1.場面緘黙(ばめんかんもく)症について


私は、場面緘黙症という疾患があります。場面緘黙症とは、家庭など安心する場面などで話すことが出来るけれど、家をでたり学校などの安心が少ない場面などで声が出なくなってしまう症状です。

話したくないから話さないのではなく、『話したいのに話せない話したい気持ちも言葉もあるのに、喉に壁ができたように喉に扉がありそれがしまったように声が出ない』という状況です。


そんな症状があり、相談したくても声を使い相談することが出来ない。文字を使い相談をしてもやり取りに時間がかかってしまい時間が足りない。そんな私が出会ったのが『NPO法人若者メンタルサポート協会』でした。


2.若者メンタルサポートについて


この協会は24時間で送れる担当制のLINE相談とコロナ禍で始まったオンラインでの居場所活動、をしているNPO法人の協会です。※対面でのイベント活動もしています。

この24時間で担当制であることで、私は継続的にかかわり安心することで、自己開示ができるようになり、自分自身と安心して向き合う事ができるようになりました。


この協会の相談員さんは無償で活動していて、そしてすごくすごく本気で暖かな言葉をかけてくれます。その言葉には芯があり愛情がたっぷりあります。

相談員さんから「今までよく頑張ったね」「生きててくれてありがとう。」「自分のペースで」等の言葉に幾度となく、救われてきました。


(HP)https://www.wakamono-support.jp


3.若者メンタルサポート協会での変化


私はこの協会に出会った事で、場面緘黙症の捉え方、自分に対する気持ち、そしてはじめて「消えたい」という言葉を吐き出し、消えたいほど辛くて苦しいという事を認識し、自分自身やたくさんの苦労と向き合ってきました。

今は緘黙であることで、辛いことや苦しいこと、苦労はあるけれど、一つ一つ小さな「できた」を積み重ねられる。など、緘黙であることも少しずつプラスに捉え、「消えたい」という気持ちも「生きていてよかった」と思えるようになりました。

そして、いじめられた過去、不登校の過去など辛かった経験を話すことができ、向き合う事が前よりもできるようになり、少しずつ受け入れることが出来ました。以前はいじめられたのは自分自身にも良くないことがあるから。と理由を必死に探し、不登校になった自分に自信がありませんでしたが、いまは、「私は何も悪くない。よく頑張って生きてきた。不登校を選んでくれてありがとう。」と思えるようになりました。


4.オンライン居場所での過程(成長)

緘黙の改善傾向は、オンライン居場所での出来事がとても大きいです。


まず初めに、オンライン居場所は、クラウドファンディングや寄付によって運営されています。その事から、協会の相談員さんだけではなく、支援者の方の暖かさを感じ、沢山のの暖かな大人・応援してくれる大人の存在を知ることが出来ました。ありがとうございます。


オンライン居場所に参加する時、「どの名前にしたらいいか。」「チャット文字は敬語なのか」「(出入りは自由なのに)どのタイミングで入りどのタイミングで抜ければいいのか」など、オンラインに入る前の段階から不安や緊張が高くなり、相談員さんに相談しながら一つ一つ乗り越えてきました。

オンラインに入ってからも「チャットは送っていいのか」「何を送ればいいのか」とチャットをするのにもたくさんの時間を使いました。

「ただいま」ということや相談員さんの名前を言うことにも抵抗がありました。

カメラをつける、声を出すというのはもってのほか。できるわけのない無謀なことだと思っていました。


しかし、オンラインに参加している若者(仲間)が顔を出し声で話しているのを見て聞いて。少しずつ「私もやりたい。」と思うようになりました。

それから私の挑戦が始まります。

 

相談員さんに「顔出ししたい」「声出ししたい」と相談しました。

相談員さんは私のタイミング、ペースを大切にしてくれました。

やっとの思いで初めて顔出しできた時、相談員さんが名前を読んでくれてみんなが「ありがとう」と共に喜んでくれました。とても嬉しく「またやりたい。やってみたい。案外大丈夫だ!」と思いました。

