今回は、「組織の犠牲になった人たち」という不定期シリーズで記事を書いていきたいと思います。

今現役の方もそうでない方も、この人はjwにならなかったら凄かったのに。。。
この人はjwになったからこそ苦しんでるんだな。。。
と思う人の1人や2人はいらっしゃるかもしれません。

もしかしたらご自身でそのように思っている方も少なくないかもしれません。

私の周りにもそんな方がたくさんいました。
今回はその中からjw時代の親友。H兄弟をご紹介します。
(注意! 途中で説明の関係上、性的な表現がございますので、ご了承ください)





H兄弟は両親と姉と自身の4人家族でしたが、父親だけは未信者というステレオタイプなjw家族でした。

田舎には珍しく、彼の周囲は同年代の兄弟が非常に多く、親族もjwで固められた所謂進歩しやすい状況にありました。

そんな中で彼はメキメキとjwとして成長し、10代で補助開拓を捉えました。
私が彼に出会ったのもその頃でした。

しかし彼の周囲は更に成長が早く、10代で開拓者。20代後半で長老という状況に、少々焦りを感じていたそうです。

そんな焦りを知ってか知らずか、周囲は早く特権を捉えるようにとジワジワとプレッシャーをかけていったようで、その頃はよく彼から電話やメールで相談を受けておりました。

しかし、そんな彼には特権を捉えられない理由がありました。

それはマスターoーションが辞められないという理由でした。

恐らく現役の兄弟なら誰しもが通る道ですが、普通は良心の呵責を感じながらも黙っておくものです。

しかし、彼はあまりにも純粋過ぎたため、その良心の呵責に耐えられずマスターoーションをする度に長老に告白していたそうです。

そんな状態なので特権も捉えられず、非常に悶々としており、周りのjw達にも相談するのも恥ずかしい問題ですから、違う会衆である私に相談してきた事がありました。

正直言って、「それ長老に言っちゃうんだ...」と思いましたが、真摯に話を聞き、やんわり(そういうことは)言わなくてもいいんじゃないか?
とアドバイスしましたが、彼はあまりにも真面目過ぎました。

その後も正規開拓を捉えるも、自身の行為を告白して特権剥奪。補助開拓を捉えても剥奪。。。
と苦しみ続けておりました。

そんな事を繰り返して数年後、自身の理想と現実のギャップに耐えられなくなった彼は、心身のバランスを崩してしまい、鬱病になってしまいました。

そんな状態でもjwを続けていた為に、仕事も手に付かずに職を転々とし、働く事すら難しくなってしまいました。

更に追い討ちを掛けるように、今から数年前には母親を亡くし、それ以降も集会には来ていますが、すっかり顔色も悪くなり、とてもではありませんが健康には見えません。

現在は新聞配達をしながら細々と父親と姉と共に暮らしているようです。

彼は学生時代は頭が良く、大学進学を勧められたそうですが断り、王国を第一にするという名目でパートタイマーで働き始めましたが、結局は30代を目前にして職歴もボロボロで、鬱病を抱えてしまうという状況です。

組織の言うことをただ正直に守って来ただけなのに、この仕打ちには言葉が出ません。

個人的というか世間一般的に見て、人間は性欲を感じる生き物ですし、それを自己処理する事を禁じるのは常軌を逸していると思います。

しかし、そんな異常な戒律を守るように組織は仕向け、それに苦しんでいる人も多いと思います。

こうした戒律は正常な心身の成長を妨げ、最終的には組織の言うなりになるロボットを作り続けます。

人間として生理的欲求をも支配しようとする
まさにカルト宗教です

そんな組織の犠牲になった人達が、1人でも覚醒し抜けられると良いなと思っていた、今日この頃でした。