日常の稽古法については、回数、時間、指導者の有無など種々の条件により変わってくる。剣道は、他の武道やスポーツと比べ競技年齢が長いので、長い稽古の間には多くの知識を得られるとともに、反面には理解しがたい問題にも数多く突きあたるものである。そんな時、決して自分勝手な稽古をするのではなく、先輩、指導者に尋ねたりして正しい法則を身に着けることが上達につながる。

牛の歩みも千里」という言葉があるように、上達を急ぐことなく、基本稽古を数多くこなすことにより、できない技も何時かはできるようになる。また、稽古とは、一から習い十の教えを知った時、その十の教えから元の一の教えに戻り、その工程を繰り返すことが修行であると言われている。何事もたゆまず続ければ、必ず大きな成果をあげることができると信じている。私の指導方法はこども大人を問わず「諦めずに繰り返し何度も行うである。たとえ今日出来なくても何度も繰り返しているうちに明日は出来るようになるかもしれない。いや、何時かは必ず出来るようになるのである。