遊戯王GBシリーズの歴史【DM8】
終わりよければすべてヨッシー。MEWです。 GBシリーズと称して個人的感想を述べてきたこの記事も、第6回目となる今回でラストとなります。果たしてGBシリーズは有終の美を飾れたのでしょうか。 その結果はみなさんが想像している通りです。━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─遊戯王デュエルモンスターズ8 破滅の大邪神発売日:2003年3月20日定価:4,800円収録カード:約800種類 GBシリーズ紹介最終記事となる今回は、前作「7」で再起させようとしたGBルールゲームのシリーズ復活の流れに完全にトドメを刺したシリーズの終焉、DM8の紹介です。 一応前作の続編的な作品で、全編オリジナルストーリー。今回もOCGとは異なるGB方式ルールでRPG仕様の冒険が展開される。 前作がアレだったから反省して、今回はまともなゲームになっているだろう。 …と思っていた時期がMEWにもありました。 まさか前作並みの酷さを継承しつつ、そのベクトルだけを変えた酷さを引っ提げて来るとは思いもしませんでしたよ。【改善点】 前作の酷さを製作側も理解していたのか、本作では以下の部分が改善されています。●演出面の強化 一番力を入れていた演出が「カイリュー はかいこうせん」だったため、あまりにもショボすぎて無味乾燥なストーリーになってしまった前作を反省したのか、本作では「ここぞ」という時の演出には光るものがある。 特にラストバトル時の邪神復活、神のカードとの戦いの演出はイイ感じ。それでいてモブの戦闘演出には力をかけず、力の入れ所をちゃんとわかっていると感じる。●キャラゲーとしては良作 本作では原作キャラやアニメオリジナルキャラもイベントなどで登場。 レベッカ・ホプキンスや海馬ノアなどのゲーム作品に出演する事すら稀な人や、シャーディのような元々デュエリストでない人、ゾンバイア花咲などの原作のマイナーキャラ等も登場。 特に王国編で海馬に化けていた、原作キャラの「死者の腹話術師」とアニメオリジナルキャラの「死の物真似師」が揃って登場するのは本作だけ! …このように良い部分も確かにあるのですが、カードゲームとしての出来不出来とは全く関係ない部分を褒めている時点で悪い予感がしているアナタ。察しがいいです。【問題点】●カードのコストバランスがメチャクチャ デッキキャパシティ(以下DC)は、一般的なRPGでいう「レベル」に相当します。 デュエルに勝つことでDCを増加させていくのが「レベル上げ」であり、既定の数値に達したところで強力なカードを投入してデッキを強化するのが本作における「レベルアップ」といえます。 そのため、カードコストとDCはプレイヤーの強さに関わり、ひいてはゲームバランスに直結する本作の最重要要素です。ゲーム制作の時にこの調整は必要不可欠であり、製作側もここに一番気合を入れるハズ。 まぁ同じ仕様のゲームをもう4作品も出しているのだから、今回はそのノウハウを活かした調整を施してくれるだろう。 …と思っていたのに、本作ではそれらを全て放棄したとしか思えない凄まじいバランス崩壊っぷり。 CPUとの1戦ごとに貰えるDCはわずか3。連戦できる相手からは1。 しかし攻撃力1000程度のモンスターカードでコストは100前後。この程度のカードをデッキに入れるだけでも30戦以上デュエルに勝たなければなりません。 稼げる平均DCとカードコストの差があまりにも開きすぎで明らかにバランスがおかしく、これではまともにカードをデッキに入れることすらできません。 ではなぜこんなことになったのか。 そう思ってカードコストを見直してみると、攻守どちらかの数値が1350のモンスターがコスト150となっていること、それ未満のステータスのモンスターのコスト数値が一致していることから、モンスターカードのコスト面の基本設計をDM4から丸パクリしていると察しが付く。 以下の画像は左が本作の、右がDM4のマーダーサーカス・ゾンビのディテール画面。< どちらもコスト150 しかしこれは攻撃力1350が☆4以下の最大攻守数値だったDM4だからこそ成立・通用していた数値。それを何も調整しないまま本作で流用すればコストパフォーマンスが大荒れしてしまうのは子供でもわかります。 このコストパクリ問題は前作DM7でもやらかしていましたが、1戦ごとに入手できるDCが多かったため、一周回って何とかバランスがとれていましたが、本作では前回の反省を活かせていないどころか、入手DCを極端に少なくしたことで悪化させてしまっている。 加えて魔法や罠カードは軒並みコストアップし、攻守500UPの一般的な強化魔法でもコスト100必要。これ以外では激流葬はコスト200、心変わりは500など。 