「どうしても生きている」


あー、人生の歯車ってどうしてこーも噛み合わないかね

噛み合ったとしてもそれは、噛み合わなくなる前の準備にすぎないのかね


1章 健やかな理論


「あんた、彼氏出来たの? どんな人なの?」

「又紹介するね。」


私には年下の彼氏がいる。

離婚してから、母親が私を気遣ってくれるが、母親の思いと私の思いはイコールで繋がっているわけではない。


ある程度歳を取り、ある程度のお金を稼ぎ、ある程度の生活をし、ある程度の成長をする。

私はふと、人生における健やかな理論からそれたくなる。

それると戻れなくなる時もあるんだ。

でもね、

戻ってきてしまうの。

怖いのかな、

安心するのかな、

こうして私は、辻褄を合わせながら生きていく。


2章 流転


僕はライブハウスに足を運ぶ。

「あん時とかわらないな」

そこで演奏していたのは、僕達と同年代であり、僕達が夢を追いかけていた時に彼らも夢を追いかけていた。

でも今は違う。

人生における決断が方向を変えていく。

「俺はなんであんな選択をしたんだ」

後悔は気持ちの経験から生まれるものである。

「でも世間体で見ればこれで良いよな」

時々、軸を確かめないと不安になってしまう。

突如襲ってくる胸の高まりが僕を苦しめる。

未来なんて誰もわからないのに、わかった気でいてしまう

直線だった世界が曲線が加わる事によって一枚の絵となってゆく。


「誰だって曲線を加えながら生きていく。

大事なのは、曲線が完成図に対してのスパイスと捉える事」


3章 七分二四秒めへ


Aさんは退職パーティーをしてもらえる

私はしてもらえない


Aさんはコンパに出かける

私は馴染みのラーメン屋で、好きなラーメンを食べながらYouTubeをみる。


誰かの視点が私の邪魔をする。

幸福が幸福でなくなっていく。

でも私たち、

生きてるって事は変わらないよね?


4章 風が吹いたとて


息子の進路

娘の修学旅行の準備

旦那の晩ご飯


目の前の問題の距離感がわからなくなる。

追われる日々の中でも幸せだってある。

娘の笑顔、息子の頑張っている姿。

もちろん嬉しいけど、私だって女だもん、、、


今日は、旦那と二人で夕食を共にする事が出来る。

感情が上向きになるのは、私もまだ女性でいれてるって事なのかな。

ちょっと緊張しちゃうな。


いつもと違う日常。

いつもと違う私。

いつもと変わらない旦那。


少しの変化を求めただけなのに。

それすらも目の前の問題が私を邪魔をする。


5章 そんなの痛いに決まってる


「あー! もっと私をいじめてください!」

あんなにカッコよかったのにな

いつも助けてくれたのにな

あの人だって人間だもんな

変わった趣味の一つや二つぐらいあるわな。


客観的に見た自分の評価と格闘する真の自分。


作られた自分で一生なんていられないよ、

でも、客観的に見た自分を意識する事で真の自分も変わっちゃうよな、

割合が僕を苦しめる

自分が飛び出すのを制御する

制御の正不はわからない。

でもみんな闘ってる

真の自分と。


6章


母親の死

女の子だからってサッカー部に入れなかった過去

緊急事態の時に限って出勤日

身体の異変


私って外れ籤ばっかり。

でもさ、

外れ籤もこんだけ溜まれば、武器になるんじゃない?


クソつまんない演劇を見て、楽しむ大人のように。


                    KM