黒板とノートの大切さ
「ICT教育」がこれからの教育の本道であってデジタル教科書こそ教育にとって必須の教育手段であるかのよう喧伝されている時に黒板とノートが持っている教育的意味を問い直したいものです。
授業で黒板は子どもたちの注意を集中させ、それをノートに取るとき思考を集中さることで情報量を最小化し、そのことが教育効果を上げていますし、黒板による授業では子どもたちの目が板書する先生のチョークに真っ直ぐに向いていますけれど、ICT授業ではまた同じものが見られるという安心感から注意が散漫になってしまいます。また、本とコンピュータ画面とでは情報量が大きく違いますが、大量の情報を持つコンピュータ画面に向き合うと思考することが受け身になり、主体的に思考することが難しくなります。この事は誰しも気が付いている事かも知れませんが、そのことを意識的に対応しているでしょうか。何よりも読解力と論理能力を身に付けることに注力すべきだと思います。