百人一首ネタ 氷上編 | やさしい時間

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ときメモGSの妄想小説です。

ネタバレなSSもアリ。
一部限定公開もアリですのでご注意を……。

【忍ぶれど…】


氷上 好き以上
学力パラ150以上
1月上旬平日の昼休みに発生



―図書室にて―


??「○○君」
デ「あ、氷上くん」
氷「何を読んでいるんだい?」
デ「えっとね、小倉百人一首の解説本だよ。お正月にお隣の家の子とカルタ取りして遊んでて、ちょっと思い出しちゃって」
氷「百人一首か。懐かしいな」
デ「うん。中学の頃に覚えたよね。氷上くんは好きな歌とかある?」
氷「そうだな…。どの歌も、古の時代から親しまれているものだから、甲乙つけがたいね」
??「やや、○○さん。氷上くん」
氷「あ、若王子先生」
若「二人で何をお話してるんですか?」
デ「今、氷上くんと百人一首で好きな歌について話してたんです」
若「百人一首ですか。や、懐かしいですね」
氷「若王子先生は、心惹かれる歌とかはありましたか?」
若「う~ん。百人一首は恋の歌が多いですからね。どうも共感できるものが…。あ」
デ「?」
若「氷上くんにぴったりの歌を思い出しました」
氷「僕に?」
若「忍ぶれど 色に出でにけり…」
氷「(赤面でちょっと慌てて)わ、若王子先生!」
若「ふふふ。ピンポンですか?」
デ「??」
氷「コホン。そ、そうだ。今日は体育倉庫の鍵を開けに行かなければならないんでした。では、失礼します!」
デ「え、氷上くん?」
若「ふふふ。氷上くんも青春ですねぇ」
デ「若王子先生?」
若「じゃ、先生も教員室に戻ります」
デ「あ、はい…(今の歌って、何だろう?)」


 忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思うと 人の問ふまで
 (じっとこらえていたけれど、とうとう顔色にあらわれてしまったな、わたしの恋は。何をもの思いしているのかと人がたずねるほどに)


デ(…いったい、どういう意味だったんだろう?)


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


氷上編と言いつつ、ちゃっかり若王子先生が出てきています(笑)

恋する氷上くんをおちょくる若王子先生、という構図が好きです。


「忍ぶれど~」は、かつて百人一首を暗記したころに好きだった句のひとつです。

百人一首を絡めたネタを思いついて、1番に結びついたのが、この「忍ぶれど~」と氷上くん。

でも、どう使うかを悩んでしまって…若王子先生にご足労いただきました(笑)