翼骸骨v翼


つづき。


八重垣神社を出て来た道を戻り、山陰道に乗る。

無料区間が多い。

初日の米子道から来た時の景色の続きだ。

低い塀から山や街並みが見えて、あとは夏の日差し。

途中で一度山陰道を降りて、一般道を通った。

塀に囲まれた直線の高速道から外れると、
 
右折左折があるのが新鮮に感じる。



久しぶりにハンドル切った感。

高架の下を通り、民家や田んぼの横を通り過ぎる。

車も通らない。信号もほとんどない。

日本海側って、強風なんだなぁ。

風力発電にも力を入れているんだ。

真っ白な風車(風力発電装置)が
 
小高い山の上に並んでいた。



出雲ICからR277を経由してR9を行き、

そこからまた山陰道に入る。
 
江津ICから浜田ICまでが有料区間。

経路案内に「浜田」という文字が頻出しだすと同時に、
 
益田市が近づいているのを感じる。



浜田東ICを通過したら、
 
浜田JCTから浜田ICを経由して浜田バイパスへ。

浜田に来るまでは問題なく経過。

経路案内に「益田」の文字が現れるキラキラキラキラキラキラ



浜田JCTでは益田方面へつながる左側の車線を進む。

その岐路が近づくにつれ、
 
路面に大きく書かれた案内表示が見えてきた。

太くて白くて大きな文字で、縦書きで、
 
『 ↑ 益 田 』
 
と書かれている真上をバニラが通過した。

うわー
 
キラキラきらっきらきらキラキラキラキラ☆ハートキラキラ1この先に益田市がある!!かっこ左はーと&きらきら*@@*キラキラきらきらきらきら

あー!
 
今の路面の文字!
 
車から降りて写真を撮りたかったわ!!



自力でここまで来れたことに激しく感動している。

でもしっかりハンドルを握っている。



JCTを越えたら、あとは1本道。
 
ここで降りるICを間違えた。

ナビは対応できないようで、
 
新規ルートを検索しない。

予定ルートからひたすら遠ざかるナビ画面。

戻れって言ってるわけか。



さっき通過したICを出て、

ぐるっと回って下ったところにある
 
一般道に出たかったらしい。

ナビは平面だから、立体表示に弱いよね。

あのあたりに出口があるけど
 
降りなくていいのかなって思っていた。

なんでわかりきったところは説明するのに、
 
肝心なところは無言なの。

思いっきり通過したやん。



このまま進んでもいいような気がするんだけど。

1つ出るICを間違えただけで、
 
そんなに結果が変わるのだろうか。

案外どこかでつながっているんじゃないの。

でも初めて来た道でそれをやって、
 
とんでもなく遠回りして、

今日の公演に遅れたりしたら、
 
この旅で最大に困るのである。



車を止めてしばらく考えても、
 
脳は焦って思考できない状態。

次のICで降りて引き返そう。
 
間違えた場所に戻って仕切り直しだ。

行動しないことには、
 
この焦りは治まりそうにない。

料金所を過ぎたので、
 
あとは何回出たり入ったりしても無料なのだ。

時間とガソリン代を食うだけで。

でも、いつまで経っても次のICにならない。

さすが高速、一区間が長いわと思っていたら、
 
次は終点だった。

終点って、普通の区間よりも長めに作られているよう。

急いで折り返したかったわたしには無駄に長く感じて、

最終コーナーから直線に入ってゴールを過ぎたあとも
 
余裕でウイニングランしてしまった感じ。

と、とにかく無事に着けばいいわ。

時間はある。



降り損なった出口に戻って、
 
ナビの指示通りに高速走行を終えた。

浜田バイパスを降りたところはまだ浜田市内。

同じ島根県でも西部に来たなって思わせるのは、
 
山間のせい?

