嵐が出てたから観ていた紅白歌合戦。
一番印象に残ったのは、綾瀬はるかが歌った「花はさく」の歌。
自然と思いがあふれた感じが素敵だった。
母が突然この世を去って半年が過ぎた。
亡くなった時には、悲しいけれど、思っていたほどの辛さや悲しみはあまり感じなかった。
葬儀の事とか、1人残された父のこと、あとのいろいろな手続き等々で、忙しくて、悲しむ余裕もなかったせいか・・・
それが最近になって、突然母のことが思い出され、涙することが多くなった。
ふと気付くと、涙が頬を伝たっていて、ハッとしたり。
葬儀の折にあまり涙も出なかったぶん、今になって出てるのかも。
「去るものは日々にうとし」と言うけれど、半年くらいじゃ無理かな。
三年くらい前だったか、蛍の季節に実家に帰ったおり、母と二人で家の外で、田植えの終わった田んぼの向こうの川で飛び交う蛍を眺めていた。
その時、一匹の蛍が真っ直ぐに母と私に向かって飛んできた。
そのあとすぐに、50mくらいしか離れていない母の実家に向って飛んで行った。
母が「あの蛍は、おばあさんよ。」
私「えー、あの蛍おばあちゃんなの?」
母「そうよ。毎年蛍を眺めていると、一匹だけああやって私の所へ飛んで来たかと思ったら、すぐ実家へ向かって飛んでいくんよ。」
祖母の命日が5月23日で、亡くなった時に一匹の蛍がどこからともなく飛んできて、祖母の枕元にいたそうだ。
だから、命日の頃、蛍が飛びはじめると、祖母が蛍になって帰って来る。と言うことらしかった。
その話を聴いて私が母に言った。
「お母さん、もしお母さんが亡くなったら、蛍の季節に帰って来るから、お母さんも蛍になって私に会いに来て!」
「うん。わかった。」
「でも、偶然ってこともあるから、私の周りをまわってね。」
「よっしゃ、わかった。わかった。」
その時は、こんなに早くあの時交わした会話を思い出すことになろうとは、思いもしなかった。
先だって、納骨の時にこの話を父や妹弟、従妹達に話し、父に蛍の時期には帰るから、蛍が飛び出したら知らせてねと言い置いていた。
それで先日、父に蛍が飛びはじめたことを確かめて、実家に帰って来た。
2泊3日の予定で帰郷。
家を出発したときは曇っていたのに、途中から雨が降り始めた。
「あ~ぁ、雨だと蛍は無理やなぁ。」と1人で呟きながら、どしゃ降りの中、実家に到着。
晩ご飯を食べ終わった頃、雨はやんでいた。
父が蛍が飛んでいると言うので、外に出てみた。
10匹ほど飛んでいたが、いくら眺めていても、こちらにやってくる気配なく、肌寒かったので家に入った。
「や~ぱり、死んだら何にもないんやなあ。」とがっかりして言うと、父が笑っていた。
次の日は晴れ。
夜になり、従妹が来ておしゃべりしていた。
ふと「あ、蛍は?」と言うと、「もうそろそろ出てくる頃よ。」と従妹が言うので、二人して外に出てみた。
でも、目を凝らして必死に見ても3匹くらいしか飛んでいない。
昨夜より少なくてがっかり。
「無理やね。」と諦めかけていたら、従妹が「あれ、一匹こっちへ飛んで来る」
従妹が指す方を見てみると、田んぼの上を、ゆ~らり、ゆらり、今にも田んぼの中に落ちそうな様子の蛍が一匹こっちへ向かって飛んでくる。
道路に出ていた私達の腰のあたりをふわふわとまとわりつくように飛び、そのまま家の方へ。
従妹が「おばちゃんだ!ほらっ!」
あわてて追いかけると、真っ直ぐに私の車に留まった。
手前に父の車をとめていたにもかかわらず、迷わず奥側にとめていた私の車に。
「お母さん?」と思わず叫んだ。
車の後ろの窓の横に留まっていたのに、じわじわと、弱い光を放ちながら、車の屋根に上って行った。
私は、慌ててそのへんの草をちぎって水に濡らし、車の屋根に置いた。
そして家の中に駆け込んで父に蛍が飛んできたことを知らせた。
父も外へ出て来て、やはり草をひいてきて、車の屋根の上に置いた。
しばらく3人で、じわじわ車の屋根をはう蛍をモノも言わずに眺めていた。
この蛍は本当に母なのだろうか?
母は約束を守って来てくれたのだろうか?
