「先生、結婚式の祝辞をお願いしてもいいですか。」
最近従業員にそう言われた。
2年ほど前にも同じことを頼まれた。
その時は戸惑いの気持ちがあったことを覚えている。
しかしその時の自分は
「任せておいて。」
間髪入れずにそう伝えることができた。
そんな些細なことなのだが2年前の自分と比較して成長してる実感を得て嬉しい気持ちになった。
それと同時に頭に浮かんだのが「マリアージュ」
という言葉だった。
以前妻との会話の中でその言葉の意味を知った。
フランス語で「結婚」「婚姻」「組合せ」という意味を持つらしい。
その中でも日本でよくつかられる意味あいが料理などにおける別々の食材の組合せが調和して美味さがかけ合わさった状態のことというらしい。
こんなもの同時に食べることなど不可能と思うくらい妻と自分の価値観は違うと感じている。
そしてそれは反発し合うようにたくさんの喧嘩をしてきた。
時には別れたいと思うこともあった程だ。
1人っ子で甘党に育った自分には受け入れ難いリアリストで酸味や辛味を交えた妻の価値観を少しずつ取り込んでいった。
そして自分1人では辿り着けなかった今の価値観に非常に満足している自分がいる。
ここにまさにマリアージュが達成されたのかという実感がある。
それが結婚式の祝辞を頼まれた時に自信を持って引き受けることができることにつながっているのだとこのブログを書きながら勝手に納得してしまっている。
結局誰かになにかを伝える時はそれを自分が乗り越えたと感じた時にしか伝えられないのかもしれない。