海沿いの町を過ぎて、ほどなくして益田市に入る。

緑が多くて、ところどころに団地がある。

人は歩いてない。

島根にはポプラが多いなと思っていたんだけど、

ポプラは本社が広島なのね。



安田という地区を過ぎて、
 
下本郷町の信号を左折すると、

知っている街に着く。

前回益田駅でもらった「観光案内ドライブマップ」に描かれた街。

ここまで来たら目と鼻の先。

気づけば目的地まで7分とナビが示している。

うそ、あと7分でグラントワなんて信じられない。

そう思っていたら、ナビの表示が切り替わっていて、
 
上下が逆に?

最後は右折なのに左折を提示され、
 
慌てて方向転換したsweat*

スマホのナビだから、
 
何かのはずみで液晶が反応した模様。



そこから数十メートルでグラントワに到着。

警備のおじさんに誘導されて、
 
建物手前にある道から駐車場へ入り駐車できた。



時刻は16時30分。
 
開演まで1時間以上あるので、車内でメイク。

風はあるけど、日差しが強い。

表の通りから、
 
開場を待つファンの人たちの
 
興奮を抑えた会話が聞こえてくる。

まだ時間があるので、少し歩く。



益田公演が終了したのが20時10分。
 
駐車場に戻り、帰路に就く。

ぞろぞろ出てくるお客さんを避けるようにして、
 
ゆっくり駐車場を出る。

警備のおじさんが、
 
丁寧にお辞儀して送り出してくれた。



遠ざかっていくグラントワ。

どうもありがとう。

すぐに下本郷の交差点まで来れた。

ここを出たら、また元の世界に戻っちゃうな・・・。

右折して、R9に入る。

さよなら。

今度来ることがあったら、
 
その時は高津川と持石海岸も見に行くから。



浜田を目指す1本道を行く。

このあたりはまだ益田市内なんだ。

走っているのはわたしだけのよう。

そのうち緩やかな上り坂に差し掛かった。

思ったより車が走っていると思ったら、
 
勾配を上る先に人出がある。

家々の隙間から大きな音と共に青い花火が見えた。

ここには川が流れていたんだ。
 
河川敷で上げてるのかな。

すぐ近くで上げているから、花火がすごく大きい!

めっちゃきれーい!!

どこかで停車して見れないのか探すけど、

後続車がいるし、
 
ところどころに警備のおじさんが立っているので

止められない。

駐車している車内はみな空っぽ、

警備のおじさんも道行く人も空を見上げているから、

怒られそうな気配はなくて、

怒られるまで停車していようかなとも思うけど、

こういう日に誰かの気分を害するのもいやだから。



久しぶりに花火を見たの。
 
それもあんな近くで。

わたしの見る花火は、
 
病棟の8階から眺める直径3cm程度の

とても可愛いものだからさ。

もう少しだけ見たかったけど、
 
花火が終わると渋滞しそうなので出る。

昨日の天神さんの迷走も、大概こわかったので^-^;

3つ見えただけだけど、とてもきれいだった。



あとでどこの花火だったのかを調べたのだけど、
 
規模が小さいのか

探すことができなかった。

この日県内では
 
江の川名物花火大会と
 
美郷夏まつり花火大会があったんだけど、

わたしの走行ルートや走行時間を考えると、
 
そのどちらでもなくて。

またわかったら、しれっと修正します。



信号も交通量も少なく、
 
所要時間を比較してもそれほど変わらないので、

帰りは有料道路は使わないでゆるゆる帰ることにする。

と言っても、
 
山陰道は無料区間が多いから、行きとほぼ同じか。



江津では、
 
車窓から京都五山送り火さながらの
 
星のイルミネーションを見た。

島の星山に、
 
夏の風物詩として7月末から8月末までの間、

山の斜面に大きなseiの形が1つだけ点灯している。

この山に流れ星が落ちたという言い伝えがあるそうで。



でもわたしはそれを知らなかったから、心配になった。

山の中にぽっかりと星だけが映しだされていて、

かわいいんだけど・・・
 
このかわいさに騙されていいんだろうかって思った。



マークの持つ意味から推察するに・・・

もしかしてだれかが宇宙と交信しようとしてるの、

それともどこかの宗教団体のフレンドリーなPR・・・?



