先日学校から興味深いお便りを持ち帰ってきました。
思春期のお子さんがいる方にはとても納得させられる内容だと思います。
かるくご紹介したいと思います。
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思春期というのは、人生の中でものすごく難しい時期だと思います。
よくさなぎの時代という言い方をします。
毛虫がチョウチョになる間にさなぎというのがあるんですよね。
毛虫がぱっとふとある日、チョウチョになるということはあり得ないですね。
それと同じで、人間の子どもも、ふとある日ぱっと大人になるということはあり得ないわけです。
やっぱり子どもと大人の中間の時期というのを持っているわけです。
今は大人ということがものすごく難しい時代です。
一体大人とは何かというふうに言うと非常に難しい。
さなぎの時代、このさなぎの時代がちょうど中学校です。
そして遅い子は高校になってななぎになる子もいるし、もっと遅れている子は大学生になってから思春期がくるような子もいます。
しかし、一般論で言うと中学校の時代にやってきます。
さなぎの特徴は外見的には何も動かないということですね。
さなぎで飛び回っているということはないですね。
さなぎの特徴は動かないという事、それから固い殻で守られて、そして内面はものすごい変化です。
毛虫がチョウチョになるということはすごい変化です。
それをあの中で全部やっているわけですね。
それを人間の心の中でも起こっているわけです。
それは本人はわけが分からない、わけがわからないけど何か要するに中の方でぐしゃぐしゃ何か動いている。
つかまえどころがない。
いらいらする。
このごろの子どもは「むかつく」という事を言いますね。
あれはやっぱりああいう言葉でしか言いようがないんですね。
実際は本当に言いたい事が言えないんです。
本人が分かってないんですから。
これが非常に大事な事です。
その本人が何をしているかわからない状態にあるのが思春期なんです。
しかし、そのような事がおこらないと大人になれません。
だからそれは誰にも起こってくるわけです。
その時に非常によくある一つのタイプは、あまりわけがわからないから、ものを言わなくなるというのが思春期です。
だから無口になります。
思春期の子どもを持った親が相談に来て、よく言われるのが
「今までは帰ってきたら「お母ちゃん」って帰って来て、ペラペラしゃべるから聞いていたのに、帰って来ても「ただいま」とも言わない。
「あっかえってきたのかな」と靴の音がすると思ったら、すっと二階へ行ってしまっている。
「ご飯」と言ったら「うん」と降りてきて食べるだけはむちゃくちゃ食べるけども、殆どものも言わない。
それでちょっと心配になって「何かあったの?」というと「うるさい」と言ってそれで終わりになってしまう。
あれは何か隠し事をしているに違いないと思う人がいるんですが、隠し事というのは本人が隠しているんじゃないんですよ。
本人がわからないんです。
ここが非常に大事で、下手な親は何か悪い事をしているんじゃないかということになって、子どもの日記を読むとか、子どもがいない間にそこら辺を探し回るとか・・・
あれをやられるほど辛いことはありません。
それはさなぎの殻を割って中を覗こうとする人と同じなんです。
私たちは割って中をみたらだめなのです。
どうするかというと、外敵から守る、外から変な圧力は守ってやるから、あなたの心の中でだんだん自然にいくんだから、その自然にいく間はちゃんと守ってますよ、というのが親の役割であるし、学校の役割なのです。
ところが下手な人ほと守るよりも中を開けて覗こうとする。これがもうすごい問題が起こってくる一つのきっかけになることがあります。
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ふと、アグネスチャンの事を思い出しました。
子どもが思春期の頃、いらいらしている息子にむかって「今イライラしているのは思春期・反抗期だからよ、だから大丈夫」と言って育てたそうです。
今の所学校での身近な出来事や、テレビでおもしろかった話題、ブラックジャックにはまっているという話題などいろいろと話してくれます。
さなぎまでもうそろそろ・・・ですかね。