闇の騎士、昇る | 全人類オタク化計画準備室

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本日(日付上は昨日ですが・・・)、ノーラン版バットマン完結編「ダークナイト ライジング」観て参りました。
・・・という訳で以下レビューとなります。
ネタバレも含まれますので、ネタバレなんか見たくない!という方はスルーでお願いします。
読む方は、そのままGOで。




















































































































いやぁ~、三部作の完結編として素晴らしい作品でした。
第1作「ビギンズ」、第2作「ダークナイト」で広げた風呂敷を上手くまとめられたと思いましたね。

三部作の完結編という作品にはたいてい「1作目の因縁」というのがあると思うんですね。
例えば、平成ガメラ三部作ならギャオスとその亜種イリスの因縁。ライミ版スパイダーマン三部作なら、ゴブリン親子やベン叔父さん殺害の因縁。
完結編と銘打った作品は、その原点となる最初の作品を追求し、それを越えようとする・・・
三部作にはそういったセオリーがあると思うんですよね(勿論、全ての三部作の作品に当て嵌まるという訳じゃないですが・・・)。
今回のこの「ライジング」はそのセオリーに当て嵌まり、再び襲い掛かる「ビギンズ」の因縁に対しての決着を決め、そして、越える事が出来たと思います。
「ビギンズ」の悪役であったラーズ・アル・グールと「ライジング」の悪役ベイン、真の黒幕のタリアに対しての因縁が・・・

そして、「ビギンズ」で語られていた「人は何故堕ちるのか?また這い上がる事を学ぶ為だ」という台詞が、「ライジング」で更に重要なファクターになっているのが、非常に感銘受けました。
そのお陰で、ベインに敗北し幽閉されていたブルースが再起してバットマンとしてベインにリターンマッチを仕掛ける一連のシーンの流れには震えが止まらないほど燃え上がりました。
ある種ベタな展開かもしれないですが、僕は昔からこういう満身創痍の窮地に立たされたヒーローが、復活して形勢逆転し、悪を圧倒するという燃える展開に弱いんです(スパイダーマン2の復活劇とか、劇場版仮面ライダーWのクライマックスの形勢逆転とか・・・)

ラストのバットマンの生死に関しては賛否両論みたいですが、僕はあのままで良かったと思います。
何でも死んだら感動・・・というのは、ちょっと安直だと思うんですね。
死んでいなくとも、バットマンは自分の身をズタボロにしながら、街を絶望から救い出しましたから。
ヒーローとして、讃えられるべき自己犠牲の精神は貫かれたかと。

前2作よりアクションの殺陣も良くなっていましたし、カーチェイスも迫力ありました。観客のミスリードを誘う演出も巧みでした。
個人的には、エンターテイメント映画として前2作を越えられたと思います。
確かに前作の「ダークナイト」は映画史に残る名作ですが、ヒーロー映画ではなく正義と悪の本質を描いた哲学的な映画でしたので、僕はヒーロー映画としてのカタルシスに溢れる「ライジング」の方を買います(やはり、あくまでもバットマンはヒーローなので)。

僕としましては、ほぼ不満なしでしたが強いて不満点を言うならば、ジョーカーがどうなったか語られなかった事ぐらい。
故ヒース・レジャー氏に対する配慮だとしても、やっぱりあれだけの宿敵でしたから、一言も言及されないというのは・・・う~ん。
他の過去キャラは台詞でも回想でも、再登場もしてましたからね・・・。
獄中で死んでしまったとかってのは、流石にヒースに失礼ですからありえないとして、例えば、バットマンが姿を消した事がつまらなくなり、脱獄して行方を消したとか・・・色々理由付けはあったのではないかと。
ただ、それだけが残念でした・・・。


以上、「ダークナイト ライジング」レビューでした。