前作の「安すぎたコスト面」の反省の結果が、どうして「高すぎるコスト」になるのか。コレガワカラナイ そもそも(あくまで推測だが)コスト設定を以前のゲームから丸パクリしてくるなど、ゲームバランスなど全く考えていない、製作スタッフの手抜き・怠慢としかいえない。 ちなみにCPUはこれら高コストカードを惜しげもなく連発してくる。序盤から。●カード購入をさせる気が無い RPGゲームのショップは、武器や防具を売ってプレイヤーの冒険を援助する施設。デュエリストの武器はカードなのだから、カード屋こそがこのゲームの「武器屋」といえます。 ましてや本作のカード屋は遊戯のおじいさんの双六が経営している「亀のゲーム屋」。プレイヤーは遊戯の友人というポジションなのだから、双六じいちゃんは主人公の手助けになってくれる。…ハズだったのだが、値段のバランスも崩壊している。 ショップで売られているカードの値段はなんと前作の10倍に値上げ。ワイトレベルで600ドミノ以上の値段(「ドミノ」は本ゲームにおける金銭の単位)になり、☆4以下で攻守1800クラスにもなると10000を軽く超える。 なのに一般デュエリストとのデュエルに勝って貰える金額は100ドミノにも満たない。イベントで1回のみ戦える強い相手などからやっと200~500ドミノぐらい。 一方で売却値は前作据え置き。なので売却値は店の売値の20分の1というスーパーぼったくり仕様。 その上、店頭に置かれるカードはランダムで決定されるため、欲しいカードを買えるかどうかは完全に運任せ。 なんて酷い店だ。これでは亀のゲーム屋の信用は奈落の底に真っ逆さまである。 双六じいちゃんに話しかける度に聞ける「ホッホッホ」という台詞が邪悪な笑みに見えるのはMEWの気のせいではあるまい。< イラッ●RPGとしての作りが不親切 本作ではライフポイントがデュエルを跨いで回復及びリセットされない。例えばデュエルをLP2000で終えたら次のデュエルも2000でスタートとなる。 おそらくこれは一般的なRPGの「HPは宿屋で回復」を再現することでプレイヤーに冒険感と1戦ごとの危機感を味わってもらいつつ、ゲーム難易度を上げるための措置と思われるが、この仕様のため連戦がとにかくやり辛い。 ならばデュエル中にLPを上昇させようにも、これがかなり行いづらい。 通常のRPGでも戦闘中でも回復魔法を唱えて回復できるが、これはプレイヤーがコマンド選択することで「任意のタイミングで」回復できるから通用している。 しかし本作はカードゲームという都合上、回復できるかどうか(回復カードをドローできるか)は完全に運任せ。おいしく回復できるカードも制限カード指定故に1枚しか入れられない治療の神ディアン・ケトぐらいしかなく、それ以外は雀の涙程度の回復量しかない。そしてそこまでしても8000を越えた分のLPは持ち越されない。 結局、回復のためには唯一の回復ポイントである自宅まで戻るのが現実的。 その結果、プレイヤーには1デュエルごとにいちいち自宅に戻るという、めんどうなプレイだけが残る。 LPが回復しないのだから当然連戦しなければならないデュエルは後のデュエルほど難易度が高まる。 しかし中には事前勧告なし・前準備なしで問答無用に開始され、強制的に2戦,3戦しなければならないイベントもある。他の遊戯王ゲームでも連戦自体は存在するが、ちゃんと事前説明はする。しかし本作では全編通して連戦イベントが十数回発生し、しかもほとんどが急に発生する。 当然アンティカードを賭けたうえで敗北するとカードは奪われる。じゃあ賭けずにデュエルすればいいと思うかもしれないが、それだと新しいカードが手に入らず、いつまでたってもデッキを強化できない。 敗北後はアンティカードを奪われた状態で唯一のセーブポイントでありゲームロード開始地点である自宅に飛ばされるうえ、敗者への救済措置など皆無(以前は敗北しても多少のDCを貰える措置があった)。それどころか、アンティしたカードを奪われて弱体化する。 そのため負け試合になることが明白ならば、その時点で素直にソフトリセットすることが望ましい。 カードゲームでリセット前提のゲームバランスなんて聞いたことが無い。 かの鬼畜ゲー「遊☆戯☆王 真デュエルモンスターズ ~封印されし記憶~」すら凌駕する理不尽ゲー。MEW的にはポケステのような救済措置が無いぶん、こっちの方がクソいと思います。●敵のバランスが理不尽 上記理由でデッキ強化がしづらく、新しい「武器」も買えない。レベルアップもまともに行えない。 だが本作の敵のデッキは右肩上がりのスピードでレベルアップして行き、順調に進めていったとしても、デュエル特急という最序盤のステージ(のモブ戦)で、もうプレイヤーは大苦戦を強いられる。 