「愛してる」って つぶやいたら

思いがけず 白い 吐息になった

そして あなたに届かないまま 消えてなくなった


「おいで」と その手を 差し出される日を 焦がれて

眠れないまま 長い夜は 少しずつ月を 昇らせて

その輝きが あたしの想いを 照らし出していく


いつまで 自分に 嘘を つけばいい?

飛び出していきたいのに

ここから 動き出せないでいる

いつか 触れた その 冷たい手を暖めるのは

他の誰かだと 分かっているから


ただ 抱き締めてほしかった

じゃなきゃ 忘れられないのに 

笑う事しか できずに

気持ちを ごまかす事しか できずに

また こうして

長い夜が 明けていく

「夏の思い出」



「秋のはじまり」


それは


背中合わせみたいな 言葉だけれど


本当は


近くて 遠い 季節


わたしと あなたの 距離も


きっと これくらい


切なさに ただ 翻弄されている



この想いが

 あなたに届かない事


わかっているのに 涙があふれてくる

わかっているから 涙が零れ落ちる


重ねた 辛い夜の 思い出は

こんな涙と一緒に 流れてしまえばいい


そして

美しい 思い出だけ

この胸の中に 残ればいい


そうしたら

私はまた 歩き出せる

涙が流れる意味が わかるから



もう いい


二人の間に 失うものなど

はじめから 何もなかったのだから


そう

出会う前の 二人に戻るだけ

何の問題もない


なのに

何をためらっているの


「さよなら」

そんな 簡単な言葉を

あたしは

まだ 言えずにいる



私たちが 今 遠く離れているのは

離れていても大丈夫だと 神様が教えてくれているの

離れていても 私たちは 何も 変わらない


ただ

お互いを 想い

お互いを 心で抱き締め

お互いを 信じ続けるだけ


正直に言えば

会えない日々が こんなにも 寂しい

近くにある 別のぬくもりに 逃げそうになる


だけど

いつか あなたに 会えた時に 笑顔でいられるよう

今は 遠く離れた この場所で

前を向いて歩いていくから


あなたも 立ち止まらないで


二人が歩くそれぞれの道は

いつか どこかで つながることを 忘れないで