パニック障害が発症してから数日、、、特に発作も起きることのない日々が何日か続いた。

『特に何も起きないじゃん。とりあえずドクターに言われた通り一度精神科に行って見よう。』

 

そうして私は、人生初の精神科に向かった。

その時は『精神科なんて全く自分には縁のない場所だ』と思っていたし、一度行ってそこでおしまいだろうと思っていた。

その時は、今後何度も通うことになるとは思いもしなかった。

 

診察室に入り問診中『今までこのような経験をしたことはなかったですか?』

『ありません。』『・・・でも子供の頃何度か息苦しいような経験をしたことがあります。』

その時ふと子供の頃の記憶が蘇った。

普通に過ごしている時に『なんか息苦しいな。息を吸っているのに入ってくる気がしない・・』

その頃は、特にそれがひどくなることもなくすぐに治っていたので『これは何だろう?』と不思議に思うだけだった。

今思えばそれは過呼吸の軽い発作だったのかもしれない。

子供の頃からよく頭の中で悩むことが多かったり、起きてもいないのに友達と喧嘩をしているイメージが頭の中を

グルグルと回ることが何度もあった。

今思えばそれは『ストレスからきている症状だったのではないか』と納得ができるようになった。

診察が終了し、ドクターからは『念の為、薬を処方しておきますね。』そう言われ処方された抗不安薬を持っていたが

『こんなもの飲むことはないだろう。でももう一度発作が起きたら人に迷惑をかけるから一応持ち歩こう』そう思い常に薬は持ち歩いていた。

 

発作が発症してから数週間後、私は職場の近くで一人暮らしを始める予定でその時は住むアパートを探していた。

何件か不動産屋を訪れ、実際に内見に行くためお店の車の後部座席に案内されアパートに向かっていたときだった。

『なんかこの車狭くないか?』そう思い何か変な不安に襲われた。そして『一応何かあると困るから試しに貰った薬を飲んでみよう』そう思ったとき『えっ?薬がない!?』その時自分の車に置いてきたバッグの中に薬を忘れたことに気がついた。

『やばい!苦しくなってきた。どうしよう、、引き返してくださいって言おうか・・』『でも迷惑をかけるし、どうしよう』

そう思っているうちにどんどん苦しが増していき、お店からも離れて行くことに恐怖を感じた。

『またそのうち治るだろう。』『とりあえず迷惑かけないようになるべく早く内見を済ませよう・・・』

そう考えているうちに、ようやく内見するアパートについた。

 

外に出てからは、少し落ち着いたがまだ喉の違和感が治らない。

結局まともに部屋を見ることもせず、すぐに内見を済ませ不動産屋に戻った。

 

『ちょっと車に忘れ物したので戻ります』そう言って急いで車にあった抗不安薬をその時初めて飲んだ。

その時初めて『これって発作?』その後から人の車に乗るのが少しづつ怖くなっていった。

特にセダンなどの車高が低い車に乗ることは極端に怖くなり、いつの間にか何人かで乗り合わせて移動する時も

自分が車を出し、人の車に乗ることを避けるようになっていった・・・