JWブロードキャスティング 日本語 「今月の放送は歴史的なものになるでしょう」 | エホバの証人研究(ブログ)

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2015年5月 日本語
http://tv.jw.org/#video/VODStudio/pub-jwb_201505_1_VIDEO

「今月の放送は歴史的なものになるでしょう」という言葉で始まりました。


統治体のスティーブン・レットは、「歴史的な放送」と言える理由は7人の統治体の全員がプログラムを扱う番が一巡して再び自分の番が回ってきたこと、そして「40を超える言語で放送されることを統治体が承認した」からであると述べます。

しかし「歴史的な放送」の内容はどのようなものでしょうか? それは1時間半にわたって、協会の資金不足を伝え、成員に対して「初物のうちの最良のものを」捧げるようにと促すものでした。

統治体のスティーブン・レットは次のように語りました。

8:55
「ご存知のように
この組織は130年以上にわたって
資金を懇願したことが一度もなく
これからもありません。」


「組織が130年以上にわたって資金を懇願したことがない」と述べた直後から、資金を懇願しているように見える話が延々と続きました。

スティーブン・レットは12分付近でこう述べます。

12:10
時折わたしたちは組織の財政面での必要について
話すのを恥ずかしく思うかもしれません。


12:50
お気付きのように
わたしはこの話題を恥ずかしいとは思いません。


そして話の本題に入ったかのように次の点を告白します。

15:20
「わたしたちは次の会計年度を見据えて
予定されている全ての神権的な業のための出費を割り出しました。
それでわかったのは
支出が現時点での収入をはるかに上回るということです。」


レット氏はそこから、なぜ資金が不足しているのか理由を語り始めますが、どれも的を外しているとしか思えないものばかりでした。

17:30
最近の分析によると
ここ米国では
1,600ほどの新しい王国会館

または大がかりな改装工事が必要とされています。

将来のいつかではなく
今すぐにです!


そして、スティーブン・レットはいかにも最近になって米国での王国会館の必要が急増したかのようなフリップを出します。



確かに米国はエホバの証人が増加している国です。しかし、米国はこれまで何十年も王国会館での集会が開かれており、新しい会館の建設や改装工事もずっと行われてきました。

ここにきて突然必要が生じたという主張の根拠は語られることはありませんでした。

スティーブン・レットは、現在のものみの塔協会が資金不足の傾向を持ち始めている真の理由については触れていないように思います。

ものみの塔の歴史を見ると、すでに不安定になる要素がかなり前からまかれていたことがわかります。その典型的な例が以下のような目ざめよ!誌です。

目ざめよ!1969年8月8日号 15頁
「若い人々はまた、現在のこの事物の体制の下で年配に達することは決してないという事実を直視しなければなりません。どうしてそう言えますか。なぜなら聖書予言の成就という証拠はすべて、この腐敗した体制があと数年のうちに終わることを示しているからです。・・・・ゆえに、若い人々はこの体制の差し伸べるいかなる立身出世の道を決して全うすることができません。もしあなたがいま高校生で、大学教育をこころざしているとすれば、大学を卒業して、専門的な職業に携わるには少なくとも四年、場合によっては六年もしくは八年もかかるでしょう。しかしこの事物の体制はその時までにどうなっているでしょうか。もし実際に過ぎ去っていないとすれば、ほとんどその終わりに達しているでしょう!」


参考資料: Awake! 22 May 1969 (日本語:目ざめよ!1969年8月8日号)



エホバの証人が先進国で急増を続けた1990年代半ばまで、上記のような見解が強調されていました。1914年から一つの世代のうちに「ハルマゲドン」が来て全地がパラダイスになると信じられていたのです。

当時は先進国でも世俗の仕事を辞め、退職金や貯金を活用して協会への寄付や出版物の販売に力を注ぐ余裕のある人は多くいたことでしょう。

しかし状況は大きく変わりました。当時「決して年配に達することはない」とされた若者は年金を支給されるほどの年齢になっています。

ものみの塔が「費用の計算」を間違っていたのです。

(ルカ 14:28) …塔を建てようと思う場合,まず座って費用を計算し,自分がそれを完成するだけのものを持っているかどうかを調べないでしょうか。

ではそのツケを統治体は払ってくれるのでしょうか? スティーブン・レットは次のように語りました。

10:42
皆さんは統治体の成員がこう言うのを
よく耳にされるでしょう。
「エホバのお金を使うときは
自分のお金を使うときよりも
注意深くなければなりません」
まさにその通りです。



「まさにその通りです」と述べて照れ笑いするスティーブン・レット


「エホバのお金を使うときは、自分のお金を使うときよりも、注意深くなければなりません」とよく話しているという統治体の成員ですが、そもそも彼らは自分で働いて稼いだ「自分のお金」を持っているのでしょうか?

支部を閉鎖したというニュースや、ベテル職員を減らして、自己負担と不便さを伴うコミューター(通勤ボランティア)に切り替える調整を進んで行っているというニュースは聞きますが、統治体が不便を忍ぶような調整を行ったという話は聞いたことがありません。

この放送の最後(1:32:50付近)では「ミュージックビデオ」が流されます。

そこには老人ホームか病院に入院しているかしている年配者が「15分の伝道」をしている様子が描かれています。そしてクレジットカードを持った若者がオンラインで ものみの塔協会に寄付を送金している様子が続いて描写されています。







「何をすべきかわかってる」「これがわたしのすること」という歌が流れ、クレジットカードで寄付をする様子が描かれている。