自作数学問題bot @mathquestionakt (問題31) | 数学解説ブログ(つくば市の「数学・算数・物理に強い」プロ家庭教師 長通幸大・発信)

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中学高校の定期試験問題・大学入試問題・Twitterの数学特化系アカウントで出題された問題・閲覧した方からのご質問まで、幅広く取り扱う方針ですので、
日々の学習や数学的発想・思考力の向上にお役立ていただければ幸いな限りです。

x<0においてf(x)=x^2、x≧0においてf(x)=xとなるようなf(x)の式を考えよ。
ただし、場合分けによる方法は禁止とする。

※ 「x^2」と表記されているものは、「xの2乗」を意味します。

解答作成日:2015年2月14日
テーマ:絶対値記号の利用
履修学年:高校1年

x=0を境にして式が変わることから、絶対値記号を使うということはすぐひらめきました。

絶対値記号とは、数字や文字を囲っている縦棒のようなもので、
その性質は次の通りです。

x≧0の場合、|x|=x
x<0の場合、|x|=-x

すなわち、縦棒の中に入っている値(の合計)が負の値でなければ、
縦棒はないものとして考えてそのまま外してしまってよく、
負の値である場合に限り、中に入っている値(の合計)の正負をひっくり返してから縦棒を外すということです。

そもそも絶対値というのは、その値が「0からどれだけ遠いか」を示す「距離」であり、
距離が負の値で表されるのは適さないということで、
負の値の絶対値は、値の正負をひっくり返せば、必然的に正の値に変換でき、
「0からの距離」に適した表現に変わるということです。

本題では、次の表し方で見事に1つの式にまとめられました。



場合分けができないならば絶対値記号を、ということですね。