誤った死亡記事が発端でノーベル賞が誕生した | 山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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ダイナマイトを発明し、世界各地で爆薬工場を経営して巨万の富を築い

た、アルフレッド・ノーベル。


1888年のある朝、そのノーベルは、新聞で自分の死亡を伝える記事を

見ました。勿論、事実誤認、洒落でも何でもなく、単なる新聞社の取材ミ

ス。勘違いでした。


それ自体、ノーベルはどうってことなかったのですが、そこに書かれてい

た内容に、ひどくショックを受けました。


自分のことを、「死の商人」とか「金儲けのためなら何でもする人」という

ように記事は伝えていたのです。


ノーベルは、自分を平和主義者だと思っていました。また、金の亡者だと

認識したことも、一度もなかったので、ひどく落ち込みました。こんな風に

世間から思われていたのでは、死んでも死にきれない。


彼は、生き方を改め、死後も世の中に貢献する方法を考えるようになった

のです。そうして生まれたのが、ノーベル賞でした。彼は遺言状に、


「様々な分野で功績のあった人々に報いるために、財産の大半をノーベル

賞の設立に捧げる」


と記したのです。


そんな風にしてうまれたノーベル賞を、「社会保障や福祉は必要がない」

などと言っていたアメリカのフリードマンという男が取ったのは、日本の大

相撲よりもはるかに質の悪い八百長ではなかったのでしょうか。


これによって、アメリカの市場原理主義が、ごり押しされました。


しかし、人類の歴史は、何万年です。その中で、今のアメリカより強大な

国がいくつ滅んでいったことでしょうか。

そのアメリカですが、ウォール街で始まっているデモは収まるところを知ら

ず多分これから更に勢いを増すでしょう。やり方を変えなければ、破綻する

ところに来ているのです。


かつて日本の政治家はアメリカに逆らうと潰される、という時期がありました。

代表が田中角栄氏(事情があってこの人のことはほんのちょっと詳しいので

す)でしょう。


しかし、そういう時代は、もう終わりました。今のアメリカにそこまでの力はあ

りません。そもそも国内から変革を迫られているくらいなのですから。


日本の野田総理には、その辺のことを是非わきまえて頂きたいです。アメリ

カに媚びる必要はないのです。どんどん主張すべきことを主張し、強気に

交渉するべきだと思います。