宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック) 第64話 | 宇宙刑事レイカースFUN

宇宙刑事レイカースFUN

熱き想いを忘れないオヤジの隠れ家的何でも有りのブログ

「俺の名は、モビー 宇宙探偵のモビー

 俺は今、事務所で次の仕事の依頼人から依頼の内容を聞いているところなんだ」

             
モビーが独り言で前回からの流れを説明したところで、モビーの前に座っている依頼人の男が話しを続けだした

「すいませんが、話しを続けても良いでしょうか?」

「あっ! すいません」

モビーは、慌てて独り言をやめて男達の話しを聞くことにした


依頼者の男たちは、依頼の内容を説明していたが あまりにも曖昧な表現をするので

今ひとつ、何を頼みたいのか モビーには、伝わってこなかった

それ以前に、モビーにはどうしても気になって仕方がない事が有った

そのことが、気になって二人の話しが頭に入ってこないので ハッキリ聞くことにした

              
「御説明のところスイマセンが・・・  あなた達、地球人じゃないですよね!?」

目の前に座っている二人の依頼人は、見た目は全くの地球人なのだか、どことなく雰囲気が人間ぽくないのだ  具体的に、どこがどうだと言うわけでは無いのだが・・・

例えるなら、アメリカのホテルのエレベーターで東洋人と一緒になった時に何も会話をしなくても相手が日本人か、違う国の人なのか、すぐにわかると言った程度の違いだった

そのことは、コーヒーを運んで応接室に来た めぐみも気が付いたようで 応接室を出た後も、ドアの向こうで室内の状況をうかがっていることは3人とも気が付いていた


モビーに正体を気付かれた二人は、特に焦った様子も無く正体を明かした

「ええ 地球人じゃないですよ 私達」

部屋の外で、聞き耳を立てていた めぐみがドアを思いっきり開けて飛びこんで来た

              
「モビー!! この二人、やっぱり宇宙人なの!?」

飛びこんで来た めぐみを三人が冷静に見上げていたので、飛びこんで来た めぐみの方が恥ずかしくなってしまった

「良いんだよ メグちゃん

 地球人以外の方のお仕事も御請けさせていただく探偵事務所なんだから・・・うちは」

モビーは、何度もうなづきながら話した

「ただ、ちょっと気になったのが お二人の変装が余りにもビミョーだから・・・

 ダーク・ロアの機械兵だって、もっと ばれない様に擬態してくるのに

 バレバレと言うか もう少しなんとかならなかったんですか?」

モビーの話しを聞いて、宇宙からの依頼人の二人は顔を見合わせた

「いや・・・ 我々は、変装も擬態もしていないですよ

 私達α星人は、地球人やバード星人と同じヒューマノイドタイプの人種ですから」

「ええ 地球人の服はきてはいますが、それ以外は、ありのままの姿です」


二人の顔を、まじまじ見たモビーはニコっと笑って

             
「なら、良いんです

 正体を隠したままだったら、御断りしようと思っていたので」と言った


話しを聞くと 二人は、銀河系の惑星国家『α星』の政府から派遣された政府関係者だった

仕事の依頼内容を要約すると

『バカンス中に、行方不明になってしまったα星の大統領の捜索と救出』だった

・・・大統領の捜索と救出!?



「って!? 無理無理! そんな重大な事件、宇宙警察に行った方が良いよ!

