昨日STVのラジオに出演のため札幌を大急ぎで往復しましたが、帰りに聞いていたSTVラジオ、北海道100年史で、乳牛の使途 塩野谷平蔵の生涯というタイトルで、その功績に触れていました。 病人とお乳の出ない母親の乳飲み子以外、牛乳を飲む習慣がほとんどなく、酪農という言葉がなかった(概念がなかった)時代に本格的酪農を志し、札幌農学校を経て、アメリカに留学し、一日10リットルくらいしか搾乳できなかった当時の日本国内牛に対して、ホルスタイン純粋種の輸入、繁殖を生涯にかけて取り組み、現在の日本の酪農の近代化に多大な貢献をした御生涯が紹介されていました。

なぜこの話題かというと、みなさんが洞爺湖に来たときに寄って、アイスクリームを食べたことが一度はあると思いますが、あのレイクヒルファームが塩野谷平蔵さんが札幌手稲から、北海道酪農の理想的場所として選ばれ、移ってきたその場所だからです。 平蔵さんは石狩酪農組合の組合長として、あまりに尽くされたため、ご自身の牧場経営はいつも苦しかったそうですが (表現が正しくなければごめんなさい)、 留学の一年後輩が有名な町村さんだったことからもわかるように、 もし、ご自分の牧場経営に専念されていれば、石狩地区でも有数の牧場に育っていたとのことでした。 その代り、今,日本中に純粋種のホルスタインが普及し、また現在3代目となるレイクヒルファームも地域を代表する牧場になっていますし、直営のアイスクリームショップも、観光客でいつもにぎわっています。

このような先人のお一人おひとりの足跡によって今の北海道の繁栄があることを感じ、帰りの運転がうれしくなりました。
 
http://www.lake-hill.com/