山科薫マニアックな世界を楽しみましょう

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小早川隆景は名将だっただけに、死んだ時には多くの人が悲

しみ、惜しみました。黒田官兵衛も、その1人です。

 

黒田官兵衛は「小早川隆景殿が亡くなって、日本の賢人は絶

えた」とまで言い、さらに「船は櫓の余力でも動く」と言っ

て隆景の死に例えました。

 

どういうことかというと、

「隆景殿が毛利家を支えていた時は、さながら船に船頭がい

たようなものだった。平生よく中国を治められていたから、

隆景殿が亡くなられたからといっても、その時といまも少し

も変わらない。これはひとえに隆景殿の力の残りがあるから

だ」

ということで、その「力の残り」を「櫓の余力」に例えたの

でした。

 

ただし大事なのはその後で、「にわかに船を漕ぐことを止め

ても、櫓の余力でかなりの距離を船は走れる。しかしその力

が絶えた時は船は止まってしまう」と言っています。その後

で、毛利家に触れました。

 

「毛利本家の輝元殿も、どこまで隆景殿の余力を活用できる

か。それが輝元殿にとって大事なことなのだ」

と言い、当の隆景は死ぬ間際輝元に、

「決して天下の争いに手を出してはいけない」

と遺言しています。

 

しかし輝元はどれを守らず、失敗して滅んでいます。黒田官

兵衛はその辺を、見ていたのかもしれません。

石破茂新総裁が当初言っていたこととは変更して、すぐに解

散総選挙を断行しそうですね。批判を浴びていますが、誰に

でも読めるその狙いは、政権交代をするほどの負け方はしな

いうちに解散総選挙をしてしまおうということ。政権交代せ

ず自民党が与党のままであれば、少なくともあと4年は解散

せずに済むのでやりたい放題出来る。というところでしょう。

 

なので自民党にしても、今より議員数をだいぶ減らすことは、

覚悟というか織り込み済みなのです。そしてそれ自体は、今

の心境としては、痛くないはずです。

 

自民党支持者にしても、むしろ同党が減らし過ぎない程度に

減らすことに関しては、歓迎している人が多いのではないで

しょうか?反石破の人も、そして石破氏本人も、意味合いは

違うけどそれを願っていると思います。

 

反石破の人は、選挙で議席数を減らした責任追及ということ

で、石破総理を攻撃出来ます。逆に石破総理にすれば、自民

党内にも敵が多くいます。その連中が落ちてしまえば、とて

も都合が良いわけです。特に自分を敵視する安倍派の議員が

多く落ちてしまえば、自分はやりたいことをどんどん進めら

れます。

 

その分野党議員が増えるわけですが、石破氏はそれを特に嫌

だとは思っていないでしょう。

 

何かと野党を敵視、けんか腰で臨んでいた安倍晋三と違い、

むしろ超党派で案を進めて行こうという雰囲気が、石破氏に

は感じられます。それこそ「2大政党」が成立しても良いよ

うな雰囲気があり、意見が合わない自民党の議員よりは意見

を同じくする別の党の人間を大事にしそうでもあります。

 

安倍批判の急先鋒だった村上誠一郎氏を入閣させていますが、

岩屋元防衛大臣も、超党派で「石橋湛山に学ぶ会」なるもの

を結成して、野党議員と一緒に勉強会をやっています。その

岩屋議員も、入閣していますね。何となく、狙いが見えます。

野党と異見を戦わすことはあっても無駄な喧嘩は絶対にしな

い、仲良くするべき時は仲良くする自民党。それが出来れば、

それこそ「政界再編」でもあります。

 

それを成功させるためには、自民党が与党としての立場を守

りながら邪魔で戦闘的な党内議員を落選させて減らす。そん

な狙いは、わかります。

 

要するに、処罰したい裏金議員や邪魔な安倍派議員は、国民

に処罰してもらう。その国民による処罰とは、落選させるこ

とに他なりません。そのための、早期解散総選挙でしょう。

 

そうなれば一度国会は大混乱になるでしょうが、その混乱が

政界再編、政治の改革につながるのであれば、悪いことでは

ないと思います。

黒田官兵衛、後に黒田如水と名乗りましたが、秀吉と家康が

共に脅威と警戒を以て見たほどに有能な名将ですが、その息

子の黒田長政も、負けずに名将として知られます。

 

その黒田長政は、

「大身は小身よりも、ことに倹約に努めなければいけない」

という言葉を、遺しています。

 

多くの人が「逆ではないか?」と、疑問に感じてしまうと思

います。長政の側近もそう思い、

「小身者こそ倹約に努めなければ、よけい暮らしが困難にな

るのではありませんか。大身者は財産が多いので、それほど

倹約に努めなくてもいいと思いますが」

そう言ったということです。

 

対して長政は、首を横に振りました。

「逆だ。大身者は財産が多いから、少しばかり「倹約をしな

くても大丈夫だろうと高を括る。ところが小身者の方はおま

えが言うように、倹約しなければ食っていけないから、言わ

れなくても倹約に努める」

というのが、長政の言葉の趣旨なのでした。

 

「大身者はどうしても心が緩む。その辺のところを私は、注

意しているのだ」

そう言って長政は、締めくくりました。側近も「なるほど」

と、納得したそうです。

 

何とも現実的な、名言です。実は私も昔かなり稼いで潤った

ことがあるのですが、その時油断して、というか感覚が麻痺

して浪費しているつもりがないのにあっという間に貯蓄が借

金に変わった経験があるので、真実味をより感じます。