 良い宇宙刑事知ってるから、紹介してあげるよ  紹介料は、安くしとくからさ」

モビーは、余りにも事件のスケールが大きいので 桜大門に振ろうと思ったが、二人はそれをことわってきた

「いえ それは出来ません・・・出来ないのです」

依頼人は、何か大きな理由を持っているようだった

「何か、理由が有るんですね? 話してもらえますか?」

依頼人の一人が うなづくと説明を始めた

「我が『α星』は、もともとは開拓移民惑星でした

 多くの移民が『α星』に入り、惑星開拓をして現在の国家としての『α星』が誕生したのです」

「そんな歴史的な理由から、フロンティアスピリットを持った『α星』ですが 同時に大きな問題も

 抱えることになってしまいました」
  「人種問題ですか?」 

モビーの鋭い一言に、依頼人の二人は深くうなづいた

しかし、勘違いされると困るので すぐに追加説明を始めた

「人種問題と言っても、モビーさんが 今一瞬考えた様な『戦争』とか『虐殺』とか

                           そんな事は、一度も無いです・・・」

だが、疑いを持っている眼差しのモビーの顔を見て

「・・・そうなりそうな事も、無かったわけでは有りません・・・

 でも、すべて大統領が そんな悲劇が起こらないように調整をされてきたんです」言い直した

しかし、更に疑いを持っている眼差しのモビーの顔を見て

「力で、ねじ伏せてきました・・・」と、更に言い直した

「強権政治ですか?」

モビーの一言に、依頼人は眉を細めた

「確かに、そう言われても仕方ないです・・・ 

      しかし、これだけは信じて下さい 大統領は、本当は平和主義者なんです」

「強権と言われると、まるで暴君のようですが 全く逆なんです

 我が国家は、まだ成長過程です 人々の命を守る為には仕方が無い事なんです」

地球で生まれ育ったモビーには、今ひとつピンとこない話しだが、成長過程の開拓惑星では有るのかも知れないと思っていた

「なるほど、それで大統領の事を良しと思わない人たちが・・・」

依頼人はうなづくと

「はい、クーデターを・・・」

  「クーデター!?」 

モビーは、余りの話しの重大さに大声を出してしまった

「バカンスと言うと聞こえはいいですが・・・

 実は身の危険を感じた大統領は秘かに避難をされたんです」

「追手が来られないような、辺境の星『ジュラ星』に行かれたのもその為です

 しかし、大統領が『α星』を出られてすぐに その情報がデマだとわかったんです」

「デマ!?」

「はい なんだかんだ文句は言っていますが、国民はみんなわかっているんです

                     大統領のお陰で『α星』が、平和だと言う事を」

「大統領が不在となれば、人種間のバランスが崩れ本当に民族問題が発生してしまうので

 急いで『ジュラ星』に、大統領を迎えに行かせたのですが消息不明になってしまっていて・・・

モビーは、だんだん話しがわかってきた

「なるほど、それで私に『ジュラ星』に行って大統領を探して連れ戻せと」

意外と簡単そうな仕事なので、さっさと片付けて大金を頂こうと考えていた

「はい、その通りでございます

 あのダーク・ロアから、地球人の捕虜を無傷で数百人も秘密裏御の内に救助されたと聞き

 モビー様に御願いするしかないと考えまして うかがわせていただきました」

モビーは、依頼人達の話しが満更でもないので良い気持ちになっていた

               
「あっそ  で、『ジュラ星』って どんな所なの?」

請ける気満々で、現地の情報収集を始め出した

「銀河系の外れに有る辺境の惑星

 自然が豊かで、一時は「バカンス用の観光惑星にしよう」と、言った意見も有ったのですが・・・」

モビーは、急に二人の説明の歯切れは悪くなったので聞き返した

「・・・有ったのですが?」   

「は、はい 入星した者達に、事故が絶え無くて・・・」

「調べてみると、星中に『人食い植物』が群生していたり・・・・」

「巨大な肉食生物が生息しているらしい痕跡も発見されました」

依頼人の二人は、言いにくい事が有ると話し手を変えることによって 事の重要さを誤魔化そうとしているようだった

「それと、一番の問題は土着の伝染病が有るようで」

モビーは『ジュラ星』の話しを、そこまで聞いていたが さすがに黙っていられなくなった

「ちょっと待ってよ!! いくら身の危険が有ったからって

                          何でそんな地獄のような星に行ったの?」

モビーの質問に、依頼者は冷静に答えた

「バカンス用の観光惑星には出来ませんでしたが

                  人は住んでいますし、観光地でもあるんですよ」

モビーは、どこの世界にも物好きはいる者だと思った

「まあ 仕事、請けない事も無いですけど そんなんに危険な星だったら・・・高いですよ」

モビーは早速、価格の交渉を始めた 依頼人も、金額の準備は用意してあったようで即答をした

「100万ギドルグ御用意させていただきました」

α星の通貨単位は、よくわからなかった

「いあ~・・・ 円で無理だとしても、ドルかユーロ辺りでのお支払いは無理ですかねえ?」

宇宙人してみれば、円もドルもユーロも大して差は無かった

「では『Au』で、お支払いしましょう』

「・・・・???」

モビーには、彼らが何で支払おうとしているのか理解出来なかったが 横にいた めぐみが

モビーに耳打ちをして教えた

              
「たぶん、『金』で払うって言ってるのよ 『Au』は、『金』の元素記号でしょ」

理解したモビーは、すぐに確認を取った

「100万ギドルグを『金』に換算すると、どれほどになるんですか?」

依頼人は、モビーが差し出した電卓に数字を打った

「これくらいの重さになります」

モビーは、急いで計算をした

「今日の金相場は、こんなもんだから・・・・150億円!?

               
「少ないですか?」


モビーは、速攻で契約書を取り交わした


依頼人達を見送り、事務所に二人っきりなると 佐野めぐみが、心配そうに話した

             
「でもモビー、やっぱり危険だわ この仕事」

しかし、モビーは余裕の表情で答えた

「大丈夫、大丈夫! オイラには、強い味方がいるから」

   「強い味方?」   

モビーは、強くうなづくと

             

「今回の事件では、貸しがいっぱい有るから 二人はオイラの御願いなら断れないよ

              宇宙最強の宇宙刑事の護衛が有れば恐いものなしさ」と言った

「宇宙刑事?」

「今度、ゆっくり説明してあげるね

 丁度、その宇宙刑事さんに 今日これから会う予定なんだ」

               


モビーは、桜大門に「今回の事件解決に協力してくれたモビーに、御礼の席を設けたい」と言われ呼び出されていたのだった

               
モビーは、大事な商談をする為に、指定された桜大門達が待つ 待ち合わせの店に約束の時間の30分遅れで入って行った



〔あとがき〕


宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック)も、やっとここまで来ました得意げあせる

モビーが、入った御店の中での出来事が宇宙刑事レイカース2〔格闘聖書〕(バイオレンス)の最終回につながります

宇宙刑事レイカース2の最終回の更新、2012年の鏡餅お正月なんですねあせる

2年も前なんだ・・・・

もう、皆さんのストーリー忘れてしまっているかも知れませんので 再度、御覧下さい

今回、改めて見ても なんとか、ストーリーつながってますね(笑)

モビーの服が違うのは、見逃して下さい(笑) なにせ写真は27年前に撮影した物なので(笑)

それと、モビーの入った御店には『セーラー服を脱がさないで』は流れていません・・・念の為に(笑)


次回は、いよいよ宇宙刑事レイカース3 無限融合(アトミックショック)の最終回!!

御話しは、宇宙刑事レイカース2〔格闘聖書〕(バイオレンス)の最終回の続きになりますにひひ


宇宙刑事レイカース2〔格闘聖書〕の最終回はを、クリックいただければ飛びます 


宇宙刑事レイカース2〔格闘聖書〕(バイオレンス) 最終回