ボクは字がすごく汚く小さい頃からよく学校の先生に注意をされたりしてました。友達が読んでも読めなかったり、書いた本人でも読めなかったりするのは日常茶飯事です。それでもボクが小学生だったときはたまに注意を受けるだけですんでいました。
中学生になるとノートや提出物の字について毎日のように文句を言われるようになりまます。普通の人は落ち込んだりするのかもしれませんがボクは全く気にしません。「ノートの評価がつけれん」と言われても、もともと評定などはあまり気にしてませんでした。「汚すぎる」と言われても自分でも読めない字を自分で汚いと思っていないわけもなく「やっぱりそうっすよねぇ」程度にしか思っていませんでした。「書き直せ」と言われたときはすこし「やべっ」と思ったのですが、書いた字を消したところで「綺麗になった!」と満足してしまいそこで終わりました。
字が汚いということに関しては人一倍に、自信があります。そんなボクがはじめてしっかり「どきっ」するようなことを中学二年のとき国語の先生に言われたのです。
「あんたはもう定規で字を書きなさい」
クラスのみんなの前でいきなりそんなことを言われました。ボクは素直に定規で書いてみようと思い少し試してみました。
「先生曲線ってどうやって書けばいいですか?」なんの悪意もなく、ただ純粋に、ただただ素直にそう質問しました。すると、先生はちゃんと怒った顔でこちらを見ていましたのです。ですがラッキーなことにその日の授業ではすこし説教を受けただけで済みました。しかし、次の授業までの10分休憩の間、ボクが国語の先生に「定規で字を書け」と言われたことが学年中に広がっていたのです。でもなぜかボクはすこし有名人になった気でいて、周りの反応も「お前すげえな」みたいな雰囲気でした今思えば不思議です。すこし誇らしさも感じました。
次の日、2時間目に美術の時間がありました。その日の授業では明朝体で字を定規を使って書いていくという授業でした。ボクはその時理解しました、先生が言っていたのはこのことだったのかと。
直近の国語の時間に漢字の小テストがありボクは名前から明朝体で綺麗に書き、丁寧に書きすぎて10分という制限時間で10問中2問しか解くことができませんでした。しかし、ボクには明朝体でものすごく綺麗に書いたのでとてつもない自信があり、ドヤ顔で答案を提出しました。
その日の放課後先生から呼び出され、「褒められるのかな?」と思っていたのですが、ちゃんと怒られました。