解答作成日:2015年4月23日
テーマ:完全順列
履修学年:理工系学部1年次
本題でご紹介する、完全順列というものについてご説明します。
「n個の要素を並び変えた際に、元の位置に留まる要素が一つもないものを完全順列という。」
本題に基づく表記ですと、「席替えをする前に、座席に1~nまでの番号をつけて、その各々に座っているn人に、座席の番号と同じ番号札を渡す。全員が番号札を持ったまま、座席をランダムに移動した際、持っている番号札と座席の番号が一致する組が1組もない場合」ということですね。
場合の数→隣接3項間漸化式→マクローリン展開という、大変な手間を伴う問題です。
ゴリゴリ計算しても場合の数の法則性が全く見えないので、
隣接3項間漸化式を作る前提でn,n-1,n-2の関係を解釈に基づいて出します。
隣接3項間漸化式の一般項の求め方につきましては、問題40でもご紹介しましたが、
「独立した項のセット」の作り方がひと工夫必要で、またまた勝手が違いそうですね。
【問題40】以下の漸化式を満たす数列{a(n)}の一般項を求めよ。




マクローリン展開につきましては、完全に専門レベルですので、手短にご説明します。
本題でご紹介しているマクローリン展開の公式は、f(x)がxのn次方程式であれば両辺が完全に一致します。
これを根拠として、xのn次方程式以外でも、近似的に成り立つはずであるとしたちょっと強引な定理ですね。
もっとも、これで実際に大分正確な値が出た訳ですので、良しとしましょう!