愛と支配をめぐる3つの物語で構成されたアンソロジー映画で、この3つの奇想天外な物語を、不穏さを漂わせながらもユーモラスに描いています!  (原題 : Kinds of Kindness,  上映時間 : 165分,  製作 : 2024年/アメリカ・イギリス合作,  R15+指定)



監督は、『聖なる鹿殺し / キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』『女王陛下のお気に入り』『哀れなるものたち』のギリシャ出身の鬼才 "ヨルゴス・ランティモス"。



キャストには、『ラ・ラ・ランド』『女王陛下のお気に入り』『クルエラ』『哀れなるものたち』の "エマ・ストーン"。



『ジャングル・クルーズ』『パワー・オブ・ザ・ドッグ』『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』の "ジェシー・プレモンス"。



『ナイトメア・アリー』『アステロイド・シティ』『哀れなるものたち』の "ウィレム・デフォー"。



『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』『ドライブアウェイ・ドールズ』の "マーガレット・クアリー"。『ザ・メニュー』『ザ・ホエール』の "ホン・チャウ"。



本作は、3つの奇想天外の物語の中で、同じキャストがそれぞれ異なる役柄を演じています。3つの物語に分かれているので、見やすいと思っていたら、ぜんぜん難解なスチュエーションとストーリーでした。



3章ではそれぞれ、圧倒的支配下でしか生きられない人、被害妄想に陥った人、神を信じる人を描いています。原題「Kinds of Kindness」の言葉通り、優しさの形はそれぞれだし、それを受け取る人の感じ方もそれぞれなのです。



映画のオープニングにドラマチックにかかる "Eurythmics" の「Sweet Dreams (Are Made of This)」の歌詞が、この映画の主題はここに集約されているように思えてなりません。