いろんな思いが頭をめぐる。
目の前にいる弱い光を放ちながらもいてくれる蛍に感動して、涙がこぼれ落ちた。
どのくらい経っただろうか、従妹も帰り、父がもう家に入るようにと言うので、後ろ髪引かれる思いで家に入った。
22時過ぎに、外に出て車の屋根を覗いたら、蛍はもういなくなっており、草だけが残っていた。
無事に川に戻ったのだろう。
父も気になっていたのか、一眠りして目を覚まし「蛍は?」と聞いてきた。
「10時過ぎに見に行ったらもういなかったよ。」
その夜は興奮してなかなか眠れなかった。
帰って来てよかった。
本当にあの蛍が母だったのかどうかは、わからない。
でも偶然にしろ何にしろ、嬉しかった。
また、来年もこの時期に帰って来よう。
母との約束だから。
亡くなった時には、悲しいけれど、思っていたほどの辛さや悲しみはあまり感じなかった。
葬儀の事とか、1人残された父のこと、あとのいろいろな手続き等々で、忙しくて、悲しむ余裕もなかったせいか・・・
それが最近になって、突然母のことが思い出され、涙することが多くなった。
ふと気付くと、涙が頬を伝たっていて、ハッとしたり。
葬儀の折にあまり涙も出なかったぶん、今になって出てるのかも。
「去るものは日々にうとし」と言うけれど、半年くらいじゃ無理かな。
三年くらい前だったか、蛍の季節に実家に帰ったおり、母と二人で家の外で、田植えの終わった田んぼの向こうの川で飛び交う蛍を眺めていた。
その時、一匹の蛍が真っ直ぐに母と私に向かって飛んできた。
そのあとすぐに、50mくらいしか離れていない母の実家に向って飛んで行った。
母が「あの蛍は、おばあさんよ。」
私「えー、あの蛍おばあちゃんなの?」
母「そうよ。毎年蛍を眺めていると、一匹だけああやって私の所へ飛んで来たかと思ったら、すぐ実家へ向かって飛んでいくんよ。」
祖母の命日が5月23日で、亡くなった時に一匹の蛍がどこからともなく飛んできて、祖母の枕元にいたそうだ。
だから、命日の頃、蛍が飛びはじめると、祖母が蛍になって帰って来る。と言うことらしかった。
その話を聴いて私が母に言った。
「お母さん、もしお母さんが亡くなったら、蛍の季節に帰って来るから、お母さんも蛍になって私に会いに来て!」
「うん。わかった。」
「でも、偶然ってこともあるから、私の周りをまわってね。」
「よっしゃ、わかった。わかった。」
その時は、こんなに早くあの時交わした会話を思い出すことになろうとは、思いもしなかった。
先だって、納骨の時にこの話を父や妹弟、従妹達に話し、父に蛍の時期には帰るから、蛍が飛び出したら知らせてねと言い置いていた。
それで先日、父に蛍が飛びはじめたことを確かめて、実家に帰って来た。
2泊3日の予定で帰郷。
家を出発したときは曇っていたのに、途中から雨が降り始めた。
「あ~ぁ、雨だと蛍は無理やなぁ。」と1人で呟きながら、どしゃ降りの中、実家に到着。
晩ご飯を食べ終わった頃、雨はやんでいた。
父が蛍が飛んでいると言うので、外に出てみた。
10匹ほど飛んでいたが、いくら眺めていても、こちらにやってくる気配なく、肌寒かったので家に入った。
「や~ぱり、死んだら何にもないんやなあ。」とがっかりして言うと、父が笑っていた。
次の日は晴れ。
夜になり、従妹が来ておしゃべりしていた。
ふと「あ、蛍は?」と言うと、「もうそろそろ出てくる頃よ。」と従妹が言うので、二人して外に出てみた。
でも、目を凝らして必死に見ても3匹くらいしか飛んでいない。
昨夜より少なくてがっかり。
「無理やね。」と諦めかけていたら、従妹が「あれ、一匹こっちへ飛んで来る」
従妹が指す方を見てみると、田んぼの上を、ゆ~らり、ゆらり、今にも田んぼの中に落ちそうな様子の蛍が一匹こっちへ向かって飛んでくる。
道路に出ていた私達の腰のあたりをふわふわとまとわりつくように飛び、そのまま家の方へ。
従妹が「おばちゃんだ!ほらっ!」
あわてて追いかけると、真っ直ぐに私の車に留まった。
手前に父の車をとめていたにもかかわらず、迷わず奥側にとめていた私の車に。
「お母さん?」と思わず叫んだ。
車の後ろの窓の横に留まっていたのに、じわじわと、弱い光を放ちながら、車の屋根に上って行った。
私は、慌ててそのへんの草をちぎって水に濡らし、車の屋根に置いた。
そして家の中に駆け込んで父に蛍が飛んできたことを知らせた。
父も外へ出て来て、やはり草をひいてきて、車の屋根の上に置いた。
しばらく3人で、じわじわ車の屋根をはう蛍をモノも言わずに眺めていた。
この蛍は本当に母なのだろうか?
母は約束を守って来てくれたのだろうか?
いろんな思いが頭をめぐる。
目の前にいる弱い光を放ちながらもいてくれる蛍に感動して、涙がこぼれ落ちた。
どのくらい経っただろうか、従妹も帰り、父がもう家に入るようにと言うので、後ろ髪引かれる思いで家に入った。
22時過ぎに、外に出て車の屋根を覗いたら、蛍はもういなくなっており、草だけが残っていた。
無事に川に戻ったのだろう。
父も気になっていたのか、一眠りして目を覚まし「蛍は?」と聞いてきた。
「10時過ぎに見に行ったらもういなかったよ。」
その夜は興奮してなかなか眠れなかった。
帰って来てよかった。
本当にあの蛍が母だったのかどうかは、わからない。
でも偶然にしろ何にしろ、嬉しかった。
また、来年もこの時期に帰って来よう。
母との約束だから。