jazzのライブを見に行きました。
@ jazz inn LOVELY



メンバーは

清本りつ子(vo)
砂掛康浩(g)
林祐市(p)
興津博規(e.b)
野村陽三(dr)



STINGのカバーは2回目なのだそうです。



jazzを楽しめるようになってる自分にびっくりしました。

数年前までは、わたしのなかで『jazz』って、
 
とっても敷居が高かったのです。

学歴のある人や、留学経験のある人がやってる音楽
 
というイメージがあって。

大人で、高貴で、紳士的で、
 
ちょっとお高いというかね。



あとはねぇ、jazzのギタリストがよくやる、

瞼を閉じて顎を上げて首を左右に気持ちよく揺らして、

さも自分の音に陶酔している表情が

苦手だった(苦笑)。



ツインギター、5弦ベース、ツーバス
 
っていう構成が好きだったから。

重くて激しくて、

内面を吐き出すような歌が好きだったし、

そういった音楽に癒されていたから、

わたしとは無縁の世界だと思っていて。



でもねぇ、
 
この日のライブはすごく気持ちよかったんだ。

奏でられる音のみずみずしさ。

あちこちで新鮮な果実がはじけているような。

音が、ゆがみもなくてひずみもなくて
 
澄んでいるから?

クリックを必要としない
 
人間の鼓動で刻まれるリズムで、

感情とともに弾く力強さと

撫でるような触れるようなやさしさと、

リハーサルとはまったく異なる展開で(笑)。



jazzって、
 
こんな自由で表情豊かで楽しい音楽だったんだなぁ。

アドリブとか超楽しい。

それに臨機応変に皆が合わせるところに

この音楽の包容力を感じる。

メンバーさん同士の呼吸もぴったりで。



ピアノが客席に背中を向けて座る配置で、

こちらから鍵盤を押さえる両手が見えるの。

指を丸めてそぉっと弾いていると思ったら、

上下に大きく叩くように弾く、
 
その流れる変化が弾き手のテンション。

こんな近くで鍵盤を弾く両手を見る機会はないので

しばらく見入っていました。

ピアニストが座っている斜め後ろに
 
一人挟んだぐらいがわたしの席。

そこはステージのまん前だったんですよ。

ボーカルに目の前で歌ってもらえる位置。



4月に見たpopsでのライブもよかったけど、

好きなのは断然こっち。

英詞だから?男性ボーカルのカバーだから?

popsのときは日本語の歌詞で

なんだかかわいらしかったのですが、

jazzでの歌声はしっとりとしていました。

そして美しかったです。



予約をするときに、

「もしお席のご希望
(ステージ近くのお席や後ろの方のお席等)
がありましたらその旨もお伝えください」

と聞かれ、
 
せっかく聞いてもらっているのだからと思って、

「できましたら
ステージの近くにしていただけると嬉しいです」
 
って返したんです。

前過ぎてびっくりしましたけど。

あんな前で見てしまうと、感動もひとしおで。

夢のような空間で、
 
自分もその中の一つの音になった気分で。



アンコールが終わったら急に現実に帰ってしまい、

駐車料金とか帰宅時間とかが気になって、

慌てて帰りました。

パーキングを出て、

ひとりになるとほっとして、

あー、挨拶してこればよかった…と思うのでした。

あとは、喫煙者が多くてつらかったです(;-;)



そそくさと帰ってしまってすみません。

素晴らしいステージをありがとうございました。