要するにこのゲームは経験値稼ぎをすることを前提としたゲームバランスになっているのである。が、上記の通りこのゲームは経験値稼ぎすら難度が高く、数百回ものデュエルをしなければ、次ステージの敵の強さには追いつけない。 この時点で「本作から遊戯王に興味を持った新規プレイヤー」はその理不尽さにゲームボーイアドバンス本体をアイスラッガーの如く投擲することだろう。 前作続編として売り出すのだから新規プレイヤーは買わないのでは?と思われるかもしれないが、それでも新規を増やす工夫無くしてゲームは成り立たない。 加えてCPUは様々なインチキプレイを堂々とやって来る。 デュエル開始時から自分に有利なフィールドになっているのは序の口、プレイヤーが1枚しか入れられない凶悪カードを複数枚投入する、初期LPを数十万単位まで増やす等。前述した強制連戦もその1つといえる。 プレイヤーと同じ条件で正々堂々と向かってくるボスキャラはまずいない。梶木のような原作では正々堂々とデュエルしてきたデュエリストですらこの仕様。「ゲーム」としての公平性などどこ吹く風である。 上記インチキの上に、後半はほぼ全ての敵が、こちらがやっとの思いで生け贄召喚したモンスターを一瞬で破壊してしまうような凶悪構築になっている。召喚魔族による相性も含めれば、まともにフィールドに立っていられるモンスターなど3枚の神のカードぐらいしかない。 ラスボスなど正面突破不可能な次元で、これに勝つための方法は「神の高速召喚」(攻略本の原文ママ)。それでも勝てるかは五分五分。 CPUの単純なAIは前作据え置きなことから、おそらく思考面での不利を、圧倒的カードパワーの差と初期LP増加や制限カード複数投入のインチキでムリヤリ埋めるという「封印されし記憶」で培ってしまった方向性を悪い方向に昇華して落とし込んだのだろうが、もはや製作側が悪意を持ってプレイヤーを貶めているかのような錯覚すら覚える。 ゲーム中のあらゆる要素がプレイヤーにとって不利に働くように改変され、しかもその不利な要素を楽しめる調整がされているわけでもない。 GB時代から築き上げてきた難易度調整を、ここまで見事にぶち壊したのはある意味凄い。●永続効果処理エフェクトが鬱陶しい デュエル中、どちらかのプレイヤーが何らかの行動を起こすたび、キーを押していないにも関わらず、画面上を何故かカーソルが「ピピピ」と1秒ほどの時間をかけて駆け巡る。 多分文章で語っても伝わりにくいと思うので、本作をプレイした事がない人は動画サイトなどで本作のデュエル中のプレイ動画をぜひ見ていただきたい。一目で「?」となるはずだ。 初見で「何かのバグでは」と勘違いした人もいただろうこの「ピピピ」は、フィールド上の永続効果持ちや自動発動効果持ちのカードを処理するためのエフェクトなのだが、これが毎回挿入されるためにデュエルテンポが著しく阻害される。 しかもここでいう「何らかの行動」というのは ターン開始時 カードを発動する 攻撃する 表示形式を変更する カードを置く(本当に置くだけ) といった、1回のデュエル中に何十回、ゲーム全体で数千から数万回と行う行為。 これらの行動をするたびに画面が毎回1秒ほど固まり、しかもこれを回避する方法は一切無い。 肝心の永続効果の処理としても不親切極まりなく、例えばAという永続効果のカードがフィールド上に存在すると、 何かする 「ピピピ」発生、1秒ほどゲーム停止 「Aは効果を発動」とメッセージが表示される プレイヤーがボタンを押してメッセージ送りを行う 「ピピピ」発生、1秒ほどゲーム停止 これを永続効果カードがある枚数だけ行われ、その全てが破壊されるかデュエル終了まで延々ループする。 わかりきった同じメッセージを何度も表示させられ、しかもいちいちプレイヤーに確認させてメッセージ送りさせるという地味な嫌がらせまで完備している極悪コンボ。 上記の通り本作はカードや経験値稼ぎのためにデュエルを何百回も行い、デュエルフィールドを幾度もなく操作する。そんな本作にとって、この仕様は字面以上の「大問題」だ。 数百、数千と繰り返す操作のたびに不可解な一時停止以上の「何か」を強要し、プレイヤーを苛立たせる。 もはや何かの苦行である。テンポが悪くなるとかそういう問題ではない。 そもそも、このような「事務処理」は「プレイヤーには見せない」のが暗黙のルールである。 ローディング中は、いうなれば散らかった「舞台裏」の部分だ。当然、客(プレイヤー)にそんな部分は見せず、華やかな舞台のみ見せ続けるのが普通である。 しかし本作においてはそんな客への心遣いなど皆無。デュエル中の「舞台裏」を強制的に堂々と見せつけ、プレイヤーに不快感を与え続ける。 何より本来プレイヤーが自由自在に動かすはずのカーソルが、「急に」「勝手に」動くというバグめいた挙動をプレイヤーに視認させるなど前代未聞である。