ある講演会場にて、子供連れで行った私に係の人は「お子さんにどうぞ~。」とジュースとお菓子をくれました。
講演が始まり私が夢中できいていると、何やらポンちゃんがごそごそ....。
そう、さっきいただいたジュースとお菓子が気になるのです。
講演中ですからここで封を開ける訳にはいきません。
「後で食べようね。」と言って私はまた先生のお話をきいていました。
すると、とても小さな小さな声で
「でもこれ、ぼくだいじょうぶなの?」
とポンちゃんがきいてくるではありませんか。
手に持って私に見せているのは、先ほどのお菓子....。
そうだった!講演をきくのに夢中で私はきちんとお菓子の包みを見ていませんでした。
そのお菓子はあちこちでよくいただくお菓子でした。
でもポンちゃんには食べられません。
ちゃんと確認もしないまま「後で食べよう」なんて適当な事を言ったので『あれ?いつもはダメだって言うのにな?食べても良くなったのかな?』と思ったのでしょう。
ああーごめん!ごめんねポンちゃん!始めからちゃんと確認していればぬか喜びさせなくて済んだものを....。
ポンちゃんは、自分が食べていけないものが結構ある、ということをそれなりに理解しています。
卵なんて最たるものです。
でも本当は「たべてみたい!」なんです。
『どんな味がするの?甘い?しょっぱい?やわらかいの?』きっと頭の中をぐるぐるしている事でしょう。
「これならいいんだよね~?」とお姉ちゃんとのおままごとの時、目玉焼きのおもちゃを一番先にとります。
そしてこっそりおもちゃの目玉焼きをカミカミしている事も知っています。
ポンちゃん!いつかきっと食べられるようになるからね!
かあちゃん、そのためにいっぱいいっぱい頑張るからね!
家族で揃って、卵食べよう!
そのときは、嬉しくてなんだか泣いちゃいそうだな~、かあちゃん。