あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
今年も元気でいたいですね！

年越しは、名古屋の夫の実家で。
4年前に義父が亡くなってから、義母がひとりで年越しをするのはさびしいよね…ということで、31日から家族3人で名古屋に行くのが恒例。

夫の実家は古いというかぼろいので、ものすご～く寒い。特に今年は寒かった！
なぜぼろい家に老いた義母が住み続けているかについては事情がいろいろあって、私にはどうにもしようがないので、毎年くそ寒いのをがまんしている。義母はよく平気だなぁ。寒さへの忍耐って、慣れなのだろうなぁ。

くそ寒い家では、夜中に目がさめると布団から出ている頭や顔が冷えてしまっている。
で、慌ててエアコンをつける。でも、つけっぱなしだと頭やのどや鼻が痛くなる。で、エアコンを消す、の繰り返し。一晩中。

元日の朝、目が覚めた時もそんなふうだった。顔で感じる空気が冷たい。
その状況で最初に思ったことは
「絶対生きのびてやる。まだまだ死ぬもんか」

元旦の目覚めとともにそんなことを思う私、絶対まだ大丈夫だろっ！と思う。

3日の中日新聞の朝刊1面トップが、三重大学で新しい免疫療法の治験が始まるというニュースだった。
食道がんの患者さんが対象らしいけど、卵巣がんでも効果が期待できるそう。
うれしいニュースじゃーん

ココで読めます→☆
「10年以内の治療薬開発を目指す」だって。
10年か…。「以内」ってのが、どのくらいの加減なんだか…。
私は粘るつもりだけどねっ！

東京に帰ったら、当然、東京新聞にも出てた。東京新聞は、安いし、カサが少ない(新聞のページ数が少ないし、多分この辺りでは人気がないから折り込み広告の量も少ないので)、という理由で購読してるだけで思い入れはないのだけど。
「正月3日に、ほかにニュースがなかったにしても、1面にこのニュースを載せてくれるなんて、なんかやさしいじゃん

デスクにぽん患者かその家族がいるのかなぁ」などとしばし妄想…。

今回は、アメリさんや他の愛知方面の方にも会いたかったけど、年末年始は慌ただしいので、残念だけど見送り～。
でも、岐阜出身・北陸在住の旧友Kちゃんが一人で帰省中(ご主人は海外出張中)だったので、名古屋で会うことができた。
脱ヅラの相談とか、「年とって、最近、どんな服を着たらいいかわかんない！」って話とか、いろいろおしゃべりした。
彼女は若い頃からおしゃれで、洋服が好きな人だったけど、「年とってくると、ある程度高いものじゃないとオシャレに見えない…」と嘆いていた。私も同感。
景気付けに、激コミのJRタカシマヤで、小物や靴などを見て回り、ショートブーツとハンカチを買った！
新幹線に乗るのに荷物を増やしてどーすんだって話…

もともと買い物は友達とするほうが楽しくて好きなので、久しぶりに彼女とあーだこーだ言いつつ買い物ができて楽しかった。

今年の大河ドラマは、吉田松陰の妹が主人公とか。
吉田松陰は、一昨年病気になってから、私の中で重要度アップの人物。
吉田松陰が、処刑される前に獄中で書いたとされる「留魂録」の中の一節が、一時期私の“読む安定剤”になっていた。

あ、でも…
★ご注意いただきたいのは、以下でご紹介しているのは、死に関する文章です。
人によってはぜんぜん安定剤にならないどころか、むしろメゲさせられる文章だったりするかもしれませんので、スルーなど適切になさってください。

おととしの秋頃、心の奥底をものすごく打たれた文章。
吉田松陰の「留魂録(りゅうこんろく)」第八章。短い文章。
私が持っている本は、講談社学術文庫『吉田松陰留魂録』全訳注　古川薫で、以下、この本p97-101からの引用です。

「一、今日死を決するの安心は四時（しじ）の順環に於て得る所あり。」
で始まる一節で、有名な文章のようです。私は知らなかったけど。

↓古川薫氏による現代語訳。上記の本のp99-101からの抜き書き。

＜一、今日、私が死を目前にして、平安な心境でいるのは、春夏秋冬の四季の循環ということを考えたからである。
　つまり農事を見ると、春に種をまき、夏に苗を植え、秋に刈りとり、冬にそれを貯蔵する。……この収穫期を迎えて、その年の労働が終わったのを悲しむ者がいるということを聞いたことがない。
　私は三十歳で生を終わろうとしている。いまだ一つも成し遂げることがなく、このまま死ぬのは、これまでの働きによって育てた穀物が花を咲かせず、実をつけなかったことに似ているから惜しむべきかもしれない。だが、私自身について考えれば、やはり花咲き実りを迎えたときなのである。
　……十歳にして死ぬ者には、その十歳の中におのずから四季がある。二十歳にはおのずから二十歳の四季が、三十歳にはおのずから三十歳の四季が、五十、百歳にもおのずからの四季がある。…＞

この文章とどういう出会い方をしたのかは忘れてしまった。どこかの闘病記の中で読んだのだったか？　誰かのブログで読んだのだったか？
古川薫氏の「はじめに」にも、“末期がんの友人にこの文章を贈ったら感謝された”というエピソードが書かれているので、そういう力がある文章なんだろうと思う。
もちろん人によると思うけど。

なぜこの文章を読むと、安心するのかな？　自分でもよくわからない。

たぶん…
自分は自分の四季を生きているだけなんだ。実りが少なくても、今は実りの時なんだ。悲しみ嘆く時ではなく、めぐってきた最後の、実りをよろこぶ季節を生きてるんだ。
…と思えるからかな…。
（「そう思えると、なぜ安心？」かは、わからないけど…(^_^;)）

講談社学術文庫『吉田松陰留魂録』　全訳注　古川薫

ウィキの「留魂録」のリンク先に、ルビ付きの原文と用語解説を読めるところがあります。

私がこの文章を読んで安心していたということを、願わくば遠い将来、お別れした後の家族や友人が知って、安心してくれたらいいな、と、思ったりも…。

大河ドラマは見ないと思う。

年初から長文になっちゃった。失礼しました～。

年の初めに