オンラインが終わってから涙が止まらなかったことを覚えています。

 

少しずつ隠れていた姿を出すことが出来、少しずつ画面の真ん中にうつれるようになりました。

 

そして、私は「声出ししたい!」という挑戦に踏み出します。

相談員さんも参加する若者も私のタイミングとペースを待ってくれ、「がんばれ」と応援してくれていました。

やっとの思いで絞り出しました。その時に、顔出しと同じように共に喜んでくれる相談員さんと若者の仲間達。とてもとても嬉しかったです。

それからは、毎日行っているGood(一日の良かったこと)を発表する時に事前にメモを書きそれを読むことで声を出し続けました。

そしてLINEの担当のスタッフさんがいた時に「○○さんありがとう。みんなありがとう」という言葉を泣きながら声で伝えることが出来ました。

それまで、緘黙により声が出せないだけではなく、感情の表出も抑制されていた私が人が見える場所で泣きながら声で伝えることができた瞬間でした。

 

今では、画面の真ん中で堂々と声を出し話して伝えられるようになりました。学校やスーパーなどの他の場面でもzoomを使い声を出すことが出来ました。

 

5.オンライン居場所に参加したことでの変化


オンライン居場所で私は、自分の姿を見せ、自分の声で伝えるということを繰り返し積み重ねることで、少しづつ自分自身の内側が変化してきたのを感じています。

 

LINE相談では、なかなか人を頼ることに抵抗あったわたしが辛かった時、苦しかった時、消えていなくなりたい時など様々時に開示し相談してきたことで、他の機関でも相談できるようになりました。

 

また、それらができない時も相談員さんは私を受け止めてくれました。辛くて苦しくて「消えたい」と思っていたけれど、何かができていても出来ていなくても挑戦したことがすごい。そもそも生きてることが花丸。そう思えるようになりました。


そして、「ただいま」「おかえり」「今日はこんな良かったことがあったよ」とお家のように帰る場所があります。私は「おかえり」「ただいま」をかわした事はあまりありませんでした。オンライン居場所に参加したことで、「おかえり」「ただいま」の大切さ、温かさを感じ、今日の良かったことを話すことで、「次はこれをやってみよう!」と思い、安心安全な帰る場所があることが、挑戦に繋がりました。


6.若メン・オンライン居場所・支援者の方への気持ち


この協会に出会っていなければ、今の私は居ないと思います。

きっとこれからも大変さや苦労は沢山あると思うけれど、今の私がすごく大切な存在で宝物です。

消えなくてよかった。生きていてよかった。場面緘黙症であるからこその成長や変化がすごく楽しみです。

そして、この若者メンタルサポート協会、オンライン居場所(みんなの家)に参加している仲間達もすごく大切な存在です。

この協会に出会う事が出来て本当に良かったし、幸せを感じられるなど多くの変化をして、自分自身に対しても「生きててくれてありがとう」と思える事が増えました。

感謝してもしきれません。


 

そして、この「オンライン居場所 みんなの家」があるのは、クラウドファンディングや寄付などで支援・応援してくださっている方々運営してくれている相談員さん、そして、団体代表のさおりさんがいてくれるからです。

 

感謝してもしきれないくらいありがとうございます。

 

7.最後に


私は今、この協会を必ずしも必要としなくても、たくさんの苦労をしながら、自分自身の夢に向かって、沢山の人を頼りながら、幸せに満喫できると思っています。夢のひとつとして、大人になって自分で稼いでお金を協会に寄付したい。自分の経験を活かしこの協会の相談員さんように活動したい。と思っています。


私が卒業しても、沢山の若者がこの協会に出会い、心が軽くなり自ら卒業していき、いずれ、今の形のこの協会が社会にとって必要なくなる時が来ることを願っています。

 

関わる方々みんなに感謝。

ありがとう。

ここまで読んでくれてありがとうございます😊

みんなが笑顔で楽しく自分らしく、過ごしやすくなる社会にとってなりますように😌

 

 私もみんなも生きててくれてありがとう。