前回のセドリックに続き、今は無きオオタキの名作キット、グロリアの未製作キットになります。

実質的に同じキットなのですが、実車と同様に重箱の隅をつついた様な変更が成されており、

具体的には、ボディカラーのモールド、フロントグリルの変更と、デカールの違いに過ぎず、

フロントグリルに至っては、セドリックを買ってもグロリアを買っても、両方共付いていたので、

ボディカラーとデカール、強いて言うなら箱の違いだけと言え、あとは車名の好みだけです。

 

しかし、中身の梱包の状態がセドリックとグロリアで変えてあり、金属パーツ等が入っている

インナーパッケージは、きちんと車種で変更してあり、まだまだプラモデルがホビーの中でも

上位を占めていた時代の、1000円のキットと言えども贅沢な演出が成されています。

また、組み立て説明書の印刷のカラーも、ボディカラーに合わせてあるのも心憎いものです。

 

当時、組み立てた印象は、カッチリとした完成が見られる、大変組み立て易いキットだったと

言う記憶が残っており、モーターライズながら、室内のインテリアも必要にして十分行き届いた

現代のキットに迫る良質なキットであり、後々の大プレミアムも頷ける内容と思います。

当時のモーターライズなので、リアにギアが露出しているとか、ヘッドライトがメッキパーツの

中にそのまま彫刻されている等、前時代的な面は否めませんが、的確なプロポーションは

今見ても素晴らしく、今の時代に作ってこそ、本来の値打が出るキットとの見方も出来ます。

 

前回も少し触れましたが、今もってレストア待ちのバラバラの個体があるので、出来れば次は

それを利用してノーマル車を復活させ、先に復元したタクシーと並べたいと思っています。

 

1980年発売 発売当時価格1,000円