ジャズセッションを見に行ってきました。



山口真文GROUP
@新宿someday

メンバーは

山口真文(ts)
柴崎浩(g)
IKUO(b)
堀秀彰(key)
小松伸之(dr)



今年は柴崎さんの演奏を聴きに行く
 
と決めていて

前日に思い立って手配したはいいけど、

東京は大雪の予報で
 
行くのやめようかぎりぎりまで迷う。

こっちは快晴なのに。



夜勤明けで寝たいけど、
 
新幹線は遅れそうだし、止まりそうだから、

行くなら早めに出た方がいい。
 
でも少し寝る。



TMRのツアーが始まると、機会を逃しそうで。

そうこうしてるうちに、今年が終わっていきそうで。

行くんだったら、IKUOさんがいる日がよくて。



でも天候にもお伺いを立てとかなきゃいけなかった。



新幹線の運行状況に遅延はないので
 
とりあえず家を出る。

名古屋で足止めくらうかもしれないけど…

傘を持っているのが目立つ。



新幹線に乗ってからもずっと晴れていたのに、

静岡からは、
 
重そうな灰色の雲がのしかかっている。

だけど定刻通りに東京に着いた。

雪は止んだらしい。

冷たい雨がしとしと降っていた。



急な状況でしっかり認識してなかったけど、

山口真文さんも出演されるんだった。

今日にしてよかった。

もう雪にはならないみたいだし、

ずっと見たかった人に1日でふたりも見れる。



somedayにも一度来てみたかった。

山口さんと柴崎さんとIKUOさんは
 
固定メンバーのよう。

山口真文GROUPでもう何年も出演してるので、

この人たちのテリトリーに侵入するみたいな、
 
変な緊張感を覚える。



出演者と客の距離が近い。



物静かにステージが始まる。

流れるような曲目に聴き入っていく。

こういう、言葉が必要じゃない世界は好きなんだ。

浄化されそう。

スピーカーが、左右の天井に設置されている。

その一方がわたしの前方真上あって、

キーボードから弾かれる堀さんのメロディーが、

キラキラとスピーカーから零れ落ちてくるようだった。

星の欠片が落ちてくるのが目に見えるようで、
 
きれいだった。



山口さんは、他のメンバーさんが演奏しているのを、

口角を下げて無表情のままでじっと見ていた。

厳しい表情に見えるけど、

メンバーさんは気にする様子もなく
 
自由に自分の世界を表現している。

わたしだったら、思わず謝ってしまいそうだけど。

それがあの方の楽しみ方なんだろう。

寡黙だけど、情熱的な演奏をされる。

そして、渋い声でぼそぼそってMCをする。大人っ。

「もう雪は降らないみたいだから、
 
ゆっくりしていってください」と言った。

雪に降られなくてよかったと、改めて思った。



柴崎さんの弾くギターは、
 
喋っているみたいだった。

雄弁だった。そしてやわらかい。

指や手の動きまでもが。

音に人が出るって、こういうことかな。

繊細で丁寧。

どんな人かわからないけど、
 
音でわかるのだとしたら。



IKUOさんは、挑戦する。

終盤に向かうにつれて静かにテンションをあげて行き、

縦横無尽に指を走らせている。

相変わらずすごいわー。

IKUOさんにとって楽器って、同志なんじゃないだろうか。

あんなに余すことなく押さえてもらって、

きっとフィンガーボードめっちゃ喜んでるなぁって思った。

これを見るのがわたしの楽しみ。



小松さんのドラムも攻めてたな。

ジャズのドラムとロックのドラムの違いが
 
よくわからないんだけど、

ジャンルとかカテゴリーとか
 
わからなくていいと思っている。

ベリーダンスでも、
 
ドラムソロは面白いくらいに激しくタブラを連打するよ。

打楽器って、本来そういう楽器なんだから。

一番人間味が出る楽器かもしれない。





この日の東京に、
 
わたしの入り込む隙間を作ってくれてありがとう。





素敵なセッションだったな。

また見に行ける機会があるとうれしいなー。





こうして今年の目標をひとつ達成したのでした。