隠す努力ぐらいしろよ。 なぜ製作者はこのエフェクト仕様を放置したまま販売のGOサインを出してしまったのか、理解に苦しむ。●数少ない「面白い」部分もぶち壊す極悪仕様 本作の効果モンスターは割と面白い効果持ちが多い。 条件さえ揃えれば無限蘇生するヴァンパイア・ロード、OCGの《ヴォルカニック・クイーン》のような除去効果を持つ寄生虫パラサイトなど、これらの効果モンスターをデュエル中に使用する楽しみはかなり多い。 この点はOCGと完全に別ゲームとして設計したGBルールの長所の一つと言っていい。デュエルリンクスにおける「スキル」のようなものだ。 本作はGB3から続くGBルール版効果モンスターの設計を昇華させたと言っていいだろう。 しかし、先述のDC&ドミノの入手難度やコストパフォーマンスの都合上、それらが手に入るのはゲームも終盤。そう何枚も入手できないし、入手DCの関係でカードを手に入れてもまともにデッキに入れられないことがほとんどである。 にもかかわらず、終盤の敵はサンダー・ボルトや心変わり、光の護封剣を平気で連発して来るので、苦労してそれらをデッキに入れても「結局除去される」「どうせコントロールを奪われる」「まともに攻撃できない」の3重苦のせいで、その大半が効果を活かせないまま退場したり、酷い時は自分に牙を剥く。 結果、本ゲームに収録されている数多くの効果モンスターのうち、まともに使えるモンスターの数は神のカードを入れても数種類程度。それら以外の効果モンスターなど購入するだけドミノの無駄。 デュエリストレベルやDCをあげることで初めてデッキ投入が可能となる仕様は、GBルールならではのルールだ。 以前のゲームでは、絶妙なカードコストのバランスや入手経験値バランスの加減のおかげで「手に入れた時点では扱えなかったけど、何度もデュエルしたおかげで、もうすぐこの強力カードが使えるようになるぞ!」といった、カードを手に入れたら終わりの現実のカードゲームでは味わえない「入手後のワクワク感」が味わえ、連続のデュエルもさほど苦ではなかった。 しかし本作ではいつまでたってもデュエリストレベルもDCも貯まらず、カード1枚デッキに投入するために事務的かつ劣悪テンポのデュエルを虚無僧の修行か何かのように延々と行う必要がある。 手に入れたカードをいつまでもデッキに投入する事ができなければ、DCシステムの利点は皆無に等しい。せめてDCを貯まりやすくしてくれれば評価は全然違っていたのだが。 そしてまともにデッキに投入できるようになる頃には、極悪CPUが除去や奪取などでそのカードをまともに使えなくしてくる。 そんなカードゲーム、誰がしたいと思うのか。 なお、クリア後に行くことができる「永遠の間」という場所は、DCもドミノも効率よく溜められる、いわゆる救済措置ではあるが、クリア後にしか行けないため、メインストーリーの最中には効率的な稼ぎはほぼ不可能。 RPGの体をとるのであれば、ストーリーが進むごとに効率よくレベルアップ(つまりデッキの強化)ができるようにするべきなのに、本作では終盤の敵もさほど多くの経験値をくれないため、それが全くできていない。 何故「永遠の間」と同じ修行施設をクリア前にも入れなかったのか。 ちなみにメタルスライム的な「経験値が通常よりも多い敵」も、メインストーリー中には当然のように登場しない。 苦痛極まる操作性とゲーム性で、せっかくの長所を活かすこともできないこのゲーム。まさに褒めるところ無し。 がんばった感が触っていて伝わるGB時代の4作品に比べ、GBA発のシリーズ2作品は誰しも「手抜き」の3文字が心に思い浮かぶゲームであることは確かだろう。 真実はKONAMIのみぞ知る状態だが、2作連続して迷走した作品を生み出したことは紛れもない事実。 そして本作を最後として、GBルールのゲーム作品は作られなくなった。 もし今後、何かのきっかけで復活する機会があったとしても、KONAMIはまずゲーム制作環境以上に、ねねっちレベルのデバッガーを雇うところから始めるべきではないだろうか。<ぬげむではねねっちが一番すこ【余談】●収録枚数は900→800種類と何故か減っている。また絵違いのカードが無くなっている。 近年OCGカードとして登場した《ジャイアント・レックス》や《ゴッド・オーガス》は、ゲーム作品では本作が初出。●パスワードは前作と同じ仕様で、入力に成功しようが失敗しようが1000ドミノを消費する。しかも成功しても店先に並ぶだけなので、ここから更にぼったくり価格のカードを買わなければならない。 既に記述した通りドミノの入手がかなりキツいため、本作ではパスワードによる入手はオススメできない。●色々有名な《正義の味方 カイバーマン》は本作が初出。その正体は…。