厳しさと優しさと・・・。

厳しさと優しさと・・・。

理想的な患者への接し方を考えます

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病院には、身体的な苦痛に悩まされていたり、これから実施される治療に対しての不安を抱いていたりと、精神面で不安定な方が多いです。
そのため、看護師には心理面の負担を和らげることが求められており、どのような患者にも笑顔で隔たりなく接する事が基本的なマナーとされています。
ただ、時として患者の訴える過剰な要求や不満などをぶつけられることもあるでしょう。
しかし、いかなる場合でも感情的な態度で臨むべきではありません。

看護師は、患者それぞれの要求を受け入れる事が大切です。
患者の心的な苦痛を共感し、時には医療従事者として適切なアドバイスを提供することも求められます。
そのため、まずは患者の不安を口を挟まずに聞いてあげる事がポイントです。
相手が心的な苦痛を和らげることができる状態に上手くもっていく事で、患者の本音を聞くことも出来るようになります。
また、背中をさするなどの共感の意思表示も、不安を緩和させるために効果的な手法だと言えるでしょう。

どのように感じても、患者の悩みを軽視する発言は慎むべきです。
場合によっては、看護師が感情的になってしまうこともありますが、逆効果にしかならないため、丁寧に話を聞きながら対応する事が求められます。

病院を受診する方は、あらゆるモチベーションが低下しているため、物事に対して積極性が欠けている状態がほとんどです。
そのため、多忙な医療現場で看護に携わる立場としては、患者の一挙一動に感情的になってしまいがちです。
しかし、看護師という立場である以上は、患者の立場や心の状態を理解し、穏やかに対応する事が必要不可欠な能力だと言えます。

忙しい中で患者一人ひとりの心に寄り添っている看護師たちは、ストレスを抱え込みやすい傾向にあります。
勤務時間も不規則な場合が多く、自分の身体を労ることも難しくなるでしょう。
人をケアする側の人が不健康であれば、誰も元気にすることはできません。
患者への応対能力だけでなく、自身の体調管理もしっかりと気をつけるようにしましょう。

人に対して厳しいタイプの人は指示的な言動をとり、優しいタイプの人は非指示的な言動をとるという具合に区別することができると言われています。
看護師の対応としては、指示的でも、非指示的でも、それぞれに良い面がありますが、患者の状況に合わせてどちらの関わり方も出来るようになると、患者と深い信頼関係を結べたり、治療に前向きになれるようにサポートすることが可能になります。

実際に、後輩看護師にも、患者にも好かれていたり、慕われていたりする看護師は、どちらの関わり方もできる人が多いようです。
また、そういう人は自然にプロフェッショナルという言葉がふさわしいと周囲も感じています。
そのため、人との関わり方で大事なのは、指示的な言動と非支持的言動のどちらも、状況に応じて活用するということです。

しかしながら、指示的タイプの人は、自分は人に対して指示的な関わり方をしていると感じていない場合もあります。
その場合、話し方や身振りなどを相手に合わせることができず、悪い印象を与えてしまったり、他人から言動を注意されると怒ってしまうことがあります。
これは、自分が指示的だという認識がない一方で、指示的対応は悪いという認識を持っているからです。

指示的対応は意図的に行うと効果的ですが、無意識に行っている場合は、時としてトラブルを招くこともあります。
そのため、もしも自分が無意識に支持的対応を周りにしているかもしれないと感じた時には、他人からのアドバイスは真摯に受け止めるようにしましょう。
そうすれば、高圧的な行き過ぎた指示的対応は避けられるでしょう。

今回は、看護師が患者と接するときの言動を大きく2つのタイプに分けて話しました。
しかし、患者との信頼関係の構築は、指示的対応と非指示的対応の2つだけでは容易に構築することはできません。
言葉遣いや表情、クレーム時の対処の仕方などでも、信頼関係は変わってくるので、こちらのサイトも一緒に読んで、円滑なコミュニケーションを図るようにしてください。