久しぶりに衝撃を受けました!筆者は、野村證券で支店長(元新宿野村ビル支店長、エリート店です)まで勤め、その後オリンパス事件に巻き込まれ(?)、逮捕されています(今も最高裁で上告中)。
オリンパス事件の告発本という意味あいもあるのでしょうが、本の前半にある野村證券の新人時代から支店長までの活躍した時代の描写が凄く刺激的で面白かったです。
内容については、あまり書けませんが、一部ネット上でも出ている部分で抜粋すると。成績の上がらない課長代理とその奥さんが応接室に呼び出され、上司から厳しく叱責されている姿を目撃したこともあるそうです。その上司は『奥さん、こいつのためにみんなが迷惑しているんです。どうにかしてください!』と怒鳴っていた。という箇所がありました。
当人だけでなく、奥さんまで呼び出されて、叱責されるなんて、凄い会社ですよね。今では考えられない時代です。
私も銀行新人時代(1989年)に、証券会社に衝撃を受けた事件(?)がありました。新人で証券部門に配属され、自分の勉強の為に外国株やワラントを買おうと思い、隣にあった日興証券(丸ノ内支店)に行った時の事です。
銀行の就業時間前でないと証券会社に行けない旨伝えると、担当の女性(店頭)に従業員口(開店前なので)から案内され、少しソファーで座って待っていました。その時に、店頭では朝礼が行われており、営業課長らしき人が激を飛ばし、営業成績を上げるように厳しく営業マンを激励(?)していました。
この時は、「証券会社は厳しいなあ。朝から怒鳴られていて、本当キツそうだなと。証券会社に行かなくて本当に良かった」ぐらいの気持ちで眺めていました。営業課長らしき人も私が居る事など気にせず、話を進めていたのですが、ふと少し朝礼に違和感を感じました。何か変だな?と
良く見てみると、何人かの男性社員が机の上に正座をさせられ、朝礼に出ているではありませんか。話の感じでは、ノルマの達成出来ない社員は机の上に正座をしているみたいでした。当時、何か見てはイケないものを見た感じがしました
。日興証券は、まだ穏やかなイメージがあったので、日興証券ですら、こんなに厳しいんだと。窓口の女性も私に「すいませんね、変なところをお見せしてしまって」ってと言っていましたが、女性にもノルマが厳しいんですよと言っていました。
この話を何年かたって、他の証券会社の人に言うと、「それぐらいは普通ですよ」、「そんなの大した事はないですよ」という回答が帰ってきたことが、また衝撃を受け、「うちの方がもっとえげつないですよ」と違うエピソードを聞かされた事もあります。
私も野村證券出身の友人は何人かおり、野村證券の営業の凄さを聞いていましたが、実際この本を読んでみると、本当に凄さが分かってきます。今のように、コンプライアンス、ガバナンス、セクハラ、パワハラ等の言葉も無かった時代ですので、読みながら自分の会社員時代とダブル事も多かったです。
野村證券出身のOBの人達の実名も多く出ていますし、自分の名前が出ている人はビックリしたと思います。著者の横尾さんも「土下座の横尾」と自分を卑下した表現を使っていますが、数字に対する拘りはある意味尊敬するところもあります。
まあ、この本を読んで共感(納得?)するのは、私のように50歳以上の人かもしれませんけど
。私も信託銀行に在籍し證券部門に居たので、「ファンド・トラスト」の状況や「利回り保証」については他人毎とは思えませんでした。
野村證券時代の働き方が今の時代通用するとは思えませんが、仕事の取り組み方や考え方には共感するところもあります。
今、就職を考える大学生や、営業でノルマに追われている営業マン、金融業界で働いている人には参考になるかも知れません。周りの証券マンは皆読んでいるみたいですけど
。
これは読む価値があると思います。投資をする上でも、証券会社に騙されない為にも、個人投資家の皆さんは読んだ方がいいかもしれません。
「野村證券 第2事業法人部」