昨日、TACの合格祝賀会に参加してきました。
前記事にも書いたとおり、発表直後はなんかボーゼンとしてしまって
なかなか実感がわきませんでしたが、
ヨメ、両親をはじめ様々な方に祝福の言葉をいただき、
また今後のことについて思いをめぐらすようになると
少しづつヨロコビが広がっています。
さて、ボクは官報まで結局6年かかりました。
その途上で何人かのブロガーさんの記事に感銘を受け、
又は参考にさせてもらい、ここまで辿り着けたのだと思っています。
よってボクも自分の言葉で、来年以降も受験を続ける方に向けて
思うところを書いてみたいと思います。
税理士試験に合格するために必要なことは、非常に月並みですが
① 当たり前のことを完全にやり切ること
② 自分を甘やかさず、現実を直視すること
の2点かな、と思っています。
まず、①について。
例えば、最後の科目となった相続税で一般的に言われていることは
・理論は個別理論の精度に加えて、応用理論対策をかなり講じる必要がある。
・計算は財産評価で未出題論点が出るので、それ以外の基本論点の正解は必須。
かと思います。
理論については、とにかく愚直にマスターを一字一句で覚えるほかないと考えています。
昨今の試験傾向から、一字一句の暗記は不要という話も聞きますが、
ボクは一字一句の暗記を目指さずに合格答案を作る自信がありませんでした。
加えて、特Aランクの個別理論(小規模宅地・精算課税・延納・納税猶予など)については
マスターと理サブを見比べ、解答時間に応じた解答範囲を事前に準備していました。
また、TAC・大原双方の直前期答練の理論問題・解答をコピーし、覚えるぐらいに
読み込みました。
計算については、『ケアレスミス』という感覚を持たないように心がけました。
電卓ミス、転記ミス、問題の読み違え・・・。
これらのケアレスミスと考えがちなミスについては、
なぜ間違えたのかを徹底的に追求し、2度と同じミスをしないように解答方法や
問題の読み方を工夫しました。
・・・・極めて当たり前のことしかしていないと思います。
でも、その当たり前のことを一つ一つ、緊張感と執念を持ってやり切ることができるかが
合格できるかどうかのカギになると思います。
②について。
ボクは昨年までの税法(法人税・所得税・消費税)はいずれも年内完結⇒上級クラスであり
働きながらの受験という自分の環境も考え合わせると、
先行逃げ切り策しかないと考えました。
そこで、上級演習や直前期答練の成績には相当こだわりました。
よく、『答錬の順位に拘りすぎるのは意味がない』という意見を耳にしますが
答錬で上位が取れなくて、本試験で合格できるわけがないという思いでした。
逆に今年の相続税は速修でのチャレンジだったため、答錬の成績は全く気にしませんでした。
とにかく本試験が始まるその直前まで、ひとつでも多くの論点を身に着けてやる、という
意気込みで、どんどん論点を積み上げていきました。
つまり、同じボクという人間でも、学習環境の違いで全く違う戦略をとるべきなのです。
自分にふさわしい戦略で試験に臨むためには、冷静に自分の実力を俯瞰する以外に手はないと
考えます。
そして本当の自分を知っているのは、やはり自分しかないと思うのです。
先日実家に帰り両親に合格証書を見せ、食事をともにした際のこと。
すこぶる喜んでくれた両親との会話で、いみじくもボクが口にした言葉。
『ウチの家系にしつこいのはいなかったはずなんやけどなあ・・・。』
もう一つ付け加えるとすれば
③ 最後まであきらめないこと
が決め手かと思います。
・・・愚直に、冷徹に自分を省み、粘り強く。
ものすごく精神論になってしまったかもしれません。
でも6年間戦ってきて、やはり最後は精神力なのかなと思います。
あと1題、あと5分がんばりきれるかの積み重ねが
最終的には大きな差になるのだと思います。
来年以降受験される皆様のご検討とご多幸を祈念しております。