日常に癒しを

~BAR~


♀(ナ): 一人になりたい時、私はここに来る。

     ここはカウンターも広くて、おひとり様も多い。だから居心地がいいんだ。

♂    あっ、いらっしゃい。

     最近全然顔見せてくれなかったけど、忙しかった?

♀   :うん。研修やら会議やらで、もうくたくた。やっと少し時間ができたの。

♂   :そっか、大変だね。でも今日は仕事のことは忘れて。

     さぁ、何にする。

♀   :そうね、まずはいつもの。

♂   :了解。

♀   :・・・。

♂   :いい飲みっぷりだね。何か嫌なことでもあった?

♀   :・・・。

♂   :たまには、酒の力を借りて、飲まれちゃってもいいんだよ。

♀   :・・・。マスター、私がザルなの知ってるでしょ?

♂   :うん。でもいつも、どこか自分をセーブしてるよね。

     あんまり押さえつけちゃうと、自分自身を見失っちゃうよ。

♀   :それはお酒の話?それとも・・・。

♂   :さぁ?どっちだろうね。

♀   :・・・。マスター、もう一杯同じの

♂   :了解。

― 朝 ―

♀   :・・・うっ。・・・ここどこ?えっ今何時?

♂   :朝の6時だよ。おはよう、コーヒーでもいれる?

♀   :えっ、私あのまま寝ちゃったの?

♂   :うん。かわいい寝顔だったよ。

♀   :きゃー!どうしよ・・・。ごめんなさい。

♂   :ふふふ。そういう顔してなよ。

♀   :えっ?

♂   :いつもなんか難しい顔してるけど、

今みたいな素直に恥ずかしがってる君の方がずっと可愛いよ。

♀   :うっ…。マスター、結構キザなこと言うんですね。

♂   :今の照れた顔も可愛いけどね。

♀   :もうやめてください。

♂   :はははは

♀   :ふふふふ

() :このBARは居心地がいい。でもそれは、一人になれるからじゃなくて、

     本当は、この人の笑顔が、優しい声があるからかもしれない