もう15年ほど前だろうか。
僕は嫁と車に乗っていたら、山科駅前を走っている時、車がパンクした。
駅前の三条通りより、一本南の道(渋谷街道)に丁度、カーコンビニ倶楽部があったので、そこまで車で走った。
僕はカーコンビニで、また便意に襲われた。
カーコンビニには洋式トイレしかなく、洋式で出来ない僕は、和式を求めて渋谷街道を西へと歩いた。
それが間違いであった。東へ歩けば、和式が必ずある山科図書館があったのだ。
僕は西へ、西へと歩いた。
10分も歩くと公園があった。そこには僕の限界もあった。
幸運にも和式トイレだったので、僕はすぐに実行した。
そう、かい♫
↑ここはセーラー服と機関銃の薬師丸ひろ子を思い出してほしい。
さて、お尻を拭くのには紙がいるが、残念な事に紙がなかった。
どうしよ。
僕は爽快から一挙に、戸惑った。
そして座りながら、上を見て、横を見た。
なぜ、上を見たのだろう。
ついでに下も見た。便器しかない。そしてもう一度、上を見た。
なぜ上を見たのだろう。
仕方ない。僕は自分の着ているものを見た。
Tシャツの上に、水色っぽいボタンシャツを羽織っていた。ボタンを閉めずに。
僕はボタンシャツを脱ぎ、Tシャツも脱いだ。
そしてボタンシャツだけをまた着て、Tシャツを食いちぎった。
まるで刑事ドラマのように、僕はTシャツを食いちぎった。
ジャックバウワーも驚いただろう。
僕はTシャツを5枚に食いちぎり、布巾のようなものを作ったのだ。
その後は分かるであろう。
僕は何もなかったようにボタンシャツの前を閉めて、スッキリした顔でトイレを出た。
カーコンビニに戻ると、嫁がすぐ言った。
『あれ?、、、なんで前閉めてんの?』
僕はそぅっと人差し指を口にあてた。
嵐山あおや