自分の言いたいことをオブラートに包むのが難しいわ。
誰かはわかってくれるかしら。
そんなに急がなくたって、
いつかは勝手に逝く存在なのに、
そんなちっぽけな存在なのに、
行き過ぎる言動が目に余る。
電車を止める人の気が知れない。
あたしにとって電車に乗るのは、ライブに行くときだから、
そういう夢みたいな乗り物を、別の用途に使わないでほしいんだけど。
電車を止める人があまりに多いから、
あたしの怒りはなくならない。
あんたたち電車をなんだと思ってんだ。
命を絶つのは勝手だけど、
一人ひっそり身を引こうとか思う人なら、別の選択をすると思うから。
とにかく神経を疑う。
悲しい思い出を思い出した。
うちのおばあちゃんは、あたしが生まれるずっとずっと前に踏切の事故で亡くなった。
その頃にはまだ、今みたいな遮断機がなかったんだって。
列車と乗用車が衝突して、乗用車の運転手と近所のおばさんは一命を取り留めた。
一緒に乗っていた祖母だけが亡くなった。
父と叔父(父の弟)が駆けつけた時には、祖母はそのまま横たえてあったそう。
もう助からないと思われて、救急車に乗せてもらえなかったと父は言っていた。
二人が到着した時に祖母は、ただ亡くなるのを待っていたのか、それとももう息絶えていたのか。
今みたいに医療が整っている時代じゃないから、
そういったことは日常的に起きていたのかもしれない。
子どもの時に一度だけ見せてもらった。
その翌日の新聞。
事故現場の写真が一面に大きく取り上げられていて、それを父は大事にとっていた。
そこには、悔しくて悲しい思い出が詰まっていた。
その日の想いが、黄ばんだ紙面に書き込まれていた。
突然の出来事で、信じられないって。
なんで自分の母親なのかって。
死んだ人は戻ってこないから、悲しむしかない。
それしかない。
毎年毎年その人のことを思って、自分も年を取っていく。
生きるってそういうものだよね。
だから生きることも死ぬことも同じなんだと思う。
また誕生日が来て、あたしも一つ年をとったんだよね。