フォレスト・ガンプ〜一期一会 | 「私は区画整理地のまっただ中で笑うんだ♪」

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藤島住宅 岩原 賢太郎 の 営業日記


金曜日

藤島住宅営業部は

現場管理の日

昼食は

皆でファミレス等へ行って食べる


この日の私は

妻が作りし弁当を持参!
独りで食事だ[みんな:03]

味噌汁代わりにカップラーメンも一緒に食べたいと考えていた

コンビニで買えば【お湯】はある・・

が、しかし

その時私がいた場所は
『ニュータウン差間台』

徒歩2分の地、【ベルク】では

500mlのお茶が毎日58円で販売している

弁当は持参しているが、お茶がない私!
【ベルク】にカップラーメン用のお湯は置いてない


(節約)


(腹八分)


私は【ベルク】の駐車場へ車を乗り入れた

車を降りる時

現場作業で濡れた靴を乾かすべく

トランクの上に置いた

本日は晴天なり

じきに乾くことだろう

さて、

店内へ入る自動ドアを抜ける時、

ふと、思い出した

ベルク店内には

無料のお茶出し機械が設置されている事を!

(お湯も出るハズだ!)

半ば確信しながら確認に向かう!

するとどうだ‼

今、正にカップラーメンにお湯を注いでいる職人風の兄さんがいるではないか!

「そのお湯でカップラーメン、イケます?」

咄嗟に尋ねてしまった[みんな:01]

兄さんはジッと私を見つめたまたま口を開かない

(怒った?!急に話しかけてマズかった?!)

一時沈黙のまま見つめ合う

すると、どうやら口に含ませていた飲料を飲みあぐねていた兄さんがゴクリと喉を鳴らした後、

「イケますよ」

「チョットぬるいかも」と

戸惑う表情を浮かべながらも教えてくれた

私は丁寧にお礼を言いながらも、

(チョット?!)

(チョットってどのくらい?)

感じ方は人それぞれだ

彼にとってはチョットでも

私にとってはぬる過ぎるかも知れない

ぬるいカップラーメンなど決して食べたくはない


(今回は回避しよう)


それでも何となく

カップラーメンコーナーを眺め歩く

【味噌ラーメン 58円‼】

(せっかく兄さんが教えてくれたし・・・)

住宅販売営業の私が

常々お客様に申し上げるセリフ、

〈現地にてご確認下さい!〉

今回のカップラーメン問題においては

やはり、あのお湯を注ぎ、食してみるべきではないのか!

58円のカップラーメンとお茶を購入

例の場所で

お湯を注ぐ!

立ち昇る湯気を見ながら、

(イケるかも!)と

安堵の気持ちが湧き上がる[みんな:02]

お湯が注がれたカップラーメンを慎重に運び、車へ戻る

すぐに弁当を一口、

カップラーメンの汁を啜る

[みんな:10]

(少しぬるい!)

あの兄さんの言うとおりだった!

麺を啜る

[みんな:10]

(惜しい!)

少し硬かった[みんな:08]

麺は硬め派の私だが、それは生麺での話だった

それにしても

あの職人風の兄さんは正しかった!

彼が営業で

私がお客だったら

私は彼のトークに耳を傾けることだろう


さて、

食事も終わったので

そろそろ次の現場へ出発だ

イグニッションを回し

サイドブレーキを落とす・・

ゆっくりアクセルを踏み込み、発車する・・


ニュータウン差間台より880m、マクドナルドのある交差点

赤信号のため、停車する

すると、突然!

コン!コン!コン‼

私の車の窓ガラスを叩くお姉様が‼

「ど、どうしたんですか?」

驚きを隠せず私が言うと、

「靴、トランクの上に載ってますけど・・⁉」

どうやら私の後ろの車から降りて来てくれたらしいお姉様が戸惑い気味に言った

(アチャー‼やっちまったー‼叫び

私が慌ててシートベルトを外すより先に

お姉様が私の靴を窓越しに差し出してくれた

「ありがとうございます‼ ありがとうございます‼」

信号が青に変わり、私は慌てて感謝の言葉を繰り返すことしか出来なかった

(そうだ‼この手があった‼)

カッチッ、カッチッ

感謝の気持ちを込めてハザードを焚く!

カッチッ、カッチッ・・

(駄目だ!私の気持ちはこんなものでは伝わらない‼)

交差点を渡り、私は直進

お姉様は左へ曲がって行ってしまった[みんな:10]

きっとあのお姉様は、トランクの上にある私の靴を見て
(走行しながら乾かしているのかも知れない)

と思っていたのだろう

そういう戸惑いがあの時、彼女の表情から伺えた

ありがとう!勇気と親切!


本日、私は僅かな時間で

2人の見知らぬ人に親切にしていただいた

この感謝の気持ちを

私がまた他の人に親切にすることで表して行こう

巡り巡って、あの2人に届く様にー

嗚呼、人生は素晴らしい

photo:01  



end

藤島住宅 岩原 賢太郎








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