タバコに続いて、妊娠中のお酒についてです。


胎児性アルコール症候群という病気があります。

アルコールとその代謝されてできるアセトアルデヒドという物質が、胎盤を通過して細胞の分化、分裂、発育を阻害します。

それによって、子宮内や出生後も発育不全を来たし、中枢神経系の異常により知能発育低下や多動などの異常行動を生じ、顔面の形態異常や心臓の奇形などを来たします。


マウスによる実験では、胎生初期にアルコールにさらされると、やがて脳と脊髄となる神経管というところの細胞の数が減ります。

また、妊娠中のラットにアルコールを与え続けると、生まれてくるラットの大脳皮質(思考を司る部分)の神経細胞が小さくなり、そこから出ている樹状突起(脳細胞が互いに連絡を取るための組織)の数も減るとのことです。


ここまでならアルコールを飲んでも大丈夫という基準値というものはありませんが、飲めば飲むほど胎児性アルコール症候群の発症リスクは上がります。

以上より、妊娠が分かる前から生まれるまで、お酒は飲まないほうがいいですね。

タバコによる弊害は、妊娠中だけに留まりません。


以下、“胎児は知っている母親のこころ”よりの抜粋です。


タバコに含まれるニコチンが脳細胞の成長を阻み、細胞間にメッセージを伝えるドーパミンなどの重要な神経伝達物質の再吸収を妨げることがわかっている。

こうした悪い影響は、たとえ胎児が晒されたニコチンの量が一般には有害だと考えられていない程度であったとしても、長期に渡る明らかな結果として現れることがある。

妊娠中に毎日10本以上のタバコを吸っていた母親から生まれた男の子は、タバコを吸わない母親から生まれた男の子と比べると、行動障害を示す率が遥かに高いことが確かめられた。

妊娠中に喫煙していた母親から生まれた男の子は、犯罪行為を起こすリスクが高く、その傾向が大人になっても続くことを発見した。

更に妊娠後期に毎日20本以上のタバコを吸っていた母親から生まれた男の子は、タバコを吸わなかった母親から同時期に生まれた男の子と比べると、非暴力犯罪率で逮捕される率が1.6倍、暴力犯罪で逮捕される率が2倍、生涯にわたって犯罪を繰り返す率が1.8倍だった。


抜粋終わり。


産まれてからの話は、家庭や周りの環境、躾による影響が多分にあるとは思いますが、タバコはリスク因子の一つと考えて良いのではないでしょうか。

繰り返しますが、早急にタバコをやめて下さい


今回抜粋させていただいた“胎児は知っている母親のこころ”は、受胎の時から胎児は母親の影響を受けている説いております。

胎教や産まれてからの子育てについても詳細に解説しており、とても勉強になる一冊です。

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タバコには、ニコチンやタール、一酸化炭素を代表として、200種類を超える有害物質が含まれております。


妊娠中にタバコを吸うと、胎児の成長が悪くなり、低出生体重児のリスクが増える事はよく言われますよね。

それだけではなく、早産のリスクも上がります。

また、自分の喫煙だけでなく、受動喫煙によっても低出生体重児や早産のリスクが増すとの報告もあります。


ヘビースモーカー(1日21本以上)である妊婦では、流産リスクが1.7倍、中等度の喫煙(1日10~20本)でも1.1~1.3倍に高まります。

妊婦の喫煙だけでなく受動喫煙によるリスクもあり、夫がヘビースモーカーである、喫煙していない妊婦の流産率も有意に上昇します。


更に、幼少期に両親が喫煙していた場合にも、弊害があることがわかりました。

不妊治療を受けている非喫煙女性で、幼少期に両親が喫煙していた女性の流産リスクは、両親ともに非喫煙者であった女性と比べて有意に流産率が高かったとのことです。


子宮内胎児死亡のリスクも上がりますし、母児ともに生命の危険に晒される、前置胎盤常位胎盤早期剥離といった病気もリスクが上がります。


妊婦や妊娠を希望している方がタバコを吸っていて、いい事は何一つありません。

あるのは弊害ばかりです。

パートナーも含め、早急にやめて下さい。