
ご存知ですか?
そこには、
日本人が古来から大切にしてきた
「命への祈り」が込められていました。
1. 「来年もハッピーに!」と
いう意味ではない?
多くの人は
「来年も良い1年になりますように」というニュアンスで使っています。
しかし、
本来の意味はもっと切実で、
もっと深いものです。
かつての日本人にとって、
「年を越す」とは
文字通り命がけのことでした。
本来の「良い年」とは、以下の3つが
揃うことを指します。
• 五穀豊穣(食べるものに困らない)
• 無病息災(病気をせず健やかである)
• 家内安全(家族が災いなく生きられる)
つまり「良いお年を」は、
「どうか無事で、病気なく、災いに遭わず、
生きて新しい年を迎えてください」という
生存への祈りだったのです。
2. 年の変わり目は
「神様が入れ替わる境界」
日本において、大晦日から
お正月にかけては、
古い神様から新しい神様(歳神様)へと
バトンタッチが行われる神聖な境界線。
この「境界」を無事にまたげるかどうか。
大切な人に対し、
「新しい年に、あなたの命が
しっかり守られますように」と魂を
込めて送り出す。
それがこの言葉の正体です。
3. 日本人は「別れ」に祈りを込める
昔から日本人は、
お別れの際に必ず祈りを添えてきました。
• 「いってらっしゃい」(無事に帰ってきて)
• 「良いお年を」(命を繋いで、また会おう)
私たちが無意識に
使っている言葉の裏側には、
何百年も前から続く
「相手を慈しむ心」が息づいています。
今年の年末、
誰かに「良いお年を」と伝えるとき。
その人の顔を思い浮かべ、
一瞬だけ
「あなたの命が守られますように」と
心の中で添えてみてください。
その言葉は、
最高に温かい「お守り」となって
相手に届くはずです。