江津のみなさんごめんなさいaya



そういえば忘れていたことが。

今日、朝ごはんに蕎麦を食べただけだ。

すっごい燃費いいな!
 
いいお蕎麦を食べたからな。

見ると普段街走りで14.6Km/H行くか行かないかの
 
バニラの燃費も23.9Km/H

これはバニラも超絶に喜んでいるなー!!



星もよく見えるなー。

と、1時間ほど走ったところで、
 
だんだん右肘の内側が痛くなってきた。

30分後には、左肘の内側も痛くなってきた。

昨日の7時間ほどの走行に加えての今日の移動。

連日6時間以上車を運転するのは初めてだ。

ん~そろそろ限界なのかな。

ライブでも、
 
思いっきり腕を振り上げていたからな。

まぁ、当然か。

いててててて。
 
一人ドライブだと、こういうこともあるのねー。



「今のルートより早く帰れる道があるけどどうする?」
 
ってナビが提案してきた。

最初に有料道路は使用しないと設定しているから、

有料道路は通らないと思ってその提案に乗ったら、

それは有料道路を通過するルートだった。

最初の設定は無視してるのか。

なんだか約束を破られたような気持ちになって、

大いにがっかりして(といっても300円そこらだったけど)

真っ暗な山陰道を行く。



ほんとに真っ暗で、外灯もなくて、
 
今どこにいるのかもわからない。

突然、ナビが500m先を左折と言い出した。

え、そんな道ないけど・・・

暗くてわからないだけ??

速度を落として確認したいけど、
 
後続車が迫っている。

わからないまま左折できずに通過、

またナビのルートから遠ざかる現在地。

ほんとに真っ暗で、真剣に山の中で、
 
引き返そうとか思わない。

北上しているのは確かなんだから、いいわ。

そのまま進むことにする。



画面上結構な山の中を走っているっぽい。

このナビあってるのかな・・・

電波が正しく届いていないんじゃないのかな・・・

ナビゲーションすらしていただけない、
 
でもこの画面だけが頼り。

ナビが復活するまで、
 
ひたすら勘で山の中を走行した。

というか、道がそれしかない。



街のある付近まで来ると、
 
ナビゲーションは回復した。

帰れる^-^;



休憩してみようと思って、コンビニへ。

21時台のポプラ石見銀山店。

地元のヤンキーらしき人たちが
 
思い思いにお買い物している。

えぇと、あんまり若くない。
 
男女とも20代後半から30代全般か。

なんか、出で立ちから昭和な感じがした。



ポプラの周辺は一面畑で、外灯は一切なく、
 
店の照明が近いので星は見えない。

店員さんが芸人のザキヤマさん似であったのが
 
唯一の救いだった。

そこで休憩はできなくて、
 
しばらく走った先の路肩で停車した。

夜も更けて、
 
通過するのはトラックや業務用の車になっていた。

さみしくなった。
 
ずっとお供してくれているのは月。

月に追いかけられたり追いかけたりしながら
 
松江まで帰った。

信号待ちで停車したら、
 
窓から頭を出して空の星を見上げた。

真っ暗で、時々車も通るので、

車から降りて空を見上げることはしなかった。



どういうルートを来たのが正直不明なんだけど(苦笑)、

宍道湖まで戻ってきた。

ホテルに着いたのが23時55分で、当日中に帰ってこれた。

ホテルの温泉は24時までだったので
 
温泉は使えなかったけど、

明日は6時間も走らないから腕を休められる。

明後日また走るけどね。

明日は米子市に向かいます。



つづく。




翼骸骨v翼




八重垣神社から島根県芸術文化センターグラントワまで
167km(所要時間3時間10分)
島根県芸術文化センターグラントワからホテル白鳥まで
168km(所要時間3時間20分)











ちなみに上の数字はナビが提示したもので、
記録上の覚書程度に思ってください。
休憩時間も含まれておりません。
実際にはもうちょっとはてな走ってます。