1 2つの読み方
英語には、①直読直解と②返り読みという2つの読み方があります
直読直解とは、「予測と修正」の考え方を使って文構造を分析する方法です。
「返り読みをしない読み方」だと言われますが、
「返らない読み方」ではないことに注意してください。
「修正」のタイミングで
必ず「予測」の箇所にまで返ります。
返らずに読もうとすると文構造を把握できません。
メリットは簡単な文を早く読めることです。
返り読みとは、文の要素を把握した状態で文構造を分析する方法です。
具体的には、
最初に(文の構造を考えることなく)ピリオドまで目を通し、どのような単語が並んでいるのかを一通り把握した上で
文頭に戻り文構造を把握していきます。
つまり、英文を2回(以上)読むことなります。
返り読みと直読直解は、相互排他的な関係にはありません。
というのも、
返り読みでは最初に英文に目を通す作業がありますが、この段階で直読直解をしてもよいからです。
直読直解で文構造が把握できなかった場合には、文頭に戻り、返り読みと同じ要領で文構造を分析しなおす
という風に、2つの読み方を併用しましょう。
2 併用のススメ
直読直解について解説されている書籍では、
難しい文にも対応するために「予測と修正」のルールが複雑になっていることがあります。
しかし、それでは
簡単な文をはなく読める
という直読直解のメリットを損いかねません。
したがって、前項で述べたように、
2つの読み方を併用することをおすすめします。
直読直解では、難しい文の構造を把握できなくて良いのだと割り切ると、
「予測と修正」のルールはシンプルになります。
下記のような典型的な語順の英文のみを想定すればよいからです。
(文頭の)M-S-(S修飾の)M-V(OやC)-M2
そうすると、予測と修正は、
文頭のMとSの識別
主語修飾のM1とVの識別
動詞の語法
の場合にのみ行えばよいことになります。
なお、動詞の語法において、
M1とCの識別は不可能なこともあるので注意しましょう。
4 アイスパン
アイスパンが広ければ広いほど、予測の必要がなくなり、修正のために返る必要もなくなります。
スラッシュ付きの英文を音読しましょう。チャンク内の英単語を一度に処理するという意識を持つことが有効です。