名古屋にとても素敵なJazzのライブがあるんです。



清本りつ子 BAND
Sting songbook vol.5

清本りつ子(vo)
砂掛康浩(g)
興津博規(b)
林佑市(p,key)
野村陽三(dr)
@Jazz inn Lovely



Stingの楽曲をJazzアレンジする
 
Sting songbookも5回目。

songbookを単発でやって
 
好感触を得られたことから、

もう1回だけやろうということで
 
vol.2をやって、

それで最後と聞いていた。



その理由は『飽きるから』と。



セッションをやる上で新鮮さは
 
非常に重要なのだろう。

モチベーションとインスピレーションが
 
もっとも鮮やかなのは、

好奇心をかき立てられる瞬間だと思うので。

と寂しくそう思っていたのに、

飽きるどころかvol.5まで続いているのがうれしい。



わたしは3回目のsongbookだけど、

回を追うごとに強く心を動かされている。

この日とても印象に残ったことは、

ボーカルのフェイクを多く取り入れていたことと、

メンバー間での完璧な呼吸の一致。



Stingはsongbookを見に行くまで
 
ほとんど知らなかった。

家で原曲を聴くけど、
 
断然こちらの方が好きだ。



ライブは1stと2ndの二部構成で、

お店の常連のシニア世代のおじさま方から
 
メンバーの生徒さん達と

客層は男女問わずで幅広い。

お酒とたばこを楽しみながら音楽を聴くJazzの老舗で、

スモーク並みに副流煙が漂う日もあるけれど、

カウンター席だと比較的平和にライブを楽しめる。

カピバラ
 

『If I Ever Lose My Faith In You』を聴くと、

これから素敵なことが起こるような気に
 
なってわくわくしてくる。

大体前半でこの曲を演奏することが多いのだ。

一番好きなアレンジは『WHEN WE DANCE』。

でもアレンジは毎回違うし、
 
即興でのアプローチも入るので、

聴くたびに感じ方は変わるのかも。

ずーっとソロが続く時もあって、
 
このまま終わらなければいいのにと思う。


『Heavy Cloud No Rain』は
 
りつ子先生の低音が映えてかっこいい。

『Seven days』はリズムに合わせて
 
めっちゃ揺れてしまう。

1stではStingが在籍したThe Policeからも1曲。

やっぱりStingの詩はストーカーっぽい、
 
という紹介をするりつ子先生笑



MCでは、メンバーはみんな仲がいいという話題に。

その話題に誰も乗らないけど、演奏を見ていたらわかる。

にこにこしてるもの。

お互いのソロが決まると、
 
音の中にやった! みたいな空気。

心の中でガッツポーズしてると思う。

りつ子先生はメンバーが本当に大好きみたいで、

何度も何度もメンバー紹介をする。



1stは雰囲気を構築するのに時間をかけて
 
徐々に来るけど、

2ndに入ると会場の温度を一気に上げる。

2ndは全面的に楽しかった。

『Fields Of Gold』なんて爆音で、

ステージごとお店の外に
 
飛んで行ってしまうかと思った。

アレンジは自由に原曲を飛び越えていて、
 
表情も違う。

ボーカルのフェイクのあとに何呼吸かを置いて、

そのあと同時に演奏が再開する曲があったんだけど、

微動だにせず楽器を構えているだけで、

合図を出すことも目を合わすこともなく
 
完璧に入ったのがすごかった。

その曲に限らず、
 
どの曲も呼吸が0.1秒もずれないのが不思議だった。

耳と気配だけで息を合わせているのが、

皮膚呼吸のレベルだなぁと思って。

演奏がまるで一つの生命体のようだった。



歌は前回は低音を利かして、

しっとり聴かせているような印象を受けたのだけど、

今回は鳥のさえずりのように明るくて、

ボーカルのフェイクにはぞくぞくしっぱなし。

興津さんはアップライトベースを持ってきていた。

べイビーベースだそう。

アップライトベースは、

ロカビリーの人がリーゼントでノリノリに
 
ボンボン弾いてるのしか見たことがなかった。

しっとり。全然違うのね。また見たいなぁ。


林さんは、
 
気持ちは日本一だけど、控えめに東海北陸6県一(に訂正・笑)

グランドピアノが似合う男と紹介される。

ピアノを擬人化したら
 
林さんみたいな人になると思うな。

暗めのStingがこんなに輝かしく感じられるのは、

ピアノのアレンジによるものも
 
大きいんじゃないかと思っている。

Sting以外のsongbookもやれたらいいね、
 
というりつ子先生のMCに、

「また忙しくなるナ」と言った砂掛さん。

(あ。やる気だ)カピバラ

メンバーから発せられたのはその一言だけだったけど、

そのやりとりを見て、
 
新たなsongbookの開催を感知したわたしだった。



野村さんは
 
りつ子先生と行動を共にする機会があるそうで、

よくライブを見に行ったりもするそう。

超シンプルなドラムセットで多彩な演奏をされる。

このバンドのわくわく感は
 
ここから発信されている気がしている。



多忙な方々なので、

songbookは年に1回ペースでやれたらいい、
 
と考えているそう。

1回を逃したら先が長い。

この次も見に行けますように。





今日も素敵な時間をありがとうございましたはぁと

興奮しっぱなしでした驚く