金や物より愛しくなるもの。 | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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「世の中、金じゃない」

よく聞かれる言葉ですが、それに反論する意見としてやはり

よく聞かれるのが、

「それを言うのは大抵、金持ちだ」

です。

 

まあ全てではないですが、そういう傾向はあります。しかし一

方で、

「世の中なんて全て金だよ」

と言う人に貧乏人が多いのも、事実です。

 

かつてホリエモンこと堀江宏文氏が金持ちでありながらそう

言ったように思われた時期がありましたが、あれは一部そう

いう傾向が世の中にあるのを皮肉っただけで本当に言おう

としたのは全く逆だったことを、本人も強調しています。

 

つまり、金もない時は欲しくて仕方ないですが、持ってしまう

とそれだけでは虚しくなる。これは単なる「ない物ねだり」で

は、ないようです。

 

「世の中、金じゃない」は、「世の中で一番大切なのは金じゃ

ない」に直せば、わかりやすいでしょう。

 

では、金より大切なものは、何でしょうか?宗教やスピリチュ

アルでは簡単に「愛」とか「心」と言って周囲から「きれいごと」

とか「現実感がない」などと失笑を買ったりもします。

 

ただ「愛」とか「心」という目に見えないものは、さらに突き詰

めれば「宇宙」にもつながるそうです。何しろ人間の目で見え

るものは、宇宙の中のほんの4パーセント。96パーセントは

見えないのですから、見えない世界をバカにしてはいけませ

ん。

 

論語の中に、

「仁を欲すれば、斯(ここ)に至る」

という名言があります。

 

仁というのは、他人の利益のために行動することだとしてい

ます。他人のために行動することで自分の心は安定し、成長

し、創造力が生まれ、やがては自分への幸福となって返って

くる。ということです。

 

要するに、金が通用するのも、狭い世界。宇宙の中のほんの

4パーセントの、その中でも一部でしか過ぎません。

 

となると心は、広い空間を求めたくなる。でも具体的な方法は

自分1人では、もっと言えば人間1人の力ではわからないので、

何か他人の心に訴えたくなる。

 

まずは、他人を喜ばせたくなる。それが出来て、今までよりず

っと貴重な、勿論金より貴重な喜びを感じる。目に見えない喜

びを感じるわけです。目に見えない喜びというのは、宇宙の中

の未知の96パーセントに触れることですから、人間が喜びを

感じるのも当然です。

 

要するに、きれいごととか現実的云々ではなく、視野が広がっ

た。宇宙にわずかでも羽ばたいたことになるのです。

 

いわば、人間にとって何より大切なのは、この視野の広がりで

あり、究極に心が求めるものが、やはり視野の広がりなのです。

そしてそれを得る最も有効な手段が、他人のためになること。愛

とか心とか仁とかなのでしょう。

 

と言えば、少しは現実的に感じられたでしょうか?

 

私は、金があるわけでもないし、自分のことで精一杯な部分も数

多いです。それでいながらイイ年になったせいか、自分のためだ

けに生きるのがとても虚しく感じる最近です。